ネット情報の落とし穴
先日フラッと入ったパチンコ店で普段見慣れない珍しい機種を見つけた。その機種というのはパチスロ機で設定が2段階しか無く、完璧に打てるとするならばそのどちらもメーカー公表機械割104%。理論上はどれを打ってもそこそこ勝ててしまう甘い仕様の台。台が空いているのを見つけた時点でラッキーだったようなので、ネットで仕様を追って調べながら打ってみる事に。
*機械割104%は打ち込みに倒して期待値4%が帰ってくる意。一日打ったとしたら計算上大体1000枚程度(2万円程度)はプラスになる。
リール配列表をネットで調べつつ打ってみると、とりあえずこぼす可能性のある小役は配置場所的にチェリーとベル。
左リールにはベルが1つで中リールには2つ。配列上チェリーを狙うとベルをこぼしやすい嫌らしい配列で、どちらもこぼさずに取るとすると左リールには狙う箇所が1箇所だけ。2コマの余裕があるも毎ゲーム狙わないといけないので慣れてない人には中々シンドイ仕様。と自己分析。
打ち方を調べてみるとパチスロの情報サイトがいくつか出てきて、詳しい打ち方解説も見つかった。それらの方法を読んでみると基本は毎ゲームにチェリーを狙い、特殊スタート音が鳴った時だけベルを狙うと“殆ど”取りこぼす事無く小役がカバーが出来ると書いてある。なるほど。まずはサイトに載っている打ち方を試していたが、ふと疑問が湧いてくる。
「特殊スタート音が無い時にベルはどれだけ成立してるの?」
ようするに「殆ど」の頻度がどの程度かで全然意味が変わってくるのではないかと。これを調べるには通常時全てのゲームでベルを狙わないといけない。狙い始めて間も無く、特殊スタート音が無いのにベルが成立してしまう。その後も狙い続けると頻繁にでは無いにしろ、おそらくベル成立時の10回に1回程度は「特殊スタート音無しベル」があるようだ。そんな細かい事をと思われるかもしれないが、期待値のマージン自体が4%と薄いので無視する訳にはいかないかなと。
更に打っていくともう一つ気になる事が。サイトにはボーナス時の打ち方はフリー打ちで。何も狙わずOKと書いてあるので疑わずにフリーで打っていたけども、ボーナス消化中になにやら違和感が。何も揃わない事がたまにある事に気づく。
「もしかしてボーナス中にも小役取りこぼしてる?」
それに気付いてからボーナス中も小役をこぼさない打ち方に変えてみる事に。するとREG中に限りベルが成立している事に気がつく。もしかしたらメイン小役のぶどうと同一フラグで、止めた場所によってベルになる仕様なのかもしれない。
ただ無視できないのが左リール停止時にベルだけあってぶどうが否定される場所がある。ここが止まった時点で中段もベルを狙わないと配列上取りこぼしてしまう。どうやらこれのせいで何回か取りこぼしていたようで、これも気づかず打ち続けていたら結構な損失になっていたと思う。
以上の、見つけた小役取りこぼし頻度から損失を計算してみると、累積枚数はチリツモで機械割2~3%位は削られそうだ。ネットの情報を鵜呑みにして何も考えずに従って打っていたら、機械割104%という前提が大きく崩れて時間と労力の無駄だったという事になり得る。おそらくマイナー機がゆえに人のチェックの目が緩く、情報が訂正もされず放置されているというのが現状なのかもしれない。
こういう事は、どの分野にでもネット情報に普通に潜んでいる落とし穴なのかなと思った。ネットで調べて分かった気になって情報の信憑性に疑問を持たない限り、常に起こりうる問題ではないかと。今回は自分が割と詳しい分野ですぐに気づけたから良かったけども、知らない分からない分野の事をネットで調べる際には、その情報が本当に正しいのかチェックを何重にもしないといけないなと改めて思わされるのでした。