FC今治とボクと時々オカン(上)
初めまして!題名はなにやら某有名小説のパクリっぽいですがnote記念すべき第1号です。主にFC今治と旅を始めた当初の思い出を、好きなように書いてみますね。
今目の前に、2017年ありがとうサービス.夢スタジアムのシーズンパスがあります。これはまだ私が一人で観戦していた時のシーズンパスです。この年、FC今治は夢スタジアムという「我が家」を手に入れます。その記念すべきシーズンパス。
確か価格は8,000円程度だったと記憶しています。開場が9月だったので実際はハーフシーズンパスのような物ですね。このパス、私の中の価値は10万・100万それ以上。それぐらいの買い物をした時と同じように、自宅に届いた後、杮落としの日まで毎日何度も眺めていました。ちなみに割り振られたこの5-D04という座席、とんでもなく素晴らしくこの座席で観戦できた日々を一生忘れる事はありません。
時間は遡り2014年の11月7日。元日本代表監督岡田武史氏がFC今治オーナーになった事を初めて知った日です。地元メディアの報道によって知ったのですが、まさにこの日がFC今治と一緒に最後まで旅をしようと決意した日でもあります。分かりやすく言うと「一目惚れ」ですね(笑)。この時惚れたのは岡田オーナーではなく、オーナーが語った夢そのものでした…。
愛媛県で日本の頂点、アジアの頂点を目指すという有り得ない夢。ゼロからのスタートで10年後には複合型スタジアムを完成させるという妄想!この全てが突き刺さりました。人口も地理的にもハンデがある愛媛県でここまで見事な妄想、いや、実現不可に思える夢を力強く語るリーダーはこれまで見たことがなく、その衝撃は凄まじく、逆に「そもそも愛媛で夢を語ったら駄目なのか?」という自問自答を呼び起こす。今でもこの時、私の遺伝子のスイッチは入ったと確信しています。そしてここから2015年四国リーグシーズン開幕までFC今治関係の情報集めの日々が始まるのです。
ここで、私のこれまでのFC今治と旅した軌跡を紹介します。
①2014年 FC今治と出会い勝手について行くという旅がはじまる。
②2015年 桜井グランド初観戦。全国地域決勝大会での敗退を見届ける。
③2016年 地域CL予選、西条市での三重戦で怒って途中で帰る。後悔する。
④2017年 JFL昇格で尾道などにも遠征。一人観戦最後の年。
⑤2018年 夢スタジアムの賑やかエリアで素晴らしい人々と奇跡の出会い。
今思えばこの中で2015年というのは、良くも悪くも自身愛媛松山人気質というか、新しい挑戦を始めたFC今治と旅すると決めながらも、少し後ろをついていって暫く何をしているのか様子見をしてた気がします。しかし気がついたら一緒に並んで歩いていましたね。そしてあの日がやってきます。
2015年11月8日(日)全国地域サッカー決勝大会。1次リーグ3戦目サウルコス福井戦。この試合は松山での試合だった事もあり友人と観戦しました。1次リーグ敗退が決まって岡田オーナーや選手、スタッフの皆さんがスタンドに向かって深々と頭を下げた瞬間を今でも強烈に覚えていて私も友人も同様の言葉を発していました。
「それは違うだろう!違うって・・・」
この敗退の日、自宅に帰ってから長々とFC今治へ感謝のメールを書きました。今思えば下手なまとまりの無い文章だったと思います。思うがまま、伝えたい一心で書いたのを思い出します。ただ、どこへメールしたらよいのかも分からず、このようなものを送信しても良いのかと悩んでいるうちに1日経ち、結局翌日深夜に公式HPにあった当時唯一の問い合わせ先にメールしました。
そして翌日、クラブから返信があった時には正直驚きました。とても丁寧で私の何倍も気持ちのこもったメッセージが送られてきたんです。今でも忘れませんし、この姿勢は今でもFC今治が大切にしている部分だと確信しています。
さて、なぜ題名にオカンが出てくるのか。ここにきてなのですが、実は2014年のFC今治の報道を見つけて教えてくれたのがオカンであり、その後、私よりもFC今治の影響を強く受けたと思われるからです。野球観戦好きで賑やかな場所、1日遊べるスタジアムが好きなオカンは、愛媛でこのようなチャンスは二度と来ないと思っていたようで、岡田オーナーが語った夢はツボだったようです。以来、FC今治のニュースに飛びつき私に色々と聞いてもきました。そして2015年の謝恩会、親子で出席させてもらった時には岡田オーナーと握手できただけで満腹になっている私の横で、オカンはオーナーに言い放ちます。
「私が死ぬまでにスタジアムできそうですか?何とか生きているうちに見せてください」
岡田オーナーが返します。
「何を言ってるの!大丈夫!見ていてください。絶対実現させるし諦めません!」
このやり取り、鮮明に覚えています。それから3年後。オカンは夢スタジアムピクニックシートでその言葉がリップサービスでは決してなかった事を実感します。スタジアムグルメを楽しみ、サッカーボールの行方に大はしゃぎして。オカンもFC今治と旅しているみたいです。
さて、冒頭のシーズンパスですが、これは私が死んだ時棺に一緒に入れてくれと妹にも友人にも伝えてあります(笑)。それはなぜか。
FC今治と一緒にこの4年間旅してきました。振り返ると相手はとても歩くのが早くてついて行くのが精一杯な4年間でした。でもいつも夢を語ってくれて楽しくて。そんなFC今治という相方が夢以外に初めてくれたのがこのシーズンパスでした。夢スタジアムという形ある物をくれたんですね。最高のプレゼントでした。これは家宝です。
FC今治とボク。そのはじまり話しはここまで。次回、実質ひとりぼっちで旅する私に、素晴らしい旅人の皆さんが声をかけてくれます。そこからさらに素晴らしいFC今治を囲む旅が始まるのですが、それは気が向いたら書くとしておきます。
下手な文章を最後まで読んでいただき有難うございました。