世界王者が教える!ベンチプレスの基礎と応用 ~バーの声が聞こえるまで~
皆さんはじめまして!
ベンチプレス歴19年、世界と戦うベンチプレッサー鈴木佑輔と申します。
現在のところ、日本記録(83㎏級)・アジア記録(66㎏級)・世界記録(83㎏級)を有しております。(ベスト記録222.5kg)
2019年元旦を機に、皆さんのベンチプレスライフをサポートすべく執筆を開始させて頂きます。
全5回、基本の考え方から細かすぎる応用編まで、これまでに培ってきたベンチプレスのノウハウを皆さんにお届け出来ればと思います。
単刀直入に、ベンチプレスを強くするために必要な要素とは何でしょうか。
筋力だけにとどまらず、グリップ・足の位置・目線・呼吸法といったテクニックから、実際にバーをどう動かしていくべきなのか。
なかなか自分一人では辿り着けない領域まで書いていこうと思います。
今回の序章では、目次のようなイメージでこれから執筆していく内容をざっとご紹介させて頂きます。
・ベンチプレスを強くするためには
『筋力(主働筋:胸・肩・三頭筋 補助筋:背中・前腕・体幹~下半身)
+
テクニック(ブリッジの作り方・バーの可動範囲・レッグドライブ etc…)
+
呼吸力・呼吸量(横隔膜・腹圧の操作・体幹の保持)
+
効率(ラックアップで失敗しない・重さの受ける骨格の支点)』
×
バーとのシンクロ率
が挙げられます。
『』内の項目は、言うなれば自分本位のベンチプレスの見方です。
自分がいくら強く、うまくなっても、バーの動作に逆らうならば上手にベンチプレスが出来ているとは言えません。
そのため、体は強く・大きくなっているのに思ったように重量が伸びない、決まったところを怪我してしまう、毎回違う動作になってしまって試合での公式記録が伸び悩んでしまう、といった悩みが尽きません。
では、バーとのシンクロとはいったい何でしょうか。
バーは常に、次の影響を受け続けています。
重力
そして
慣性
この2点です。
つまり、この2点をしっかりと理解して、バー本来の動作、行きたい方向とケンカしないことがシンクロ率を高めていくために必要となります。
ケンカしないためには、
①必要十分に筋力があり
②バーをサポートするためのテクニックを身に着け
③バーという圧力(外圧と呼ばせて頂きます)に負けない、腹圧・呼吸力(内圧と呼ばせて頂きます)をコントロールし
④より効率のよい動作
をすることが重要です。
そして、上記のような要素をすべて満たすためには
骨格が自然に動作すること
が最も重要なポイントとなります。
まずは、骨格がどのように動いているのかを理解し、その動作を身に着けていくことからはじめていきましょう。