地域開発において乗り越えるべき種々の課題:地域の主幹企業を巻き込むコミュニティマネジメント#3-10
地域の主幹企業を巻き込むコミュニティマネジメント
都会で働いてきた方々が連携を深め協力を要請するべきポジションとして注目しているのが、地域に盤石な顧客基盤を持ち、各ステークホルダーと十分な関係を作ってきた「地域の主幹企業」である。 盤石な顧客基盤と信頼を既に獲得しており、地域全体の所得が向上し、文化が醸成されることは、地域の主幹企業の利益に直結する。 この地域の主幹企業が、地域一帯の開発を推進するコミュニティマネジメント企業として進化することを支 援し、地域全体の開発促進を進めてゆく。 これはかつて、都市部の大企業が日本全体の産業創生をリードし、世界の顧客と直接取引して地方の下請け企業や海外の生産拠点に発注する状態から、地域の主幹企業が主体となり、世界の顧客開拓を進めながら地域内にて生産クラスタを集積させていく形への転換を意味している。
地域の主幹的な企業が主に担う役割として、地域のマーケティングがある。地域に適した人材のセグメント を特定し、適切なメディアを使いながら関係人口を増加させていく。また、地域内に向けては、市民/ 事業者 /行政機関が使用する CMS を開発提供する。市民に対しては、地域のニュース提供や、時間通貨や記帳システム、病院や行政機関・地域の飲食店なども含めた一限予約・決済システムを導入しながら、地域内で の関係構築や安心した暮らしを提供する。事業者に対しては、市民への有効な告知手段として広告塔の掲載を認める。地銀とは、地域開発基金を共同で創設・運営し、地域の産業振興を促進し、行政からは、行政 サービスの下請けの実施、第二市民制度を提供したりなどする。 このように、各関係者と連携しながら、地域開発が促進されるような施策を売っていくことが、地域の主幹企業には求められている。
(次回へ続く)
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