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三国競艇場の「オカルト」を科学する


 競艇には様々なセオリーがあります。それは真に有用なものから眉唾なものまで、玉石混交です。
 たとえば「びわこは大型船の発着があるときにうねりが強い」なんて小ネタがあります。知識としてはありますし、理屈は通っているのですが、使ったことありません。
 また、明らかに間違っているセオリーもあります。「準優前の前半戦、当確選手はスタートを控える。」これは10万近くのレースによる統計で否定されています。準優前だからといって平均STより遅いスタートを切る事実は(統計上は)ありませんし、勝率に至ってはむしろ高くなっています。それもそのはず。仮にも予選突破した選手ですからね。一般戦に入ったら足も技量も上位なはずです。

 さて。そんなセオリーの中にも、ほとんどの人に知られていないものがあります。それだけではニッチな小ネタどまりですが、もしそれが科学的に説明がつくものだったら、あなただけの武器になります。
 下に表示する、とある三国のレースをご覧ください。このレースリプレイに隠れているセオリー、皆さんはわかりますか?

 私はこのセオリーをはじめて耳にしたとき、心底バカにしました。そんなわけない。そう嘲笑し、オカルトだと断定して頭から消そうと思いました。
 しかしながら、どうにも居心地の悪さが残ったのです。

 経験や感覚を軽視することは非科学的です。
 幽霊だって、天国だって、見つかっていないだけで「存在の否定」を証明できてはいないのです。
 到底受け入れられないセオリーに向き合うためには、その現象の意味を解釈し、どうしてそうなるのかを合理的に説明する努力を経て、その上で批判をしなければ、科学的視点とは言えないでしょう。

 この記事では、三国に隠された「とある欠陥」について、可能な限りのエビデンスを収集し、それに向き合うための方法論を提示します。

 30名ほどの競艇ベッターに訊いたところ、これを知っている人は0人でした。
 さあ、あなたの知的好奇心を駆り立てる扉を開いてみましょう。


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