12日目:アイスランド西部(インサイド・ザ・ボルケーノ)
2年前の今日、アイスランドへ向けて出発した日です。今頃ヘルシンキを散歩してる頃かしら!
この日この日。
おい…てことは2年経っちまったって事かい!?
このアイスランド旅行記、だらだら気ままに更新してたら旅行から1年経ち、「2年以内には!」と気持ちを新たにしたらこれよ。また1年経ったよ。あ、でも帰国したのは8/16だからまだギリ大丈夫だな!
のんびりしてしまった事で良かったのは、2年も旅の余韻を楽しめたこと。良くなかったのは、未だにこの冒険に引きずられてること。夫に「またアイスランド行きたいね〜」と言って「ヒエー!!!」と逃げ出されてます(夫は大変だったから)。
書き終えたとして、この余韻に区切りは付くのだろうか。とりあえず書こう!旅程、最後から二日目の事です。
俺たち火口探検隊
この日はもう憂鬱で仕方なかった「インサイド・ザ・ボルケーノ」に参加します。
4000年間休止している火山の底に降りて、中の洞窟を見て歩くというこのツアー。何が憂鬱かって、私は高所恐怖症なんだ。火口からしょぼいゴンドラに約6分乗って、198mの高さを降りていかなければいけない。
しかし、このアイスランド旅行まるごと私にとって「あんたの夢叶えたろかSP」であり、それに付き合わされて一日中運転する夫(不憫)が唯一「これは行きたい」と強く主張してきたこのツアー。断る訳にもいかず…一回は断ったけど…覚悟を決めて参加することに。
朝はゆっくりして、お昼にレイキャビク中心地にツアーのワゴンが迎えに来てくれて、30分ほど走って何も無い、ちょっとした建物があるだけの駐車場に到着する。その建物でトイレを済ませて、小一時間のハイキング(って公式に書いてるけど荒凉とした大地を強風に煽られながら歩くだけ)をし、火口の入り口へ向かいます。
何度も書きますが、アイスランドではトイレを見つけたら尿意0%でも振り絞ってください。次は無いと思え。
嫌そうな顔をしています。
もう顔色が悪い。
同じツアーで隊列を作っていくのかな~と思いきや余裕で置いていかれます。軽装の初老グループが参加していて、振り返ったら米粒ぐらいのサイズになっていた…不安だったろうに…。
これはアイスランド全体に言えることですが、体力に自信の無い方は事前に鍛えて行くのが吉です。あと洒落っ気出さずに装備は常に山スタイルで。生の自然の厳しさをなめたらあかん。
でもやはり景色はすごいですね。原始の地球の姿が想像できる。
ギャウもその辺にある。
火口近くに山小屋があり、20分ほど休憩してまた出発です。色んなツアーのお客が使用するのですごく賑わっています。お土産も売ってます。
心配性の夫はこのトイレに15分で7回ぐらい行ってました。写真を撮れなかったけど、この山小屋にホッキョクギツネが来てて、観光客と戯れててめちゃくちゃ可愛かった。
夏毛なのでちょうどこんな感じ。
出発して、小高い山を登って、いよいよゴンドラです。
しかもこのゴンドラが故障(バッテリー切れ?)して乗ったまま10分停止という、もう、神様の悪戯としか思えない事件が起きました。その間の私の顔がシリアス過ぎたのか、同乗した他のツアー客にウフウフ笑いながら心配されました。笑ってもいい。笑ってもいいけど動かないで…揺れるから…。
無事ゴンドラが動き始めました。安心はしたけど、ここからが本番だよ。
足元透けとんのよ。
無事に火山内部の洞窟に降り立ちました。岩〜!!
でもここは4000年前はマグマの中。すごい。ロマンだ。
探検隊のような写真も撮れました。とはいえ洞窟内自体がそんなに広くなく立ち入り禁止エリアもあるので、30分ほどある自由時間も最後の方は持て余す。
知識があったらめちゃくちゃ楽しいだろうな。
アイスランドではそう思うことが多くて、地学もちゃんと学べば面白そうだなと思った。
同じ環境に身を置いたままでは到底考えないこと。感じ取れないこと。自分の幅を広げるためにはこういう、地球の裏側へ行くような思い切ったジャンプが必要ですね。だから海外旅行はやめられん。
そしてまたゴンドラに乗り、げっそりし、山小屋に戻ってラムスープを頂き(強風で体が芯まで冷えてたのでめちゃくちゃ美味かった)、また駐車場まで小一時間歩く。ツアー客が全員戻るまで帰りのワゴンが出ないので、何も無い建物の中で小一時間待機して、やっとホテルに帰れた。
公式には所要時間6時間って書いてるけど、実際の所要時間は9時間ぐらい。これはどの体験ツアーにも言えることですが、同じツアーに参加する人の体力によって所用時間が変わるので、時間にゆとりをもってスケジュールを組んだ方がいいです。せっかくの旅行だからイライラソワソワせずに済む方がいい。
ホテルに帰る頃にはもうすっかり夜で、何を食べた写真も無いし記憶もない…ってことは適当にパンでも買って食べたか、食べずに寝たか。でもアイスランドで一番冒険っぽいことしたかな。いや、他に車一つ無いハイランドの中で羊に囲まれた恐怖が一番だな。