福岡/天神 TOKIO
パフェの語源はPerfectだと聞きました。真偽はともかく、とても納得。たしかに完璧な食べ物です。
TOKIOは福岡天神、イムズの地下1階にあるフルーツパーラーです。フレッシュなジュースをテイクアウトすることもできます。
中学に進学し、初めてファミレス以外のパフェの味を知ったのがこのお店。祖母と母に連れられたショッピングの最中に、少し休憩しようと連れられて入りました。
TOKIOは、九州で約80年もの歴史がある果物の輸入卸の会社である「南国フルーツ株式会社」さんが展開するお店です。ちなみに、博多駅のくうてんやラシック天神にあるキャンベルアーリーも同様です。
TOKIOに行くと季節のフルーツがわかる、と母が言っておりました。まさにそのとおり、ベストなタイミングで提供されるフルーツたちは、見た目から味から、「旬」がいかに無双状態なのかを分からせてくれるのです。
お店の出入り口には、右手にジュースバー、左手に順番待ち用の椅子が10脚ほどでしょうか。大抵、休日のおやつタイムには順番を待つこととなります。椅子に座って待つことが出来たら良い方かな。
順番待ちの間、可愛い制服の店員さんからメニューが手渡されます。定番メニューと季節限定メニューと、これがまず最初の分岐点です。
(個人的には、桃の季節に行くならぜひ、季節の桃パフェを食べて欲しいなと思います。タイトル上の写真です、見るからに美味しそう…)
定番のパフェもおすすめです。これはチョコレートパフェで通年食べることが出来ます。
ところで、私は元々パフェが好きではありませんでした。パフェよりもケーキ、アイスがいい、パフェが美味しいのは上の部分だけだと思っていました。
とはいえ桃のパフェは祖母と母のおすすめなので(しかも他のメニューより値段が張るのにすすめてきている)、信じて注文したものです。
まずパフェの顔、看板、センターであるパフェグラスの上部分。ここはとにかく桃が美しく積んであります。当時も今も変わりません。桃でできた火山の中央部からマグマみたいに生クリームが顔を出している、みたいなビジュアルです。
この生クリームが美味しい!パフェの苦手だったポイントの1つである「生クリームがしつこい」問題は早々に解決しました。生クリームそのものが美味しく、フルーツをさりげなく引き立てるような控えめな甘さなので、しつこいどころか気付いたら立ち去ってしまい、どこに行ってしまったの?みたいな感じになります。
上の火山を堪能すると、パフェの中央部に辿り着きます。ここには、冷たい甘いアイスが潜んでいます。桃の果肉もぴょこぴょこしています。いち早く夏が訪れます。
階層の順番がややうろ覚えですが…たしかアイスの下にすっぱいヨーグルト+甘いソースの階があります。アイスで口の中が少し冷たくなっているので、このヨーグルトゾーンで本来の体温を取り戻すことができます。
そしてパフェの最深部にはサイコロ状にカットされた桃の果肉がゴロゴロしています。あーここコーンフレークみたいなやつじゃないのか!と中学生の私は衝撃を受けました。
パフェの苦手だったポイントその2である、美味しいのは結局上の方だけ問題がガラガラと音を立てて消え去りました。
まさに桃づくし。桃に始まり桃を挟み桃に終わるパフェです。
この日のおかげで、私はパフェを知り、自分がお気に入りなパフェを出す店、そうでない店があるだけで、パフェは素晴らしい食べ物なのだと思うようになったのです。
あまおう苺のパフェも美味しかったな〜。見た目も響きも香りも味も、幸せに誘ってくれます。
久々に会う友達に緊張して会話がぎこちなくても、パフェがテーブルに来たら、あの教室の頃のように会話が弾む。
母と老後の話で少し暗い雰囲気になっても、パフェを食べれば、未来に希望が持てる。
仕事で大失敗したのに怒鳴られたりせず、全力フォローされ、心がちりぢりに痛んだ時も、パフェを食べる間は幸せだ。
パフェはパーフェクト。
8月のイムズ閉店前に、もう一度あのパフェを食べたいものです。