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すばらしい空の世界 【035 新門司→阿蘇】

ここ最近の物価高に、迷走する台風…それでもリスクは伴うが、タップリと大自然を満喫したいという方にはオススメのツアーがある。 是非一度web版のカタログをご覧頂きたい…このツアーの他にも、参加してみたいと思う訪問先が数多く存在する。 (詳細については、後述する。)

まず向かうのは、再び大阪南港。 まるで前回のデジャヴと思われるかもしれないが…今回はJR大阪環状線の弁天町駅で地下鉄中央線に乗り換える。

弁天町から、Osaka Metro中央線でコスモスクエアへ。
南港ポートタウン線でフェリーターミナルまでは同じ。
大阪南港フェリーターミナルの建物の2階に向かう 
のも同じだが…その後の流れは、前回と全く異なる。
ツアーを申し込んだ以上、専用の受付が設置されている。
添乗員さんより、ゆきのフェリーの説明を受ける。
添乗員さんより交付されたバッチ・団体乗船券・各種
割引券…この他に、寝台を指定した船席表が手交される。

今回お世話になるのは、名門大洋フェリーの『きたきゅうしゅうII』…夕方出発の1便船に充当される。

往路でお世話になる『きたきゅうしゅうII』。
乗り場の改札で、団体乗船券を見せて船内へ…。
ツアー参加メンバーのために、『ツーリスト』と
いう等級の部屋が、2箇所確保されている。 
『ツーリスト』は2段式の、キャビンタイプ。
照明やコンセントが室内に設置されている。
夕方発の1便船の営業時間。 夕方からマッタリして
いると、早朝にドタバタする。 支度して早く寝よう。
前回の大阪南港の出発は、22時で真っ暗…今回は夏場の17時なので、まだまだ明るい。 曇り空なのが残念。
指定された寝室に荷物を置いて、お風呂場に行く前に…
財布などの貴重品は『セーフティボックス』へ。
入浴を終え、レストランへ。 1便船は17時より
21時までの営業。 窓側席もあるが、早めの時間に…。
時間無制限の、バイキング形式。 料理やスイーツの
他、追加料金でビールのオーダーもできる。
夕食バイキングは、うどんのコーナーもある。
食事量には個人差もあるので、参考程度に…。
1便船の朝食は、定刻なら4時30分から5時10分まで。
2便船より品目は少なく、その分価格も抑えられている。

定刻の4時30分に、新門司港に到着…船を降り、バス乗り場に向かう。 気を付けなければならないのは、いつもの個人旅行と同様に小倉方面へ向かう連絡バスに乗ってはならないということ。
朝早くの起床で眠く、頭の中がスッキリしていないかもしれない。 ただここで乗るバスを間違えると全部が水の泡になってしまうので、特に慎重に行動したい。 ツアーの行程表に、予定している観光バスの会社名が書かれている。 一般団体の貸切バスも停まっていることがあるので、必ずチェックをしておきたい。

今回お世話になるのは、ツアーではおなじみの
ラビットバス。 ナンバーも、予め控えておきたい。
東九州自動車道を経由し、大分自動車道を走行中。
フロントガラスには、由布岳の堂々とした姿が…。
道の駅 ゆふいんでお手洗い休憩。 到着は7時20分。
営業開始は9時から…お買い物は出来ない。
今回お世話になるラビットバスは、(公社)日本バス協会
会員の『北九州空港に一番近い』貸切バス会社。 
湯布院よりやまなみハイウェイを通り、阿蘇に向かう。
車窓の美しさゆえに、居眠りをしてしまった。
2回目の休憩は、長者原ビジターセンター付近。
バスツアーでなけれぱ、スムーズには辿り着けない。
目の前に『タデ原湿原』が広がる。 朝も早く標高が
1,000メートルの位置にあるので、暑さを感じない。

新門司港を出発してから、およそ3時間30分後…最初の目的地である阿蘇神社に到着した。
途中で居眠りしてしまったせいか、気が付いたら到着してしまったというのが正直なところ。
逆に考えれば、公共交通機関を使うと乗り過ごしのリスクもある。 その点でも、バスツアーは安心であると思った次第である。

2016年の熊本地震で被災した、阿蘇神社の楼門。
2023年の12月に、修復工事が完了した。
楼門の復旧には、およそ7割の部材を再利用し、
耐震補強も併せて行なった。 堂々とした姿が美しい。
拝殿は2021年7月に、再建工事が完了した。
県立阿蘇中央高校の演習林も、活用されている。
境内案内図の左右方向に、門前町は広がる。
個人旅行の際は『水基(みずき)めぐり』もオススメ。

阿蘇神社の出発は10時10分なので、門前町を散策したりお買い物したりはまたの機会に…。
次の目的地である『白川水源』の近くまでバスで移動。 到着は11時過ぎ…ペットボトルへの水汲みの後、昼食会場に向かう。

白川水源に向かう途中、放牧されている赤牛に遭遇。
この後の昼食は『赤牛の牛丼』…合掌するしかない。
個人旅行で行った場合、白川水源については来訪ごとに
環境保全協力金として100円を支払う必要がある。
白川水源は、1分あたり60トンの湧水がある。
環境省の『日本名水百選』にも選定されている。
ペットボトルは予め用意するか、有料のを現地で調達。
設置された専用の柄杓とじょうごを使って水を汲む。
一旦バスの停まっている駐車場に集合した後、すぐ
近くの昼食会場『阿蘇の焼肉屋 白水乃蔵』に向かう。
『赤牛の牛丼』…載っているワサビを全体の半分の肉に
付け、味の違いを楽しんで頂きたいとのこと。

12時50分に出発…10分程で、南阿蘇鉄道・高森駅に到着。 ちなみに、トロッコ列車の発車は13時40分。 駅構内で乗車記念グッズを調達したり、駅舎周辺を撮影したり…添乗員さんの指定した時間までは、自由に駅の近くで過ごす。

いよいよクライマックス…南阿蘇鉄道・高森駅に到着。
乗車記念のグッズの調達は、集合までの自由時間のみ。
こちらは高森駅に到着した、通常のディーゼルカー。
1日に11〜12往復…地元の方の、生活の足でもある。
トロッコ列車が入線…南阿蘇鉄道も熊本地震で被災。
2023年7月に復旧し、全線での運転を再開した。
トロッコの車両は、国鉄当時の貨車を改造したもの。
普段使っている列車の乗り心地は、期待しないで欲しい。
この日の天気は、雨の予報。 雲が多いものの青空も
見える。 美しい田園風景も、空とマッチしている。

南阿蘇鉄道には、水源の近くを通る箇所がある。
そのうちの一つである『寺坂水源』に差しかかると、列車は減速し、丁寧な解説が入る。

中央の六角形の装置に里芋を入れると皮が剥け、
すいかを入れると適度に冷たくなるらしい。
阿蘇下田城駅に設置された『歓迎くん』を解説する
南阿蘇鉄道の乗務員さん。 全区間で、解説は入る。

14時28分に、立野駅到着…乗り慣れている一般のお客様は駅前にある『ニコニコ饅頭』をお土産に買って帰るので、普段であればその行列ができるらしい。 ただ当日は休業とのことで、その光景を見ることは出来ずにバスは国道57号を熊本インターへ…九州自動車道に入り、新門司港に向かう。

九州自動車道・玉名パーキングエリアで、1回目の休憩。
古賀サービスエリアで2回目の休憩の後、新門司港へ。

18時前に、バスは新門司港に無事到着。 ラビットバスの運転手さんとは、こちらでお別れ。
添乗員さんからの情報によると、この日のために午前3時台に起床されたとのこと。 心より感謝申し上げるとともに、勤務終了後はゆっくりと休んで頂きたいと思った次第である。
いよいよ復路の2便船で、大阪南港へ。 当日は『フェリーきょうと』が充当された。

夜出発の2便船の営業時間。 展望浴室は朝からも
入れる。 下船の時間を考え、計画的に過ごしたい。
2便船の朝食の時間は充分にあるので、お値段も
それなりの価格…もちろんバイキング形式。

実は帰りの『フェリーきょうと』では、荷物を置いて寝る準備をした直後そのまま爆睡してしまい…食事を摂ること無く、翌朝大阪南港に到着してしまった。 夕食と朝食のバイキングの写真は、別日程で『フェリーきょうと』に個人で乗船した時に撮影したものであるが、どれだけのボリュームがあるのか…是非とも参考にして頂きたい。

2便船の夕食のバイキング料理の品数は、1便船のと
大きく変わらない。 ただ営業時間は、30分短い。
1便船との決定的な違いは、朝食のボリューム。
日の長い時期は、明石海峡大橋が窓から見える。
2便船の『フェリーきょうと』は、8時30分大阪南港に
到着。 トラックやトレーラーが、続々と出発する。

大阪南港到着後は関西空港に向かうため、南港ポートタウン線と地下鉄四つ橋線を乗り継ぎ岸里駅へ。 すぐ近くにある南海電車・天下茶屋駅に向かう途中で、モーニング営業の喫茶店を発見し遅い朝食をオーダーする。 たまたま街で見つけたお店にフラッとお邪魔するのも、旅の愉しみの一つである。

岸里駅と天下茶屋駅とのほぼ中間地点。 関西空港内
よりも落ち着いて過ごせる喫茶店は、有り難い存在。
モーニングのセットは、こちらのラインナップで450円。
地元の方に支持されている、固定客の多い印象。

最後に大阪南港到着時、添乗員さんに『また是非お目に掛かれます様に…』と挨拶し見送って頂いた。 バスで隣りに着席された常連のお客様より『あの添乗員さんには、何度もお世話になっている。』とのコメント…様々なコースを熟知しており、各訪問地における対応もスムーズ。 初めてツアーに参加したが、不安に感じることは一度も無かった。 関東在住の一個人が九州の観光地を効率良く回るのは、公共交通機関の接続のことを考えるとなかなか難しい。 過去に時刻表を見ては何度もトライ&エラーを繰り返していたのを考えると、もっと早くにこちらのツアーを知っていれば時間や費用を圧縮できたのに…。
添乗員さんには心よりお礼申し上げるとともに、可能な限り今後もツアーを通じて九州の美しい風景をご紹介してゆきたい。

◆今回参加したのは、株式会社シティライントラベル主催の『旅時間』というパンフレットに掲載されているツアーです。 名門大洋フェリーの完全子会社ということもあり…往復のフェリー代金の設定を含めて旅行代金は、個人で全部手配するよりもお得になっております。
ただ申し込みの際、特に注意して頂きたいこと…パンフレットにも掲載されておりますが、
①復路のフェリーが台風など『天候事象により欠航または大幅な遅れが見込まれる場合、他の交通機関の利用や後泊のために支出した費用は自己負担になること。
②豪雨や霧、交通事情等『予期できぬ不可抗力により』復路のフェリーに乗船できなかった場合、他の交通機関の利用や後泊のために支出した費用は自己負担になること。
など、追加の費用が発生する場合もあります。
旅行を申し込みされる際には、パンフレットの最終ページ中段に記載の『お知らせとお願い』を必ずご一読ください。
繰り返しとなりますがその費用を計上したとしても、パンフレットに記載の価格を個人旅行で実現するのはほぼ不可能なケースが多いです。 予定通りに進めばラッキーぐらいの感覚で、追加の自己負担が発生しなければお土産代に充てるぐらいの余裕ある計画を立てて…ツアーの参加を検討してみてはいかがでしょうか。

参考文献等:                 
南阿蘇鉄道株式会社 公式ホームページ
ラビットバス株式会社 公式ホームページ
道の駅 ゆふいん 公式ホームページ
旅時間 2024年夏号(シティライントラベル)
『やまなみハイウェイで自然ふれあいドライブ旅』 
(大分県観光情報公式サイト)
『復旧の歩み』(阿蘇神社 公式ホームページ)
『水源 』(南阿蘇村 公式ホームページ)



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