【テラフォ】ヘリオンはなぜ弱いのか?
前々から書こうと思っていた内容です。
テラフォーミング・マーズというボードゲームの記事になります。
このゲームは最初に選ぶ企業によってプレイ方針が決まるといっても過言ではないのですが、この企業間には明確なパワー差があります。
今回は私が弱いと思っているヘリオンについての解説記事になります。
能力を使えば使うほど損をする
結論から言うとヘリオンの能力は効率がめちゃくちゃ悪く使えば使うほど損をします。
熱資源をMCに変換できるのですがこのテラフォーミングマーズというゲームでは熱資源はMCより高価な資源です。
具体的には温度を1ステップあげるのに必要なコストは熱資源が8個、MCが14個です。
つまり8熱資源=14MCが成り立つので本来1熱資源=1.7MC以上の価値があります。
それを1熱資源=1MCのレートで変換するのがヘリオンという企業なのです。え?
熱産出も上げづらい
ゲームシステム上も1熱資源=1.7MCのレートでバランス調整されており、熱資源を得るために上げる必要がある熱産出もMC産出より上げづらいです。
カードで見ると月よりの輸出と太陽光反射板を見れば一目瞭然。同じ5ステップ上昇させるのにかかるコストは熱産出のほうが多いです。何なら月よりの輸出は草産出上昇の選択しもあるし。なんか地球タグもついてるし。勝っている要素がない。
あとコロニーである月(ルナ)とイオを見ても一目瞭然ですね。ヘリオンの方が増える産出や貰える額が絞られています。
どう見ても熱資源よりもMCのほうが価値が低いのに同価値として変換してしまうのがヘリオンという企業なのです。
結論:ヘリオンは企業効果を使えば使うほど損をする
ヘリオンの基本は企業効果を使わないこと
企業効果が損をするといってもいつかはヘリオンを使わざるを得ない日が来ると思います。その時はまずヘリオンの熱→MC効果を極力使わないようにしましょう。
基本的に8熱→1温度にするようにして、どうしても必要な時に1熱→1MCにしましょう。
一応序盤はMCの価値が高いので1熱→1MCにしてもいいのですが、それなら熱産出を上げるカードを使わずに先にやりたいアクションにMCを投資したほうがいいんですよね。順番の問題。
空力ブレーキを序盤から何度も起動できたなら、貰った熱は序盤はMCに変えてもいいと思います。効率は悪いですが序盤かつ即時に貰える熱資源なら点数行動よりも産出基盤に回した方が展開がよくなります。
他の人が熱産出を上げたならチャンスで、先に温度を上げ切ってしまって相手の熱が余るように仕向けましょう。
その状態なら自分は余った熱をMCに回せるので相対有利になります(逆に言うとここまで展開が向かないと相対有利にならないともいう)。
ヘリオンの強み
じゃあヘリオンの強みは何なのかというと、受けの広さというメリットがあるにはあります。
本来熱産出を上げるプレイはかなりのリスクを伴います。なぜなら普通の企業は熱を温度上昇にしか使えないからです。
そして温度は+8℃に到達すると上昇できなくなります。こうなってしまうと熱資源の使い道がなくなり何にも使えない無駄資源になります。
一応カードに何枚か熱資源を変換できる手段がありますが、数が少ないうえに劇的な効果はないため望みとしては薄いです。
熱資源にはこのように使えなくなるというリスクがあり、熱産出を上げる行為は弱く見られがちです。
その点ヘリオンは温度が+8℃になって上昇できなくなっても、レートは低いですがちゃんとMCに還元できます。
そのため熱産出を上げる行為にあるリスクを軽減でき、熱産出上昇カードを気軽にプレイできるというのが強みです。
過去幾度となく熱産出を上げてもダイモス落としや空力ブレーキで温度を上昇させられて、せっかく上げた熱産出がうまく使えずに勝ちきれなかったプレイヤーを自分を含めて見てきました。
熱産出を上げる行為はそこそこMCを使うので、しっかり温度上昇に貢献させないとペイしないのですが、このゲームはカード1枚で簡単に温度をあげられてカンストしちゃうのがネックなんですよね。
ヘリオンはその熱がうまく使えない可能性があるというリスクを消していると言えます。それでも変換レートはかなり低いですが。
対戦相手がヘリオンの場合
対戦相手にヘリオンがいた場合、熱産出を上げるのは最小限にしてカード効果で温度をあげるようにしましょう。
温度によるTRを奪う意識は大事ですが、そのために大量のMCを払って熱産出を上げてもその投資したMC分を回収するのは難しいです。
できればダイモス落としや核実験場などで温度を上げて、相手の8熱→1温度の回数を減らすように心がけましょう。
ヘリオンの宇宙タグについて
殆ど無駄です。ヘリオンの宇宙タグ。何なら相手の税関ステーションを助けることになりがちです。
一応人工衛星のカウントにもなるので完全に利敵とは言いませんが、多人数戦の場合自分が人工衛星を引くより他の人が税関ステーションを打つ可能性のほうが高いので基本的に損していると思います。
あと動乱環境だと政党のタグボーナスに引っかからないのが地味にマイナスポイントですね。建材タグで良くなかったか?
建材タグならロボット作業員で熱産出+3できるから全然よかったのに。
動乱環境のケルビンも微妙
動乱環境なら熱特化の政党(汎ケルビン党)があるのでまし……と思いきやむしろ熱の党にならなくなるのでやっぱり微妙です。
まず与党時の効果が微妙。10MC→+1電力+1熱産出なのはちょっと……。普通に緑の党を見習って1温度上昇→+2MCとかでよくなかったか?
あとヘリオンがいると上手い人は熱産出を上げなくなるので政党成立ボーナスも旨味がなくなり、誰も汎ケルビン党にしなくなります。
一人で政党を推し進めるのは影響力の観点からマイナス部分が多いのでかなり不利な展開になります。ダメじゃん。
まとめ:ヘリオンは弱いことを意識する
というわけでヘリオンの弱さを書き殴りました。勿論ヘリオンで勝てないとは言いませんしアプリ環境ではお世話になっていますがヘリオンだから勝てたとは正直思えないんですよね。
結局8熱→1温度が一番効率がいいので、熱産出を上げて、かつ先に温度が+8℃でカンストしてその後ゲームが長引いたときに初めてヘリオンでよかったと思えます。それ以外の展開なら熱産出を上げた他の企業でも勝ててます。
ヘリオンで喜々としてソレッタを打つ人がいますが別に他の企業で打った時と実はそこまで変わっていないんですよね。普通の企業でソレッタは喜々として使わないのと同様に、ヘリオンでも喜々としては打たないんですよ。
その結果お金が足りなくなって1熱→1MCを多用してしまうとどんどん非効率になって差がついてしまうんです。この企業本当にアレ。
なのでヘリオンを選ぶ場合は企業として弱いことをしっかり自覚してプレイする必要があります。覚悟をもってプレイできたならきっとヘリオンでも幸せでしょう。