極性キンから始まる「銀河の季節」
『13の月の暦(ドリームスペル)』では、今日、KIN120(3・太陽)から「黄色い銀河スペクトル:太陽の季節」の65日間が始まった。私は「黄色い銀河の季節」という表現の方が馴染むので、本稿ではそちらを用いるが、典拠となる『ドリームスペル』では、「黄色い銀河スペクトル」か「太陽の季節」がより正確な表現である事を、最初に明記しておく。
『13の月の暦』の20:13型ツォルキンには、「赤い蛇」「白い犬」「青い鷲」「黄色い太陽」と、銀河の音「3」「10」「4」「11」が重なる合計16ヶ所に「♢マーク」が記されている。それに該当する日付を「極性キン」と呼ぶ。「銀河の季節」「銀河スペクトル」も含め、これらは『ドリームスペル(13の月の暦)』オリジナルの呼称で、マヤ暦に起源を求めることは出来ない。
『マヤン・ファクター』にも、同じ区切りのものが登場するが、その時点では、まだ「火を燃やす首長の周期」や「ツォルキンの季節」などと呼ばれており、「極性キン」とか「銀河の季節」という表記は無い。「銀河の音」も単に「数字」としか書かれておらず、その意味も『ドリームスペル』とは若干異なっている。
なぜなら、『マヤン・ファクター』は、1990年に発表された『ドリームスペル』より3年ほど前の1987年に書かれた本だからだ。また、より根本的な注意点として、私達がしばしば目にする20:13型ツォルキンは、ホゼがラコタ族の作家トニー・シーラー経由で1970年代に知る事になった特殊バージョンで、マヤ遺跡に残る碑文や焚書を免れた絵文書からは見つかっていないタイプのものである事を、押さえておく必要がある。
そして、ホゼはその特殊バージョン・ツォルキンの研究過程を『マヤン・ファクター』で発表し、ひとつの完成形としてロイディーンと共に『ドリームスペル(13の月の暦)』を発表したのである。従って、65日からなる「銀河の季節」も、『ドリームスペル』では「ウェイブスペル」と結び付けられて解説されているが、『マヤン・ファクター』ではそういう説明はなされていない。
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