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[PR CASH]PRキャッシュの思考法
PRキャッシュの2回目です。
PRのプランニングをする人はPRプランナー、PRアイテムのプロデュースをする人はPRプロデューサーですが、PRキャッシュはそれらとどう違うのか?て話です。
PR戦略立案に時間をかける
PR戦略ってのはわりと難しい言葉です。ひところよく似た名前の「戦略PR」というのが流行ったこともあり、ますますややこしいです。
ここでは単純に、PRの目的を定義し、課題抽出をし、方針を策定することくらいの意味で使っています。
PRキャッシュはここに労力をかけます。
最近のPRキャンペーンの中にはこの部分をまるで省略しているかのように短時間で済ませるものも多いらしいのですが、PRキャッシュはトレンドに逆行するかのようにこの部分を重視します。
個別のPRアクティビティの戦術構築に行き詰まったとき、社会状況の変化や予算の都合で軌道修正を余儀なくされたとき、この部分に労力がかけられているかどうかはPRの全体アクティビティの生死に関わるという思想からです。
この部分がなおざりにされているPRアクティビティは、上記のような壁にぶち当たったとき、そもそもの目的を見失って迷走することが多いように思います。
昨今話題の「ステマ」などはまさにこの部分を省略に近い形でなおざりにしているところから発生しているのだと思います。
リスク管理を計画策定最初期に行う
PRの全体アクティビティにおいて、誰もが重要だと知りながら後回しにされがちなのが危機回避です。
よくあるPRプランニングでは、(なおざりに近いかもしれませんが)戦略構築に始まり、必要あらばビッグアイデアの考案が行われ、それに沿って個別のPRアクティビティが立案されます。
リスク管理はそのあとで付け足されるか、ひどいときにはアクティビティが開始されてから考案されることも多いようです。
このような段階で考案されるリスク管理企画はどちらかと言えば「来た球を打つ」ような被害低減策に重きを置かれたものになりがちです。
PRキャッシュはこれを許しません。
戦略構築の初期でコミュニケーションリスクを洗い出し、その後に続くコンセプトワークにリスクを持ち込まないことを是とします。
アイデアを並べ、絞り込み、そのうえで個別のアイデアについてリスクの有無を検討したり、走り出してから被害低減策を講じたりするのではなく、予測と予防を初期に行います。
作業序盤を丁寧にすることで後々の手間を低減させる
逆に言えば、これらがあるからこそPRキャッシュはPRアイテムのプロデュースも担えると言えるかもしれません。
丁寧な戦略構築と予測と予防重視のリスク管理は個別のPRアクティビティ、たとえばオウンドメディア発信やパブリシティプロモートにおける手間を低減させる効果を持ちます。
イメージとしてはコンピュータのオペレーティングシステムとアプリケーションの関係に近いでしょうか。
PRキャッシュはPRプランニングをより丁寧にすることでPRアイテムプロデュースまでを担う役割と言えるかもしれません。