プリンの夢をみたら思い出して
我が家の階段は13段。
上から2段目と3段目で90度左に屈折する構造になっていて、そこだけ踏み板が三角形になっている。
三角形の左端の面積はどう考えても足の大きさよりも小さい。
右端は他の板と同じくらいの大きさなのでそちらに足を置けば全く問題が無いのだけれど、それでも三角形は心細い。
昔、たまに見ていた夢があった。
実家の二階から降りようとしている自分。
なんか嫌な予感がするな~と思いながら一歩、二歩、と足を進めると三歩目で踏み外して滑り落ちる。
どうもできずにお尻で滑る。
意外と滑らかにお尻で滑る。
一階まで滑ってどうにか足をつくと同時に、現実の私も足で空を踏みしめて驚いて目が覚める。
大抵枕から少し下にずれた状態で目が覚めるので、のそのそと定位置に戻り再びぐっすり眠る。
「そういえばさっきから誰かが自分の後ろを歩いている」という状況は、人生でトップレベルに多発する緊張の瞬間なんじゃないだろうか。
夜だと更に緊張する。一応、携帯を握ってしまう。
大抵は、というか今までの私の人生の統計では100%たまたま同じ道を歩いているだけで途中で別れるのだけれど、それでも全神経を尖らせずにはいられない。
昔、たまに見ていた夢があった。
誰かが私の後ろを歩いている。
怖くてスピードを速めても同じ速度でついてくる。
曲がり角に差し掛かる。カーブミラーだ。ちらっと後ろを歩く人を見る。
黒い服を着てシルクハットをかぶっている。右手にはステッキ。
捕まったら、更衣室のロッカーみたいな箱に入れられて胴体と下半身を分断されてしまいそうだ。そんなの絶対に困る。多分下半身側の方が特に困る。
急いで歩く。終わりのない直線の道。
なぜか一つポツンとあるマンホールで足を滑らせて目が覚める。
大抵うつぶせになって目が覚めるので、ぐぐっと仰向けになって再びぐっすり眠る。
最近たまに見る夢がある。
学校のような建物のグラウンドで立っている。周りには知り合いと知らない人合わせて20人くらいが立っている。全員状況がつかめていない。
屋上を見上げると、あちらにも20人ほど人が立っている。
顔は見えないけれど、なんとなくサークル時代の先輩だという確信がある。
その人が火のついただるまをこちらに向かって投げてくる。
もちろんだるまかどうかなんて見えていないのだが、だるまだという確信がある。
散り散りになって逃げる。なぜか、このだるまの火をかいくぐって屋上に到達しなければならないと使命感にかられる。
屋内を走っていてもだるまが降り注ぐ。
うわあああと駆けているところで目が覚める。
私は何となく現実に基づいた夢を見ることが多い。
でも急に突拍子もない夢を見る。
なにかを伝えるメッセージなんじゃないかと疑う自分と、自分の脳内で発生したことだからそんなわけないだろうと宥める自分が議論する。
それでも、もし私が自分の意思を伝えられなくなった時、どうにか誰かの夢に出没したい。
それによって奇跡が起きるとか、何か特別なことはなくていいから。その人が起きて、あの夢は何かのメッセージなんじゃないかってちょっと疑って、まあそんなことはないか~にしても変な夢だったなあ~と少し笑ってくれたりしたら嬉しい。
多分、プリンか生クリームを出せば私からのメッセージだとわかってもらえる気がする。
生クリームがのったプリンを一緒に食べる夢なら良いけれど、万が一四方八方からプリンがとんできたり、生クリームで足を滑らせたりする夢になっても許してほしい。
設定を決められるほどの力はないだろうから。
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