(新作BL)チー3B
ch _ _ b
「はい。チーズィグサ」
「ん。ちと待ってくれ」
「もしや。そっちが趣味なん? 」
「え。なぜ、お分かりに?」
その後、たった一枚の写真が男二人組を沼へと引きずり込む人生最大のピンチなのである。
ch _ _ b
「チー」
「ふむ」
かつて麻雀にこれほど、熱くなったことがあっただろうか。いや、見向きもしなかった。あろうことか、勝負をことごとく避けてきたタチなのに。
「なぁ、竹斗。今日で何回やったっけ? 」
「えーと、たしかなぁ。ちょっと待ってくれ。かれこれ百回になるのでは」
「そうやんな」
「オレさ、誘ってくれなかったら行かんわ」
「なかなか面白いよな」
「ん。ハマると、沼から抜けだせないんよ」
そして、夜な夜な初めて交わした日、慣れない手つきでポイントを決めた時の事や回数を重ね、二人だけの漂う独特の空間から駆け引きを行い続けた時の事を思い更けていた。
ch _ _ b
「ふえー。生き返るぜ! 」
あきさこは自販機の前に立つとランプが点灯している箇所を押せば「ガタン」という音から溜めておいたエネルギーを解放へと導き始める。
缶コーヒーを器用に持ち、ひとくち口元へと運ぶ。少々持ち無沙汰に感じ、反対の手でチーかまをたった今、咥えるのです。
「あ、すいません。失礼します」
「ふん。あんま、きーつかうなよ」
「いや、まあ。」
「じゃあな。堂々しておればええんや」