テクノロジーの活用で顧客と業界の課題解決を目指す木南会計事務所の取り組み
木南会計事務所(東京都千代田区)は、昭和・平成・令和にわたって中小・零細企業から個人事業主に至るまで、多くの顧客を支えてきた老舗会計事務所である。所長の木南 誠氏は学生時代からパソコンに親しみ、入所後は独自の業務システムも開発。近年は、その技術力と経験を生かして会計業務のDX化に注力している。東京税理士会やミロク会計人会連合会などでも精力的に活動する木南氏に、これからの会計業界全体が目指すべき会計事務所業務DX化の未来と、その取り組みについてお話を伺った。(写真撮影 市川法子)
計理士時代から80年以上続く老舗会計事務所
―― 木南会計事務所は、東京都千代田区で三代続く老舗会計事務所です。本日は、現所長の木南 誠先生にお話を伺います。
木南先生はITに大変強く、事務所はもとより顧問先のDX化にも積極的に取り組まれているとお聞きしています。今回の取材では、会計事務所におけるDX化推進の意義や、具体的な取り組みなどについて詳しく伺いたいと思います。まずは、歴史ある木南会計事務所のこれまでの足跡から伺います。
木南 実は、創業の年は定かではありません。過去の書類を紐解くと、少なくとも税理士制度がスタートする前の昭和20年代までは遡れます。ですから、創業者である祖父は計理士として、戦前から事務所を営んでいたと想像しています。