3コースの「2コース殺し率」という新概念
本当に欲しいデータはそのへんには転がっていません。
数字と実態はかけ離れていることがしばしばで、その取扱いについては慎重になる必要があります。
「捲り差し率」という新概念も、とかく曖昧で取扱い注意のデータです。
3~6コースについては、その選手が「捲り差して1着」になった割合を、「捲り差し率」として表示してくれています。特に3コースがイメージしやすいでしょうか。3コース捲り差しのほとんどすべては「2コースの頭を叩いて、インの内側を差す」あの旋回です。
しかし、私たちは、その旋回をして「2着」になったケース、つまり典型的な1-3-45のケースについて、この「捲り差し率」からその可能性を「正確に見積もる」ことはできません。
まず母数自体が少ない点。捲り差し率は、それが1年の統計であっても、たかだか30走程度の統計です。たまたま3回2コースがドカ遅れして「入っちゃった」場合、捲り差し率は10%になります。これでは旋回の特徴までは見えてこない。
それならリプレイをくまなく観ていくしかないのでしょうか。
本論では、この「3コースの旋回における2コース潰し率=2コース殺し率」というデータの算出を目指し、その統計的優位さをどうやったら保てるかの検証をしていきます。
児島SGグランドチャンピオンに出場する選手のうち、5選手のデータを例にあげながら、今まで出されてこなかった未知の概念を形成し、今後の予想に役立てられるかどうかの展望を記します。
まずは「瓜生正義選手」の興味深いデータから。
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