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BMCコ・アングラー戦、開幕。
BMC運営スタッフの川口です。
いよいよ桜も咲きほころび、ようやく春本番。
そんななか、新利根川を舞台にBMCコ・アングラー戦第1戦が行われた。
果たして、幸先のいいスタートを切ったのは誰なのか。
その模様をレポートします。
人的プレッシャーはマックス級。
4月に迎えるBMCレギュラートーナメントの開幕に先んじて、3月31日にBMCコ・アングラー戦の第1戦を新利根川・松屋ボートを舞台に開催した。
今シーズンより、コ・アングラーダービーもスケールアップ。年間優勝を獲得するにはレギュラートーナメントだけでなく、このコ・アングラー戦でもウエイトを稼いでおきたいところ。
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そんな思いとは裏腹に、当日は70人規模の別トーナメントも行われており、人的プレッシャーの高さは言わずもがな。バンクのめぼしいカバーやストラクチャーは先行者の影があり、なかなか思うような展開に持ち込めず苦戦する選手の姿も少なくなかった。
はじめての新利根川、10年ぶりのレンタル艇。
気温はぐんぐん上がり、首都圏では季節外れの夏日となった当日。水温も比例して上昇したようだが、バスの期限はそこまだ上がらなかったようだ。
先述の別トーナメントも、BMCより先のウエイインで70人・47艇中12艇がバスをキャッした模様。そのうち、複数匹をキャッチしたのは2艇と、かなり厳しいことが先に証明されてしまった。
そんな中、2本・1070gで第1戦を制したのは、市原祥宏。
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コ・アングラー戦初出場で、本格的に釣るのは初めてという新利根川。しかも10年ぶりというレンタルボートで出船という市原。久しぶりのレンタルボートということで、慌てて落水しないよう心を落ち着かせるために、まずはゆっくりコーヒーを一杯。
「水深もわからないし、どこがいいとかも知らないので、カバーとか目に見えるストラクチャーしかやれないな、と(市原)」
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この時期、シャッドを巻き倒すという慣習に基づき、まずはハイカット(O.S.P)をチョイス。釣りを開始して10分も経たないうちに結果が出たという。
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使い方は止めずにただゆっくり巻くだけ。幸先のいいスタートに浸ることもなく、引き続きハイカットを巻き続けた。
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ヘビーダウンショットで2本目を追加。
しばらくシャッドの釣りを続けたものの後続はなく、これもこの時期の王道というヘビーダウンショットを手にした市原。狙いは新利根川の名物とも言えるオダだった。
クリッターホッグをセットし、シンカーは5g。広範囲にキャストしてズルズル引いてくると2本目が口を使った。
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その後の追加はならなかったが、2本・1070gは初出場初優勝をもたらすには十分のスコアだった。
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「ハイカットはダズラーレッドクロー、クリッターホッグはEBI(エビミソ)と、シルエットがはっきり出るカラーを選んだのがよかったのかも」と振り返った市原。C.A.O.Y.(Co-Angler of the year)奪取に向けて、最高のスタートを切った。
Cool, tall and Good-Looking man has coming.
2位でフィニッシュしたのは早野裕哉。
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貴重な1本710gのサカナはソウルシャッドでキャッチしたという。
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試合週の火曜日にプラクティスを敢行したという早野。しかし当日は冷たい雨で川の水温は1桁台。ヒントになるものは見つけられなかったものの、「週末にかけて暖かくなる予報が出ているから、(シャローに)差すかもしれない」とポジティブに考えることにしたという。
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そして迎えた本番。
まずは上流に向かった早野はポジティブ思考で、パワーフィネスタックルを手にシャロー撃ちからスタート。セブンイレブンの対岸あたりでバイトを得るもまかれてしまい痛恨のバラシ。
その後もシャロー撃ちに4時間を費やすが反応はなく、そこで見切りをつけてブレイク狙いにシフト。ソウルシャッド58で手返しよく探るプランに切り替えた。
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「風が吹き出した10時前ころ、いい具合に風があたるバンクのシェードを2往復ぐらいしました。そこで釣ったのが710gの1本でした(早野)」
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今シーズンから強力なスポンサーも得た、クールで背が高くてイケメンな早野。準優勝スタートを機に、躍進の一年になることを期待したい。
昨シーズン最終戦を貴重な1本で制した奇跡の男。
第3位は4月から大学生になった鎌田智夢。
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2023シーズンのコ・アングラー戦第2戦は、参加選手中、唯一となる280gの1本でうれしい初優勝を果たしたのは記憶に新しい(詳しくはこちら)。
今回も前日にプラクティスを行い、上流エリアで、ヤマセンコーのノーシンカーでいくつかバイトを得ていたという。
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しかし当日は流れの状況や水の色(前日プラよりも濁っていた)が変わっていたことも影響したのか、しばらくの間、反応のない時間が続く。ブレーデッドジグで探るもバイトは得られず、見えバスらしき姿を見つけるも相手にされず…
「時間もなくなってきたので、最後はヤマセンコー3インチ(ニャン玉シンカーの0.8gをセット)を矢板エリアのカバーに入れたらすぐに釣れました(鎌田)」
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使用したカラーは#390(スカッパノン/スモールブルーフレーク)。BMCレギュラートーナメントで同船した際に、ボーターの諸先輩方から教わった釣りが、昨年度最終戦に続いて今シーズンの開幕戦でも結果につながった。
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2年連続コ・アングラー年間王者の並木勇人。一挙手一投足に注目が集まったが今回はノーフィッシュ。しかし、昨年のレギュラートーナメント最終戦(2days)では2kgフィッシュを2本キャッチするという偉業もあるだけに、この結果はまだまだ気にすることはないだろう。
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次回は6月2日の第2戦。その前にレギュラートーナメントの開幕戦も控えている。C.A.O.Y.への道は始まったばかりだ。