戦うツイ廃女騎士SS
「くっ….こんなところでこの私がっ」
遂には乱暴に手足は鎖でつながれ、地に膝が崩れ落ちる
拍子にポケットからスマホが落ちる
画面に映し出されていた「幸せの青い鳥」の象徴は徐々に黒く染まっていく
「なぜだっ…なぜ貴様などに私たちの象徴を奪われなければならない!」
暗闇から姿を見せた黒い仮面の男ーその仮面には『X』の文字が煌々と光っている
「私たちの象徴?…笑わせるな。これは私のものだ」
そういって仮面の男は手にした紙の束で私の頬を張る
その紙ーTwitter社の取締役を証明する書類に大量の株券。ちらりと見えたその文字の意味を理解したとき、私の体は抵抗することを諦めた。
1週間前ーー
それは突如として仮面の男のアカウントより発せられた
『Twitterブランドに別れを告げ、鳥のアイコンとも徐々に別れを告げることになるでしょう』
発狂した。
数日とした頃、いつものように羽ばたいていた青い鳥は突如、七面鳥のごとく墜とされていった。
墜とされた鳥は黒く染まっていき、徐々に鳥の形をなくしていった。
やがて形をなくした鳥たちは『X』を形取り、禍々しくも白く煌々と光り出す。
青い鳥の世界は一瞬にして黒い世界に染まっていった
仮面の男は抵抗を諦めた私を見ると、嘲笑の笑みを浮かべると「パチン」と指を鳴らした
同時にどこからとなく半裸に黒マスクをつけた人たちが現れる。
仮面とパンツには当然といわんばかりに『X』の白い文字。
(ああ、これでもうなにもかも終わるのか。。。)
涙を浮かべ地に色を失った目を配る。
目に入るのは私を取り囲む大勢の足。手足を繋ぐ鎖。
ふと人だかりの隙間から光る画面を見つける。
その画面にはすでに半分近くが黒く染まりながらもバチッバチッと青い画面を震わせている。
(ああ、まだ生きてるじゃないか。。。)
首を振り涙を払うと仮面の男に向き直る。
そして、、、
「「私のことも黒く染めたいのならば好きにするがいい!だがいくら体を黒く染めようとも私の青い鳥までもを黒く染められると思うなよっ!!!」」
それを聞いた仮面の男は少し驚いた反応をした後、口角をあげると再び暗闇の奥へと姿を消す。
同時に私を囲う人たちは私の体へと手を伸ばした。