Black Country, New Road Japan Tour 2023@O-Eastに行った

開演前

整理番号288番。中央前から5列目程度のナイスな位置。特に楽しみなのはThe Boy、Turbines/Pigsあたり。

ライブ

相変わらず最強の学園祭バンドみたいな出で立ち

男性陣はYシャツ姿で、女性陣は制服のアレンジのようだったり、タイラーは上半身が真紅のドレスで下半身がワークアウトのハーフパンツというミスマッチな服装。全体的にプロムのようなムード。

既存曲に関しては完全に既発のライブ盤をなぞる順番。開幕のUp Songでは終盤のコール・アンド・レスポンスの大合唱が凄まじく、ファンの愛と期待感に驚いた。
続くThe Boyは信頼の最高っぷり。ボーカルはメイ。各パートが楽曲の骨組みとして、音源では掬い取れないそれらを繋ぐ中間層が空間を満たしているような感覚になるのがライブの良いところだなと再認識するようなタフな演奏だった。余韻がしっかり空間に残るというか。
音源で特に演奏の上手さと一体感の凄まじさに驚いた「I Won’t Always Love You」はその魅力をそのまま浴びれてとても良かった。
音源からして好きだった通り最高だったtr2,5,7あたりはもちろん、tr4,5あたりは音源以上に素晴らしかった。特に『Across The Pond Friend』の終盤、ボーカルのルイスがにこやかに手を広げるようなマイムをしたシーンの全能感がとてもカッコよかったな。

新曲もどれも素晴らしかった。いかにもイギリスな宮廷音楽のような楽曲、アコースティックから16ビートの疾走感溢れる楽曲(同じかも)、メンバー紹介を間奏に織り交ぜた楽しげな楽曲、どれもとても良かったので新譜にも期待しかない。特に16ビートの裏打ちが楽しい曲は今日聴いた中でもトップクラスに好きだった。ストリングスとサックスのキビキビとしたフレーズがスーパーダンサブル。ゴシックでクラシカルなピアノとボーカルのパートは湿っぽくもある。

『Turbines/Pigs』の終盤、ドラムのチャーリーが暴れ狂っていて最高だったな。彼のビーストドラマーっぷりがこのバンドを何倍にもいいものにしているのは間違いない。序盤はメイとヴァイオリンのジョージア以外がドラムの前に集まって腰掛け、お花見みたいにお喋りしていたのが可愛かった。ほっこりシーン。

実質的な最終曲の『Dancers』、実は音源では他の曲ほどピンと来ていなかったけれど、フロント全員でボーカルを取る構成はフィナーレに相応しく、感極まりそうな美しさがあった。アウトロの女性陣の精霊のような美しいコーラスも神秘性を湛えていて素晴らしかったな。

勝手に日系のルーツがあるのはベースのタイラーだと思っていたが、キーボードのメイだった。ルイスがオリオンビール飲んでいてちょっと面白かった。そのチョイスなんだ。ギターのルークが掃け際にライダーキックしていたのも良かった。

21:13終了。1時間と少しと短めながらも満足感たっぷりだったので一切文句なし。代表曲が収まりきらないほどあるような大御所バンドを除いて、カタログが充実していないバンドのライブはこのくらいの尺がちょうど良く感じるところもある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?