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やる気なんて存在しない~毎日練習するために必要な考え方

毎日練習するのは簡単じゃない

社会人だと仕事をしながら楽器を練習するのは結構ハードルが高い。
毎日練習するのが理想だけど、他にもやらなければいけないから時間の確保はなかなか難しい。
たとえ時間があったとしても、やる気が起きないときや、スランプもある。
時間もやる気もある日が毎日続くことなんてない。
「時間」や「やる気」に左右されず、どんなときでも練習を継続するにはどうすればよいのだろうか。

「1日5分だけ楽器に触る」と決める

今僕が、一番有効だと感じているのは、
「1日5分だけは楽器に触る」と決めること。

チェロの場合、ボウイングやスケール練習だけでよい。
なんならチューニングだけでも、弦が緩んでないか、楽器の状態確認だけでもよい。

5分なら他の用事があっても1日のどこかで確保できる。
やる気がなくても、5分だけ触るならハードルも低い。

意外なのは、この方法は、5分で終わることがないということ。
少なくとも今のところは。
5分のつもりではじめても、どんなに短くても30分から40分は練習することになるのだ。

楽器を準備しているときは、30分も40分も練習しようなんて思っていない。
ところが、楽器を弾き始めると5分で終わろうという気持ちは消えて、気づけば30分は経っている。
やる気がなかったのに、時には2時間も練習してしまうこともある。
これはどうしたことか。

やる気なんて存在しない

これに対する回答のようなものを見つけた。
脳研究の池谷裕二先生によれば、実は、やる気なんてものは存在しないという。
池谷先生によれば、
「人間は、行動を起こすから「やる気」が出てくる生き物」
「私たちの感情や気分の起点になるのは、脳ではなく身体」

だと。

なるほど、確かにさっさと楽器に触ってしまえば、体からやる気にスイッチが入るような気がする。
その過程を文章化してみよう。

楽器をケースから出すときは
「めんどくさいな」
と思って
「でも5分だけだし、今日は弦が緩んでなければそのまましまおう」
とか思って出し始めるが、
いざ楽器を目にすると
「チューニングはどの程度くるっているかな」
「今日は弓の毛がびろびろに伸びているな」

なんて楽器を観察しているうちにスイッチが入るような感じ。

そして、楽器を出したからには椅子に置かなければいけないので、事前にイスも準備するのだが、どうせ準備するならと、譜面台やエンドピンストッパー、鏡など練習に必要なものも一緒にセットすることになる。
そうなるともう片付ける方がめんどくさくなる。

そうして出した楽器を椅子に置き椅子にすわる。

ただ、この時点ではチューニングくらいで終わっておこうと思う気持ちもまだある。
ところがチューニングをし始めると、
「ついでだからスケールだけでも練習しとこうかな」
とか
「せっかくだし、こないだ練習した曲だけでも軽く弾いとこうかな」
とか
もっと弾いてみたくなるのだ。

そして、スケールを弾いたり、曲を弾くと、
「あれ、こないだよりいい感じに弾ける」
とか
「こないだはうまく弾けていたのに、今日は調子が悪いな」
とか思って、もう少し練習しようと思えてくる。
こうなると、もう止まらない。

楽器を出すときの「めんどくさいな」が嘘のよう

ただ、どうしても体調が悪かったり、無理な時は弾かないでよいと思う。
無理せず、気楽に5分だけを続ける気持ちで。

1日5分だけ触る
おすすめです。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ではまた。


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