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二月十五日(土) : エッフェル塔真中にありぬ春セーター

 子どもといっしょにチョコチップマフィンを作る。毎年、無印良品のキットで作った、バレンタインのお菓子を夫と実家に配っている。
 お菓子を作るのが毎年この一回だけなので、毎度新鮮な気持ちでわたわたしてしまう。
 オーブンの説明書を探しだし、恐るおそる予熱して、なんとなく材料を室温に戻して(戻らない)、使用するバター70gに慄き、バターと卵は見事に分離した。使う器具の多さにも、びっくりする。
 そんな感じなので、想定よりも時間がかかるけれど、なんとか無事にできあがった。夫がずっと一眼レフで写真を撮りまくっていた。

 子どもの習いごとの送迎をして、今日の暖かさに驚く。
 もとより、子どもを待つあいだ近くの公園で吟行することを決めていたが、どこまでも歩いていけそうだった(『冬空や猫塀づたひどこへもゆける』波多野爽波 だ)。
 昭男先生に吟行のやり方を教えてもらったし、多作を始めてからは「吟行」と身構えることもなくなってきたような気がする。
 ただ慣れてないことを、苦手と思ってしまうこともある。わたしが苦手だと思っていたのは、何かを見つけださなきゃいけない、それを句にしなきゃいけないと焦る気持ちだった。
 春の鴨(というにはもっと先か)を見つけ、後をつけたら、みんなばっさばっさと逃げていった。今日は二十二句作った。

◆季語 春セーター(春)

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