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事例-前編-広島県呉市の立体的解析をする#2-7

ブルー・マーリン・パートナーズ株式会社は、人々のあたらしい暮らしを支える産業と社会システムを創造する事業創造ファームです。本マガジンでは、「つながりと物語をはぐくむ地域のつくりかた」に焦点を当て、知見をお届けいたします。

最後に当社による 3 つのステップの実践を紹介する。 広島県呉市は山地と瀬戸内海、そして多くの島々に囲まれ、1 年を通して穏やかな気候に恵まれた都市で ある。豊かな景観と植生、美しい海岸線に加え、海面まで面した山地による急勾配が生み出す独特で魅力的な景観が広がる。呉市の擁する瀬戸内海の豊かな景観と快適な気候は、世界的なリゾート地である地中海に類似している。かつてより軍用地として発展したきた背景から現在も造船業が盛んである一方、生産年 齢人口が相対的に低く、少子高齢化が深刻化することが懸念されている。そのため、医療施設数は全国的 に見て多く、さらに子育て支援や空き家対策、移住支援や経済支援が手厚いことが特徴として挙げられる。

こうした地域の立体的解析を踏まえ、当社が提案したグランドデザインは呉市を「世界クラスの先端医療リゾートにする」というものである。先に述べた通り、瀬戸内海と地中海は類似性が高く、世界のリゾート地として勝負することができるであろう。 加えて充実した医療が提供できる下地がすでに完備されており、ここに日本が世界に誇る先端医療技術や、身体だけでなく心まで癒やすリトリート施設の整備といったアプローチを導入することで、地域の歴史性や独自性を失うことなく、世界的に有数の医療リゾート都市としての開発が実現できると考えられる。


(次回へ続く)


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