やねうらお特別インタビューin BM9820AT<書き起こし永久保存版>
こちらは、フリーゲーム「BMS」の20周年を記念して開催された「BM9820A-BM98 20th Anniversary- in Tokyo」内でのイベント「やねうらお特別インタビュー」の様子を、日本語にて文字起こししたものです。
実際のインタビューの様子は以下youtubeにアップロードしております。
(無料でどなたでもご覧いただけます。)
こちらの記事はインタビュー動画の会話を文字起こしし、海外の方々が翻訳して読むことを前提として作成されました。そのため、youtubeの日本語字幕及び実際の発言内容とは、方便などの表現を変えてある部分もございます。
できる限り内容・発言意図が変わらないよう細心の注意を払って、校正しておりますが、おかしいと思った部分や誤字脱字等がございましたら、下記
までお気軽にご連絡くださいませ。
ご連絡先:BM9820A公式twitter
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<登場人物>
Y=Yamajet(進行役)
C=Cranky(進行役)
や=やねうらお(特別ゲスト)
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●まずは司会の登場です。
Yamajet(以下Y) ィヨッ!(登場)
Cranky (以下C ) みんなげんき?(登場)
\\\観客:イエーイ///
C もうなんかあれやねFD(Freedom Dive↓)かかってるとき挙動不審
やね!どうノっていいかわからんのよね、速すぎてな…w
さて。ちょっとね、めちゃめちゃクソ盛り上がったところでちょっと
今からは、みなさんお待ちかねの…!
Y そうですよ!
C ある意味休憩タイムやからね。
Y おまちかね、っていうかこの気温を下げる役目もこの時間にありますか
らね…熱くて酸素足りてないから…。あの、美味しい飲み物売ってます
からね!ぜひ買っていって下さいね!
C (椅子をおろしながら)ここでやっていいのかな?
Y そうだね!ありがとうございます、そうしようか。
C こんなかんじかな じゃあここらへんにしよう。
Y さあ、じゃあ!それでは早速…どうしようかな?
もうせっかくだし、お呼びしちゃう?
C いやちょっとまって!まず俺らの自己紹介が終わってないね?
●まずは自己紹介から
C さあ~みなさん改めまして、Crankyです!宜しくお願いします!
Y わたくしYamajetです!!宜しくお願いいたします〜!
C ということで今からは……ちょっと軽く話そっか!
Y ハイ!!
C まず、このイベントは「BM98 20周年記念イベント」ってことで
ですね……20年すよ?
Y ね…?
C (20年前は)削除君4歳ですよ!
Y (爆笑)ほんとにね!
C なー…びっくりするよね、20年経ってもこれだけの人が集まるって。
Y すごいよ今日はほんと箱パンパンで…みんないいぞー!!
\\\観客:イエーイ///
Y いやー男臭いですね〜!
C それな~まじな~w
(観客:いるよ!女の子も!!)
Y おっ、わ、わずかにいる…?!
C ハイ、女の子〜?
(女性の観客が手を挙げる)
Y …チラホラいるー!?!いいよ~!!
C 目の前にいたわ!ごめんね、イエーイ(ハイタッチ)
Y スケベおやじでましたよ~w
C 「すぐ触りたがる」と、またツイッターで叩かれるというね…
Y ははははwって、こんな話をしている場合ではないんですよ!
C はいはいはい時間押しちゃいますね!
このイベントのテーマ「BM98」っていうのはね。
”ある一人の人”から始まったわけですよ。
Y そういうことです!
C で、その「BM98」を作った、もう俺らからしたら神様の…
伝説の人なんすよね。
Y ね、うん。
C まじで伝説なんですよ、もう控室とかみんなこんな目…(目を細める)
Y なってるなってる…w
じゃあ、その方を…!
C そうですね!お呼びしましょう!
じゃあBM98開発者「やねうらお」さんですどうぞ!!
●やねうらお氏登場!
(会場がざわつく)
C 聞いてくださいよ、このどよめき。「おおおおおお」って!
今日は改めて宜しくお願いします!
Y 宜しくお願いします!
やねうらお(以下や) 宜しくお願いします。
C 割とグダグダとやるからね、そんな堅苦しい会話じゃないから~。
Y そうです、休み休み聞いてくださいね。
C どうぞおかけください。みんなもちょっと疲れてるしね。
Y そうなんです。じゃあ、せっかくやねさんいらっしゃいましたんで
まず最初にちょっとやねさんが「どういう方か」というのを
私の方で軽く説明させていただきますね。
●やねさんの経歴
Y (資料をめくる)はいみなさん、ご存じ、やねうらおさんです。
Y お歳:40歳半ば
出身:大阪、現在も大阪住まい
開発歴:プログラミングは5歳から
現在:BMSやBM98の開発を離れてからは、主に将棋AIの開発を
中心に活動中。
最近、商用AIでは現在最強と謳われる「将棋神やねうら王」という
ソフトがマイナビさんから2018年夏に発売されました。
C マジな話、(このソフトは)将棋AIとしては「世界最強」なんです。
や ”商用としては”、ですねw
ニコニコ大百科:「やねうら王」とは
(やねさんへの将棋インタビュー映像有り)
Y こういう感じのやねうらおさんに、今日はたっぷりとお話しを
伺いたいなと思います。
C はい。
Y さあ…どう…まずこの……。
C もう、切り口が多すぎてどこから切り込んでいいやら。
Y まずは…この今、この人(観客)の感じ、どうですか?
や …(見渡して)酸欠になりそう…です…。
Y すごいですよね!「まさか」って感じになりましたね。
じゃあ、ご紹介の流れといいますか、履歴から掘っていこうと
思います。
●音ゲーとの出会い
Y まず最初に、一番気になる点ではあるかと思いますが
ビートマニアなど音ゲーはプレイされてましたか?
や えーっとね、結構やってまして…。例えばDDRだと、
大阪の「チルコポルト茶屋町店」っていうお店で。
Y はいはい、茶チルと呼ばれてましたね!
や あそこの大会でパフォーマンス部門で準優勝したことあります。
C え、まじすか?!?! あの晒し台があるところですよね?
や そうそう!!
Y ゲーセンの外にDDRの筐体があって…。
C 「目の前にLoftがあって若い人たちが遠巻きにDDRを見ている」って
いう有名スポットがあるんですよ。
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※チルコポルト
当時KONAMIが運営していたゲームセンター。
大阪梅田の茶屋町にあったチルコポルトは、DDR筐体を店外に設置していたため「一般通行人の眼前で踊る」というそのロケーションの特異さから、1998年当時より非常に有名なスポットであった。特にパフォーマンスダンスを中心にしたプレイヤーが多く集まり、大会なども頻繁に開かれていた。
2002年に運営権が株式会社アムリードへ移渡された際に店舗名が変更され現在は「アミュージアム」として営業中。現在DDR筐体は店内に設置してあるが窓際設置のため、昔と同じく通行人から見える形になっている。
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Y じゃあDDRはされてたと…ビートマニアとか「落ち物系」のゲーム
はどうですか?
や あ~……(落ち物系としては)ポップンはね、一緒にゲーセンによく
いってた”ケン君”っていう子と…
Y ?!新キャラ出てきましたね??
や その”ケン君”っていう子、アニメロ2号*で全国スコアラーでしたね。
Y アニメロ2号も…あのデビルマンの譜面…(譜面数)3倍みたいなやつとか
あってね…えぐいんですけど結構…。
や そうそう!
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※アニメロ2号
ポップンミュージックのシリーズの一つ。シリーズの中でも珍しい「アニメソングのみ」を収録したバージョン「ポップンミュージック アニメロ」シリーズの2つ目のこと。2000年稼働。
※譜面数3倍
上記の「アニメロ」シリーズは、多人数でプレイすることも想定されおり
「人数が多くても楽しめるように」と、譜面の数を2倍~3倍に倍増できる隠しオプションが存在した(もちろん9つ同時押しのような譜面も出てくる)。そのモードを一人で遊ぶ猛者も存在した。
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C …すでに若い子ポカーンですけどね…おもしろいなー!
Y・や あはははは!
や その”ケン君”が全国スコアを取る方法を教えてくれるんですけど、
「譜面は1曲3分割されてる」と。3つのパートに分かれていて、
そこで(判定の)タイミングがズレるから「音とドンだけズレてるか
まず覚えろ」みたいな話を…。
Y …それ最初のアドバイスにしては重いアドバイスですよね?
や …そう…ですよね、「最初から全国スコアを狙え」みたいな…。
(一同笑い)
Y 凄いレベル高い友達なんですね!
C じゃあ、そのころ相当音ゲーはプレイされていた、ということですね。
や そうですね、そこそこ…はい。
●「BMS」開発のきっかけ
Y じゃあ早速、BM98の開発のきっかけのお話について伺いたいんです
けども。音ゲーは今「やってた」という話でしたが、今の話だとDDRと
ポップンじゃないですか?(BM98は)ビートマニアのシミュレーター
という感じですけども…これはどういうきっかけだったんですか?
や ビートマニアはね……。
私、当時ピアノをちょっとだけ始めようかなと思って、電子ピアノを
買ったぐらいのとこだったんですよ。
…ビートマニア、あれ、こっち(1P)とこっち(2P)とがありますよね?
Y ターンテーブル(も2つ)ね。
や なので(ピアノと同じく)「このゲームは2つ(1Pと2P両方)でやらないと
いけない」と勝手に思い込んで、初回プレイから2つ使ってやってた
わけです…。
Y ダブルプレイを最初から?!
や 初回から。初回プレイからダブル。
C まじで?!
Y 今のダブルプレイって真ん中に画面寄るじゃないですか?
昔のダブルって画面が寄らずに遠い1Pと2P側をすげー引きの状態で
やるという…。
C …何よりも、あれって2人用でやるから400円で2曲ですよね?
Y 1クレ200円が普通でしたからね(当時は)。
や そうです。
C ええー…1プレイ400円すよ400円!!
や それも(ミスをしたら)速攻終わるじゃないですか。
C そうそうミスしたら閉店ですからね、当時ね!
や だから、「これすごいお金かかるなー」と思ってて。
Y・C あははは!!
C なるほどー、それで自分で練習したくて「作っちゃおか!」って。
や はい。
Y そうか、「自分の練習用」というのが強いんですね。
●開発時の環境について
※この章ではパソコン関係の用語が多々出てきますがその全てに説明を付けることは非常に困難なため、一部の特徴的な用語のみ簡易説明させていただきます。
C さっきお伺いしたのが…わりと仕事中に(BM98を)作ってたという…?
や 開発はですね…あの、まあ…会社の時間内で作ってたんで…。
Y 衝撃でしょ!?
(観客:ええ〜〜)
Y ええ〜?!まぁ、ちゃんとタネがあるんです詳しくはね。
や この部分だけ切り取ってyoutubeに挙げられてしまうとわたし前職から
訴えられたりしかねないので……。
(一同爆笑)
C そらまずいね!w
Y ちゃんと(開発中にも)仕事はされてたんですよね。
や 当時はね、エクセルでマクロを組んだりすると先輩が3日間かけて
集計してた作業が5分で終わるわけですよ。
んで、「残りの7時間55分は何すんの?」みたいな。
Y 業務時間の残りね。
や はい。それで(余った業務時間中)「勉強だったらしてていいよ」って
なっていたんで、DirectXの勉強してたわけです。
C うんうん。
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※DirectX
プログラムを使ってパソコン内の機能を呼び出し、様々な画像処理を実行する仕組み(API)の一つ。(参考サイト)
やねさんはこの仕組みを使ったり、作ったりする勉強をしていた。
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や DirectXがちょっとゲームプログラミング寄りだったんで、なぜか
これ(BM98)ができてしまったという…w
Y 「趣味(音ゲー)と実益(勉強)を兼ねた」ということですね。
すごいな…まさか業務時間内にこっそりと作ってたソフトを、こんなに
みんなが愛してるとは。
C BM98のスタートが『エクセルのマクロ』っていう…。
そこから全てが始まったんですよねぇ。
や まぁ、20年後に将棋AIでトップを取るような人間がエクセルの仕事って
オーバーキルじゃないですか?
C そりゃそうですよ!
や 完璧オーバーキルでしょ??
Y 下働きも下働きみたいな…。
C やっぱプログラマーさんって「めんどくさがり」の人ほど伸びるん
ですよ。
Y 「手間を惜しむために手間を惜しまない」というのかな。
C そういう人が伸びるんすよね〜うんうん。
●BMSフォーマットができるまで
Y もう1個聞きたいのが、「BM98」という本体もそうなんですけども
”BMS”というフォーマット自体も開発されましたよね。それはその
BM98で再生できる用の再生フォーマットの形なんですけども、いわ
ゆる現在主流の音ゲーとはけっこう書式というか…それこそ「分解能」
の話とかで特殊な感じだと思うんですけども、どういうきっかけで
「BMS」が今の形になったんでしょうかね?
や えらいこの突っ込んだ質問だなぁ…観客の方へ、これ伝わります?
Y 大丈夫です伝わります!!!
や BMSっていうのは「一小節のオブジェの数を何個で割るか」っていう、
「分母の数だけ数字を書いていく」みたいな記法なんですけど。
Y うん。
や あの…わたし(当時)7連符の練習したかったんですよ。
Y あ〜!!(7連符は)割り切れない?
や そう!最初は「2拍3連」とかなんすけど、「2拍3連」はMIDIデータでも
練習、やろうと思えばできるじゃないですか?
ところがMIDIデータって7連符は(できない)……。
実装的な話をすると「7で割れない」。
C 割れないですね。
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※MIDIデータ
音楽の演奏情報をデータ化し、電子楽器やパソコンで再生できるようにしたもののこと。電子楽器に内蔵されている曲データもMIDIデータと呼ばれる。
(ヤマハミュージックショップ「MIDIデータとは」より抜粋)
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Y 確か一般的には、1小節1920個の細かいブロックがあって。
や MIDIは普通480個かな?「一拍4分音符を480個のブロックで書き
出す」。それはMIDIヘッダー13バイト目に「Time Division」って
いうのがあって…。
Y だいぶ難しくなってきましたね!
(観客:笑い)
や そこが結局480指定するんですがどのDAWでも。
で、480指定してあるもんやから…480って…
Y 7で割れないんですよね!
や そう、しかも3で2回割れない(9の倍数じゃない)から9連符も作れない
んすよ。「なんじゃこれ!!」と思って…
C …お前ら話ついてこれてんの???(観客へ向けて)
(観客:笑い)
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※分解能
MIDIデータの1小節は細かい刻みを沢山入れて作られている。
この細かい刻みを「分解能」という。
※Time Division(タイム ディビジョン)
上で説明した「分解能」の数を指定する場所のこと。MIDIデータの中にある。データの頭から数えて13個目に存在する。
※480個、1920個
基本的に分解能はある程度決められていて、昔は480・今は1920が指定されている(今は一応任意で変更も可能)。
※「7で割れない」
分解能を割る数を指定することで「●連譜」などを作ることができる。
が、480も1920も7では割り切れないので、7連符は作れなかった。
(ざっくり説明なので詳しく知りたい方はぜひWEBで検索してみてね。)
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Y 一般的にMIDIデータっていうのは、曲のスタートから順々に
1秒経過・2秒経過、みたいな絶対的な時間軸が有って。
BMSはそれと違って「1小節を何区切りするか」っていう計算…
相対的な感じってこと。
や 「分母(1小節を割る数)を自由に変えられる」というのが大事で。
Y 斬新なんですよね、それが。
や 最近MIDIって「2.0」が出ようとしてまして、今の「1.0」と呼ばれる
MIDIから30年経ってるんです。(MIDI2.0開発参考記事)
2.0では、チャンク(ひとまとまりのデータ)内での分解能が
個別に指定できるように拡張されると言われてて、そうすると
やっと「あいつら(MIDI)、BMSに追いつく」という…
(一同爆笑)
Y いや~かかりましたね〜時間が!!20年!
C いやーこれは名言やね!!
や 「こっちは20年前からやってるぜ(>v<)」っていう
C 今の発言だけyoutubeに上げたら低評価いっぱいつきますね!
世間はそういう感じです。
や ここだけ切り取った動画がアップされる!wやだなそれw
C 編集しましょうねw
Y すごい話ですよね…じゃあ、次にいっちゃおうかな。
●どこで作業していたか?
Y 開発環境としては主に仕事場っていう話でしたけども、まぁだから
作業場としては職場みたいなところがメインって感じでした?
や いや。そこは(職場のパソコン上に)ゲーム画面出たらまずいじゃ
ないですか?メモ帳を3行表示にして、ソースコードだけメモ帳に
ひたすら3行をスクロールして書いて…フロッピーディスクに入れて
持って帰って家のマシンでコンパイル(動くように変換)なんです。
C すごいっすね徹底してますね!
や 会社の画面で出すわけにいかないですからw
C 言ってしまうとあれですよね、「エロ本読んでる時に後ろからお母さん
入ってきて」…急にあわててね隠したり…。
や そうそうそう。
C へえーそういう感じなんですね。
Y 僕も高校時代の時にBMSを作ってる時に、ルーズリーフの線を割って
BMSの譜面を置いて脳内で曲を作ってそれを持ち帰って、家でそれを
元に曲を作る、みたいなことをやってたんですけどね。
C いやマジメ〜!!
Y やねさんのはそれの100倍すごいやつですよ…。
や 持って帰るじゃないですか。エラーのチェックとかしてないわけです
から、持って帰ってコンパイルがまず通らない。
コンパイルエラーが1000何か所とか出て…。
Y 最初から組んだ方が早い説!
や それを直して、やっとコンパイル通ったら、通った時点で私のプログラ
ムは動く。デバッグほぼ無し。それは、めっちゃ考えてメモ帳に書い
てるから。ロジック的にはめっちゃ練って書いてるわけですから。
Y そうですよね。
や BM98のバージョンって0.01単位じゃないですか?コンパイル通るごとに
0.01(バージョンを)上げるんですよ。だからあの、最後「3.18」か何
かがファイナルベータだと思うんですけど318回コンパイル通ったって
こと。
Y すげーなー…脳内でやったものをベースにして…信じられない。
C へえー…すげーー…みんな話ついてこれてる??
Y でもだいぶ霧が晴れて過ごしやすくなってき ましたね。みんなお水とか
飲んだ方がいいですよ~ちゃんとね。
これからどんどんやっていきますからね。
●当時のパソコンスペック
Y えーじゃあ続きまして…あ、当時作成されてたパソコンって、
今から考えるとスペック、超しょぼいですよね…
や 当時の中でもまだ低いスペックのノートパソコンでやってたんで
486DXの75メガヘルツ…
Y 75メガヘルツ!!!
や メモリが8メガしかなくって…だから画面が256色じゃないとまともに
動かなくて…友達とかが65536色とかでやってて「えらい綺麗だな…」
と思った。「なんかお前のパソコンだけ綺麗ちゃう?」ってw
Y そんな中作られたからこそ、あんまりパワーのないパソコンでも
パワフルに動作できるソフトが生まれた…って言うのも副次的にある
かもしれないですね。
や 当時マシンスペック、みなさんお持ちの物はやっぱり低いのもあったん
で、それで快適に動いたっていうのもこの普及のきっかけになったんだ
ろうなって思いますね。
Y そうでしょうね。
●インターネット黎明期
Y そう、その今の話にちょっとつながりますけど、当時のネット環境や
データストレージ環境のはなしをちょっと伺いたいと思うんです。
当時、ネットは光回線ももちろんない、ADSLもない時代ですね。
テレホーダイとかですよねきっとね。
や いや、テレホーダイもしてなくて…。
Y ない!?ダイヤルアップ?
や そうダイヤルアップで、90秒10円なんすよ。
あのお隣の局番にかけてるから…アクセスポイントがそこだから
(電話代として)90秒10円かかるんですよ。
C で、めっちゃくちゃ遅いですよねきっとね…
や 56キロの…
Y もうみんな想像もつかないでしょ?”56キロ”って。
や 単位bpsですからねあれ、「56キロbps」だから。
(今の通信速度を)8で割ったぐらいじゃないかな。
Y 今スマホで通信制限されたって、25キロバイトぐらいは秒間
出るんで、(当時は)それの10分の1とかじゃないですか下手したら。
Y が、メインのスペックで…みんなネットでやりとりしてた…100…
200(MB)ぐらいですかね?ギガとかじゃなくて今はもう先の更にテラ
バイトいってますけどね。
Y そういうのもあるから、みんななるべく容量の小さなBMSデータとか
を、なるべく作るように心掛けたという。
C そんな時代にね俺、200メガのBMSっていうのを作ってね…
(観客:爆笑)
Y Crankyさん、あの「evergreen」は100(メガ)ですよね。高音質版の
クリスマスの…。
C そう…もう…怒られた怒られた〜…
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※evergreen
Crankyの代表的なBMS楽曲。当時クリスマス12/25に公開された。
通常版と高音質版があったが、高音質版は当時としては非常に容量が大きかったため話題となった(批判も殺到した)。
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Y 叩かれてたなあ〜~!
C 叩かれたよ〜~!!!
Y 俺も少し(叩きを)言った覚えあるしw
C ねーww
Y 当時そのネットもそうですけど、データストレージももちろん、
言った通りHDD(の容量)も…?
や HDD…覚えてないですけど…。
Y 大したことはないですよね?
や …他の人の楽曲は、ほぼほぼダウンロードしたことないですね…。
Y HDDパンパンになっちゃうから?
や はい。
Y 100…200(MB)ぐらいですかね?
ギガとかじゃなくて今はもう先の更にテラバイトいってますけどね。
そういう時代で生まれたBM98ってことですね。
●開発こぼれ?話
Y 開発時のこぼれ話とかをちょっと伺いたいなと思うんですけど…
まぁさっき最大の「業務中」っていうこぼれ話がでちゃったんで、
あんまりこれ以上のはあるか?って話なんですがw
や こぼれ話…あの、ゲーセンで自分でビートマニアの筐体に順番待ちで
並んでますとね、(BM98)が普及してきて(待っている人の中に)
ノートパソコンでBM98遊んでる子がいるんすよ。
C いたいた!いましたそういう人!!!
Y へえええ
や で、それでなんか「俺、やねうらおっていうやつの友達だぜ!」とか
なんか言って自慢してるんですよ。
C あるある…。
や でも私、彼のこと見たことも聞いたことなくてですね…。
「そうか、友達なのか〜…?」と思いながら…。
Y いや~今だったらたしかに「スマホでゲームしながら待つ」ってのは
わかるけど、ノートパソコンしか普及してなくて、当時ゴツいノート
パソコンばっかりしかなくてね…
や (その人のパソコンは)そこまでゴツくはなかったと思うんですけど…
うん…なんか「友達」って言ってましたね…。
Y いやすごい時代だなー。で、開発時だから20年前…まぁつまりよく
考えたらビートマニアが生まれた直後ぐらいですかね?
(BM98誕生が)98年6月って確か思てたんで、beatmania2nd…3rd?
2ndmix直後ぐらい?
や いや〜わかんないです。
Y 「20,november」とか「super high way」とかのあたりなんですよね、
そのぐらいだからそういう時代昔はね。ゲーセンもいっぱいあってね、
小さいゲーセン大きいゲーセンあってね、今どんどんつぶれちゃって
ますけどね。
他になんかありますかね、そういう系の。
や いや~…私は本体だけで曲データって一切公開しなかったので
その分アーケード(beatmania)の曲を探す人が多くいた。
まぁそりゃみなさん(アーケードの曲の)公開は、こっそりされてた
のかもしれないですけどね。
Y なるほどね。
や で、メールで問い合わせが来るんですわ、ガンガンガンガン。
「”ハウス”はどこにありますか?」みたいな…。
”ハウス”って「20,november」のこと言うてるんでしょうけど。
「”ハウス”はどこにありますか?」って…「もう不動産屋で聞け!」
みたいなね。
(観客:笑い)
Y ちょっとネタ作ってきたでしょ!!面白いw
や でも、それぐらいの感じじゃないですか?w
●アングラ扱いだったあのころ
Y まぁそうゆう時代に確かにまだまだちょっとまあ「アングラ」という
面もあったかと思いますね。
C そもそもアングラって言葉みなさんわかります?
や 『アンダーグラウンド』の略ね。
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アングラ(アンダーグラウンド)サイト
違法・非合法行為のインターネット、及びそういうものを扱ったサイトの俗称のことを指す。公開終了したフリーソフトを転載したり、怪しげな通販記事を掲載したりといずれも公には言い辛いものが多く見られた。明確には違法ではないものもあったのだがその判断が難しいものが混在していた。
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C 当時は「アングラやってる俺かっこいい」みたいなのあったからね。
Y 「ネットランナー」とかの雑誌流行ってね、ああいう系でBMSが特集さ
れたりとか変な感じにね…怖いなー。
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※ネットランナー(ネトラン)
インターネットの面白情報や裏ワザ?を集めた雑誌。
フリーソフトや面白サイトの紹介を中心にインターネット上でやりとりされる情報をまとめてあり人気を博した。
おまけで色々なソフトが入ったCD-ROMが付いていた。
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●きくちゃんバージョンの出現
Y その後にBM98の後継バージョンが作られることになる「きくちゃん」
さん…「きくちゃんバージョン」って形でね、よく発表されてますけど
その、きくちゃんさんとは交流は当時ありましたか?
や 当時はなくてですね。なんか「ソースコードください」みたいな、
「引き継いでちょっと改造したいので」と(連絡があった)。
まぁ私はその時はもう公開止めようと思ってたタイミングなので
(お任せした)。
Y じゃあ、きくちゃんさんとは当時も別に接点ないまま?
や はい。
Y 今日ほんとはね、きくちゃんさんも……実は大阪の回(BM9820A)の
ときはきくちゃんさん遊びにきてくれて。
「きくちゃんです」「まじですか?!」とちょっと沸き立ったんです
が…今日も遊びに来るのが実現したら(やねさんと)初めて20年越しに
会うって言う、すごい貴重なところだったんですけど…えー、今朝
「インフルにかかった」という話で、残念ながらBM98の40周年記念
イベントのほうに持越しとなりました!!
残念ですねえ。
●やねうらおはホームページが作れない?
Y こぼれ話のところで紹介しようと思ってたネタを忘れてたんですけど、
こんなにねプログラム超大得意で全部できるのに、HP作る作業が苦手
なんですって?
や いや当時ですよ?!当時!当時はHTMLファイルの書き方がわからなく
て、だから…あの「ホームページビルダー」で…w
Y あの悪名高いね!
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ホームページビルダー
昔からあるホームページ作成ソフトの一つ。
初心者でも直感的にHPを作ることができたが、本来必要ないものまで勝手に追加したりしてしまうことが多く、結果HPが重くなったりすることで有名だった。
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や 何故か知らないけど、タグ(HPを装飾するための文字列)が増えたり
減ったりするんですよアレ…。
Y そう!それを使ってたって話をさっき控室で聞いて「マジ?」って…。
や だから本当はね、もっとweb関係を当時作る力があれば、そのBMSの、
例えば人気曲ランキングとか…もっとBMSの作曲者さんに寄り添った形
でなんかもっとしてあげれたのになと思っていて。
それはすごい後悔している部分ではあります。
C その言葉だけでもね、有りがたいですよね。
や 後悔してる部分ではある、あるんですけど、あるんですけど!
ただ当時ね、BMSの作者さんが私にメールで自分の曲を送って来るわけ
ですわ、さっきの「90秒10円」のとこに…。
Y それは受信する側もお金かかるんですか?
や そうなんです、電話でつないでるから電話代がかかるんで…。
Y 切実な話だな!?
や それがまた何メガとかあるから、10分ぐらいかかるわけですよ。
Y 意外とバカにならない金額が…!!
や 毎回70円とか100円とかかかってですね、んで「僕の曲聞いてくださ
い!」みたいなすごい熱烈なコメントが書いてあるわけですよ。
でもその時点で私受信料とられてるじゃないですか?なんか「この曲、
粗探しして悪いところを書いて返しちゃえ」みたいな、なんかちょっと
悪い気持ちになるんですw
C でもやっぱ当時ってコミュニケーション、メールが中心だったんで
(そういうイザコザ)ありますよね。
や いきなり送ってきて添付ファイル付だから。
C 従量制の料金のやつ、しんどいですよね。
や それで(添付ファイルを)解凍して聞いてみて…粗とかなくて普通に
良い曲だなぁと思って一言も言い返せなくて。「次からは添付ファイ
ルはおやめくださるようお願い申し上げます」みたいな(返信をした)…。
C ありますあります!同じ経験あるんでそれ…全く同じ経験。
Y すげー時代だな!それ、確かCrankyさんもね超初期からBMS作られてま
すからね。
C そう!だから自分のHPの掲示版とかで「最近女日照りが続いてます」と
かね、半分シャレで書いて…。
Y この人そういうことばっかりなの、昔から!
C 半分冗談で書いたんすよ!w
Y 半分本気という…w
C そしたらその日のうちに、10個ぐらいエロ動画がメールにくっついて…
まぁ有難いけど迷惑ですよね(受信料的に)。
Y 当時また画質も荒いしね~w
C まぁでもあの荒さが逆に…味が合ってねw
Y RealPlayerとかで表示してねw
C って、今日はそうゆう話じゃないね!!
●BMS作家さんとの交流について
Y さっきちょっとお話でてましたけど、BMS作家さんとの交流ってのは
メールぐらいなものでしたか?
や えーっとね、わたし(BMSデータを)ダウンロード自体したくなかった
のもあって…あとHTMLがわかんないでしょ?わかんないから(HPで)
紹介してあげようもなくて。
リンク集とかは紹介してあげたんですけど。
Y ああリンク集っていう文化がね、ありましたもんね。
C 「ウェブリング」とかね。
Y そうか、じゃあ、交流っていう交流はなかった?
や 自分で避けてた。BM98の本体は公開が終わってるじゃないですか?
BMS作家さん達と、どんな距離感で交流していいかわかんないんすよ。
Y そうゆうもんなんですね。
や それでその後、1年とか2年経ってBMS作家さんが「ここで活躍してま
す!」「あっちこっちで活躍してます」みたいな(連絡が来ていた)。
当時からもメール下さって教えてはもらってたんですけど、なんかそれ
も半信半疑で…。
Y つい昨日、ツイッターに写真が上がってたのが2000年ぐらいに同人CD
をBMS作者さんの中で作られてたものがあって、そこにブックレットに
やねさんのコメントがよせてるってのがありましたね。
Y 2年目の段階でもう「続いてるんだ」っていう距離感なんですよね。
や そうなんすよ、なるべく見ないようにしてたんで…。
例えば、カレーを煮込んで一晩寝かせとこうと思って庭に出すじゃない
ですか。出して、忘れてて、半年後ぐらいに「あれ?あのときのカレー
食べてないぞ?」って、思い出したらどうします?
もうちょっと忘れとこう、もうあと2年ぐらい忘れとこうかってなる
でしょ?
Y 「鍋が風化するまで待とう」みたいな?なるほど。
や 私にとってBMSっていうのがそれだった。
Y 確かにその比喩、わかりますわ…なるほど。
C …「BM98は腐ったカレー」と…?
Y いやいやちょっと、悪いニュースサイトにとらえられちゃう!
危ない危ない!
C 炎上しますよ〜〜?
や いやいや!(鍋)開けてないから(腐ってるかどうかは)わかんない!w
C まぁね、そうですねw
や いやそう、それが開けたら「本当は美味しいんやで」っていうメールが
来てたわけですよ。でも「ほんとかよ?」って思うでしょw
C わからないですもんね、見てないですからね。
や 「違うカレーじゃなかったの?」っていう。
C そうですよねw
●司会との交流も?
Y 今日わたしとCrankyさんで司会、僕はもちろん初対面なんですけど
Crankyさんとも今日初対面なんですか?
C いや初対面ですよ、もちろん!
や うんうん。
Y ネット上とかでお名前は知られてた、とかもないですよね?
や 一応Crankyさんのお名前は存じてて、あのBMSの一緒に同梱されてる
readme.txtに「これは夜と性交の曲d…」
C シー!!シーー!!!そこ、完全、黒歴史なんすよ俺!!
Y それ言ったら黒歴史超いっぱいありますよ…。
C …俺真っ黒やからね…っていうか、見てたんすね?!俺今になって
恥ずかしくなってきた…まじすか…ウワー!恥ずかしい!
ちゃんと曲落としてるじゃないですか嘘ばっかり〜恥ずかしいわ~…。
●そういえばやねさんBMSは作ってないの?
Y 一個思い出したんですけど、BMS曲自体は作ってないっておっしゃって
ましたけど、作ってましたよ?あのね、僕2001年ぐらいからBMS研究
やりはじめたんで、研究として昔のBMSを先輩作家さんから頂くんです
けども(やねさんが)結構作ってらっしゃって。
「こういう風にデータを作るんですよ」っていう…
や サンプルですね。
Y ジャンルが凄いですよ、「ダンスマニア うらおやね」っていう
ジャンルで、3~4曲あるのかな?
や 「ダンスマニア」っていう、なんかあのマウスドラッグするだけで…
Y 曲が簡単に作れるみたいなね!そうゆうのをサンプリングしてみたいな
その数年後?半年後ぐらいにですね、さっきもラウンジで出てました
愛新覚羅溥儀さんが、それを片っ端からリミックスしまくるっていう。
その曲をわたくし大阪BM9820A回では発表させていただきましたけどw
そうゆうのありましたよね?
や わかりました…作ってないって嘘言ってましたw
●20年前のイベント「BMSカンファレンス」
Y そのあと、BMSの98年~99年ぐらいにはもう早速、BMSをBM98を使っ
たオフ会みたいなのが結構開催されてるようでして、一番最初にあった
のが『BMSカンファレンス』というイベントが…
や 良くご存じで…!!え?!そんなの資料に残ってるんですか?!
Y そうなんです!おそらく、最初ネット上で曲とかを集めたイベントなん
ですかね。Crankyさんもしかしたらその辺詳しいですかね?
C …ぜんっぜん知らないっす…。
Y あ、そうですか?
C 俺当時、全くBMS界隈の人となんの繋がりもなくて、ほんと1人でやっ
てたんで、全然知らないス…。
Y やねさんはご存知ですか?
や え、いや…あの…自分でやってたんで…。
Y あ、やねさん主催だったのこれ?!?そこは知らなかった!
そら知ってるはずだわ!!!
C 先に言ってよそれ~!w
Y 結構色々やってんじゃないですか!w
や これはまず「コンテストってやったら面白いのかな?」「どれぐらい
の人が集まるのかな?」って見たくて(開催した)。
ちょうど当時”レボさん”という方が自作BMSをCDに焼いてくれて、それ
を賞品としてコンテストをやったんですわ。やったんですけどね?
ぶっちゃけ…曲のクオリティがある程度高くなったら、パクリ曲なのか
どうかが我々では審査員判定できなくて…なんかちょっと誤魔化して
「この人のは絶対オリジナル!」ってわかってる人を優勝せざるを得
ませんでした…しゃーないよねと…。
Y 消極的な選択肢!
●「作者なりすまし」が多かったあのころ
C でも、昔は本当に多かったですもんね「人の曲を持っていって、自分の
曲にする」みたいな。今じゃちょっとあんまないでしょ?
自分で作った曲が全く違う人の名前でアップされてるとかね。
Y 最近でも”楽曲盗作事件”ありましたしね。
C あー、今もあるね思いっきり!…でも昔は特に多かったですよね。
そういうのね。
Y 今は少ないですね、バレやすいから。
●実家でやった「BMSのオフ会」
Y そかそか、じゃあオフ会…
や オフ会もやったんですよ。
Y オンラインとオフラインでやったんですよね。
や オフ会も「何人ぐらい来るのかな」と思ってやったら、うちの実家の
床が抜けるぐらい来て…
Y え、実家でやったんですか?!?
や そう、会場借りる力とかがないわけですよ、コミュ障やったんでw
で、家の実家で18人ぐらい来まして「床抜けるんちゃうか」ってオカン
に言われながら…w
Y そうか、今40半ば…当時20半ばぐらいで…すげーな!
C それって大阪でされてたんですか?
や はい、実家なので。
C えー行きたかったそれー。
や 最後の一人となって床が抜けてたかもしれないw
(一同爆笑)
C えー(開催してたことを)初めて聞きました!
Y そう、もちろんBMSカンファレンスが最初のイベントだったんですけど
他にも『BM98ストリートミックス』とかそうゆう色々なオフ会とか
そうゆう「イベント会場でBMSやるイベント」とか結構昔からあった
んですよね。…というのが研究しているとわかって面白いですよ~。
…(インタビューは)今35分ぐらいだから、非常にいい感じです。
C いや話してたら全然時間足りないっすよねー。
Y ねー!
C まだまだ…。
や まだあるんスか…?
Y まだ…ついてきますか大丈夫ですか?
(観客:イエーイ)
Y お水も飲んでいただいて…今イエーイの生気がなかったですけども!
(観客:笑い)
Y 不安だ…。
C おまえらついてきてるかーー!!
(観客:イエーイ!)
Y そんな盛り上げる必要もないんです!
C はい、はい…失礼いたしました申し訳ございませんw
●BMSの『今』を見て
Y ではちょっと話題を変えまして「BMSの現在」について話そうかと思い
ます。さっき話に出ちゃいましたけどもね、BMS界隈の現状について
ご存じかという話を聞きたくて。まぁ、今日こうやって来て頂いたら、
この現状は分かっていただけると思うんですけども。
や なんかめっちゃ人が来てるんですけども、これはサクラ(やらせ)では
無しに?
Y サクラ(やらせ)ではないと思うんですけどねえ。箱パンパンですもん
ね。本当にその、BMS界隈から距離を取ってたという話じゃないです
か?今回このイベントにオファーさせていただいてその時点で 「ちょ
っと今どんな感じかな」とか見られたりしました?
や 見てないです、見てないです。けども、BMSの作曲者さん達に当時
あんまり私の力が及ばず、公式サイトとしててあんまり盛り上げたり
アシストができなかったこともあって…
C HTMLかけませんもんね〜?
Y 何回触るんだそれ!w
や んで、本当はお手伝いとかができればよかったんですけど何も結局して
あげられなくて心残りで…
Y 引け目、というかそうゆう?
や そうそう。それを「ごめんなさい」というあの時のお詫びをしようと
思って来たら、もう世代交代をしてるからあの時の人ら居ないじゃない
ですか!
Y 大分少ないッス確かにね、何人かちらほら…?ちらほらと言うには、
ちょっと量の多いぐらいはいますけどね。
C この中でBM98を98年でやったことあるって人どんぐらいいる?
(観客:挙手する)
Y わあ結構いる!
C 結構いる
(観客:おおー)
C いるんですよちゃんとー
Y つまりもう「(その人たちは)必ず20歳以上」ってことですね?
C いや20歳どころじゃないでしょ。
Y 0歳でBMSとかやんないよね!
C やんねーよw40ぐらいかね、みんな大体そうなると…
Y そうほんとにねあの現在、それこそBMSの作家さんがその流れで商業
音楽ゲームにいったりとか、音楽ゲーム以外でも音楽制作されてる方…
まあもちろんCrankyさんとかもそうですし、僕も割とそうなんですけ
ど…結構羽ばたく人とか出てきたりしてて凄い界隈ですよね。
C いやもう影響力だけだったらとんでもないですよ、めちゃくちゃとんで
もないですよ。BM98がなかったら相当…なんにも生まれてないですよ。
Y こんなに「引け目を〜」とかおっしゃってますけど、僕としては最高の
遊び場を提供してくれたってだけで、相当有難いとは思っているので、
そんなこと思うことないのに…良い人だから…。
や あははは!!
C ほんとBM98のおかげで、俺今仕事できてるようなところありますし
Y 我々ほんとそうなんですよ…ゼニをもらってますから…w
C ありがとうございますありがとうございます…!いやほんとすごいっす
よ、今日の出演者もやっぱりねBMSゆかりの人なんで全員が。
ああいう人たちも結局BM98がなかったら生まれてない人なんですよ
基本的には。そう考えたらほんっとにすごい。今のアーケードの音ゲー
でもBMS曲っていっぱい入ってるじゃないですか。
割と10年前は考えられなかったですよね?全員。ああいう人たちも結
局BM98がなかったら生まれてない人なんですよ基本的には。そう考え
たらほんっとにすごいんすよ。今のアーケードの音ゲーでもBMS曲って
いっぱい入ってるじゃないですか?
割と10年前は考えられなかったですよね?
Y うん、考えられなかったです。
C ここ5年ぐらいで一気にこうガーっと(BMSが音ゲーに収録された)
Y まぁみなさん思うところも…あるでしょうけども…
C ここは好意的にね、いこうね!
Y 今のこうゆう状況になった現状のBMS界隈を、開発者としては
どう思われます?
や いや昔もっと私がアシストしてBMS作家さんを盛り上げたほうが
よかったかなと思う部分もあるんだけど逆に、しなかったから
自由にやっていただいて、それがかえってよかったんかなと思う部分も
あって…。
C 多分それはあると思います。
や いらんことしなくて、逆によかったんかな?と。
C BM98本体の公開も割とばっさりとやめちゃったでしょ?
人ってね、失うと探すんですよ…ほんとに。だからみんなBM98をひたす
ら(探していた)…。当時はgoogleとかそんな便利じゃないすからね。
Y 当時Yahoo!のカテゴリ検索とかで探してたのかな?
C いや、もうアングラサイトいくんですよ、それこそアングラサイトいく
んです。
Y アングラサイト!
C いや、ほんとにアングラサイトに「BM98あります」って書いてあって…
アングラっすよ、BM98って”アングラ扱い”ですよ当時。
やっぱそういうイメージだったんですよね。
Y あとは「究極のBM98リンク集」ってサイトとかからこう探したり…
今日(そのサイトの管理者様が)いらっしゃってますけどね。
(ご本人が手を振る)あ、ありがとうございます、管理者様ね。
そうゆうのもありましたよね、いやすごい時代だなー。
(現在もサイトは更新中とのこと。バナークリックへサイトへ飛べます)
●今改めて「BMS」を開発するなら?
Y もう一個聞いてみたいのが、もしですよ?
もし今BM98やBMSを開発する場合、どういうものにするかっていう
のをちょっと聞いてみたいなと思って。
や ああー…それは、多分一言では言えないんすけど。
例えば「音楽トレーナー」として(ゲームを)見たときに、あのビート
マニア型のオブジェから上から結局降ってくるじゃないですか?
そのオブジェが大概なんかブあつい倍音とかがかかってて、オブジェが
ラインに達した時に鍵を打鍵するじゃない?そしたらなんか、すごい厚
みのある音が鳴りますでしょ?大概は。偏見かもしれないけど…
Y キー音、まぁまぁ存在感の強い音ですよね。
や その時になんか、すごい「全能感」ってあふれてきません?
Y 俺は操作してるんだぞ!!っていう楽しみですよね。
や この一個しか押さえてないんだけど、なんならモグラたたきやねんけど
そんときに「この曲を丸ごと支配してる」みたいな”全能感”が得られる
じゃないですか。そこが気持ちよく面白いところではあるんですけど、
音楽のトレーニングには何にもなってないじゃないですか?
Y まぁ(オブジェを押す)タイミングだけですもんね。
や 作曲家として作曲に回られた方は、当然いろんな音楽のトレーニングを
するチャンスがあると思うんですけど、プレイしてる方はなんのチャン
スもないわけで。
Y まぁ確かにそうですね、ゲームですからね。
や そこが凄く対照的で。プレーヤーは特に得しないんすよ。
作曲の方に回るといろんな音楽的なトレーニングもされるし作った物で
みんな遊んでくれるんでモチベーションにもなるし。
作曲に回った人は得して「みんな有難う」みたいな話になるんですけど
プレイした人はほんとにこれ「ありがとうなのか?」と思って。
Y じゃあ今日やばいですね!プレイした人がどう思ってるかヤバイんじゃ
ないですか?
や あははは!だから、ほんとは音楽のトレーニングになるようなゲーム
性っていうか、(トレーニング)且つゲーム性があるといいなと思うんで
すけどね。
Y じゃあ今の音楽シミュレーションというか音楽トレーナー的な要素を
足すような?演出としてなのかな?
や リズムとかのテンポのキーピングて結局オブジェが降ってくると、
それに合わしちゃうので目押しになっちゃうわけですよね?
目押しじゃなくて自分でちゃんと一定間隔でリズム刻めるのかという
それに対してプラマイとか…。例えばですよ、テンポであればテンポを
ちゃんとキープできるかっていうのを育ててやらんとあかんと思うんで
す。
Y リズム感を鍛えるとかそうゆうほうに?
や いや、まずリズムをやったらリズムでトレーニングをしてやらんと
あかんと思うんですけど、それになってないんすよ、今の音ゲーは。
ただその、さっきの”全能感”を与える部分とトレーニングする部分と、
両立するかどうかはわからない。両立させんのってすごく難しい話に
なっちゃうので。でもそのトレーナーとしての方向性も、もっと磨いて
いったら面白いトレーナー(ゲーム)になるんじゃないかなと思う。
Y 確かに考えたこともなかったけど面白そうなものになりそうですよね。
●現在やねさんが行っている「将棋AI」とは?
Y そう、せっかくやねうらおさんに来ていただいたので将棋周りの話も
お伺いしたいなと思ってまして。そう、色々ねさっきも言った通り将棋
のAI開発を行われている、で、その現在発売中のマイナビさんから
「将棋神やねうら王」の開発をされてると思います。
まぁこれも何度も聞かれてると思いますけど、なぜこの将棋AIの方に
行かれたんですか?
や えっと私あの「ボナンザ」っていう強い将棋ソフトが公開された際に、
ソースコードについて自分のブログに「ここをこうしたほうがいい」
とか書いたんですよ、簡単なレビューとか。
Y 結構レビュー書く人ですよね、BMSとかもw
や そうそうw
その頃はブログを書くんが好きだったんでんで、そういうレビュー書い
たら「自分で作って大会出てください」みたいなコメントしやがった奴
がいて…。
Y なるほど?
や それでちょっとカチンときて…w
(観客:笑い)
C そのカチンときて…結局世界一でしょ?
Y やねさんをカチンと来させれば、すごいものを作ってくれると
いう…
C そうゆうことっすよね!
Y いいこと聞きましたね!
C すごいな…。
Y そうゆう経緯だったんですね…。いやほんとすごいなと思うのは勿論
その将棋ソフトの性能もすごいんですけど、自分の名前を使って
「やねうら王」というタイトルにすることが結構すごいなーって。
●「やねうらお」という名前について
Y 意外とやねうらおさんというお名前、由来とかもHPとかに書いてあり
まして、さっき調べたら「元々知人とゲーム制作サークルされていて
屋根裏部屋でやってたって言うのを捩ったゲームサークル名だったんだ
けど、解散して一人になっちゃったんで”やね うらお”っていう名前で
残した」っていう話だったんです。
や 自分一人でそのゲームサークルは存続してるつもりみたいな。
ちょっと痛い子みたいな感じです。
Y ”びびる大木”とか”カンニング武山”みたいな感じの。
でもそれを、法人・会社名でなんか…
や だから会社名も”やねう”って付けて、後ろに”企画”とかそうゆうのを
付ける。法人の時は”やねう”で切ってあるんですよ。
Y そう!それがまず「え?」と思って。「”やねう”で切るの?」っていう
のがまずあって「やねう/らおなの?」って。
「やね/うらお」じゃないんですか?
や 個人の時は”やねさん”って呼ばれるわけで、でも法人の時は”やねう
さん”って呼ばれるわけで。
Y そこでちょっと差をつけてる?
や そう。今法人として話をされてるぞみたいな。
これは契約に絡むぞ!みたいな。
C ゲスいな〜w
Y 「やねう」の「やねうら王」を「やね」さんが作ってる感じですね?w
や そうですねw
Y すごい、混乱してきた!
あのネット上でねドワンゴの川上社長との対談記事とかも、ネット上に
あったりするんでぜひみなさんにみてほしい。
電王戦,なんで勝てたんですか?――「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」第15回は「BM98」を開発した伝説的なプログラマー・やねうらお氏がゲスト https://www.4gamer.net/games/001/G000183/20131222001/ @4GamerNewsさんから
Y さっきちょっとチラっと聞いたんですけど、ニコニコ動画でも結構最近
将棋動画とか放送してるじゃないですか?結構、あれを見ることで、
若者の将棋知名度が上がったかなと思うんですけど、さっき聞いたら
川上会長は将棋、そんなに好きじゃなかったっていう噂を…?
や 最初はなんか、囲碁が好きで…
Y 囲碁なんですか?!
や 「囲碁の企画をやれ」みたいなことを部下に言ったら、部下がなんか
勘違いをして将棋をやっちゃったっていう、そうゆう噂を聞きました。
Y いやでも噂でもこんだけの結果を出してますからね、いやすごい!
や まぁその部下ナイスですねその勘違いとかw
Y いい勘違いをしてくれましたよね!
●日経新聞での将棋インタビュー
Y もう一個だ、日経新聞とかでもやねさんがインタビューされてて。
これは2013年だからもう6年前、5年前ぐらいかなそれこそニコニコの
電脳戦の予選の時かな?
このときやねさんが将棋開発ソフトの開発に3年ぐらいのブランクが
あってあんまり最新のトレンド的なのを追えてない中、最強ソフトと
戦うはめになったんでちょっと泥臭いやり方でなんとか一矢報いるって
いう話ですよね大まかにいうと。
この話がすごく面白くてちょっと家から読み込んできましたね。
や その記事の…”天才”て書いてるところだけ読み上げてほしいですけども
Y よし、”天才”…ちょっと見当たらないけども…?
や えええーー!!?
C 結構自己アピール激しいよねこの人ね!でもこうゆう人が出世するん
ですよやっぱりね。自己アピールは大事です!
Y やねさんのその一矢報いるやり方としてはとにかく時間をかけて、
序盤をめっちゃ研究することによって、物量でね。
や 序盤に持ち時間使う、という。
Y 序盤で戦術を確立して後半に頑張って持ち込む、というのを開拓し
たと。
や はい、あの…”天才”と書いてあるところだけでいいです。
C わかりましたわかりました!
Y どこどこどこどこ?あっ、あったあった一個だけあった!
「同氏はやねうらおという天才的プログラマーとして知られる」と
や まぁまぁ!それでいいんですけど!
(一同爆笑)
Y いやー関西人だなぁ!こうゆう活動をされてますからね!
や 日経新聞に載ってるw
Y 天才として紹介されている、とw
や 日経新聞の黒歴史になってるんじゃないかな?思うんですけどもw
Y いやいやwみなさんぜひ見てみてください!
日経新聞「将棋ソフトがプロ棋士を制圧する日 対局ごと進化が加速」
将棋のコンピューターソフト同士が対戦する「将棋電王トーナメント」。
プロ棋士と将棋コンピューターソフトが対戦する「第3回将棋電王戦」の団体戦に出場する将棋ソフトを決める大会だ。
将棋ソフトはどこまで強くなれるのか。今大会4位の「やねうら王」にスポットを当て、進化し続ける将棋ソフトの現状を取材した。
●ここからは観客からの質問タイム
C じゃあ折角なんで、どなたか質問とかあれば…今ならいけまっせー!
Y そうだね二人ぐらい聞いてみようか、おーじゃあ真ん中の方どうぞ!
Q,まだラグナロクオンラインやってるんですか?
Y ちょっと待ってよ、やねさんもラグナロク廃人だったの!?!?
プロンテラで牛乳とか売ってたの!?
や ラグナロクの話はさっきのドワンゴ川上会長との対談の中にめっちゃ
でてくるんでちょっとそっちをご覧いただいて…
(※画像をクリックすると元記事で続きが読めます)
や あの、ラグナロクはもうあのあと速攻引退したので…
Y へえー!!
うーん、ほんとBMS界が大きく廃れたときがあったんですけどその
一個の理由がラグナロク…みんな廃人になるっていうのが大きかった
です。あとまあ…MIDI規制みたいなのがあったんです。
その二つで凄く(BMS作者が減った)…。
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※MIDI規制
2000年前後では既存曲を耳コピして作成したMIDI(音楽)データを、HPでBGMとして流したり、アレンジしてやりとりしたりすることが流行していた。そのため「耳コピMIDI公開サイト」といったものが多く存在したが、
著作権法上「既存曲の耳コピ」は(アレンジも含めて)違法であった。
2001年の著作権法対象にネット配信も盛り込まれたことで規制が厳しくなった結果、大手耳コピサイトへJASRACから自粛警告が届いたりする事態が発生し、それを知ったMIDI製作者達が活動を自粛する傾向が相次いだ。
オリジナル楽曲は規制対象外であったこともあり、これを機にオリジナル楽曲の制作に舵を切ったBMS作者もみられた。
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Y いやーそうだったんだ。
C 俺も(やねさんがRO廃人だった話は)初めて知ったわ!
C すげーなー濃い話多いね今日は!
Y 濃いこれは濃いわ。じゃもう一個ぐらい最後質問受け付けます?
C まだいけます、お!
Y じゃ、手前の方どうぞ
Q,そのモチベはどこからくるの?
「最初にエクセルのマクロを作ってた時代に、DirectXの勉強をされようと
思ったり、例えば将棋で煽られたからっていって機械学習の勉強を始め
られたり、モチベーションが凄いなと思うんですけど、どこからそうゆう
モチベーションを調達して勉強されてたんでしょう?」
や ほー…モチベ。
Y 原動力はどこからくるのか?
や 原動力はあの、「なんとかちゃんねる」っていうちゃんねるがあって…
C 「なんとかちゃんねる」ね〜。
や なんか悪いちゃんねるがありましてw
C 昔は今より比較にならないぐらい(悪かった)ねー…
Y ねー…
や 「なんとか板」ってところで「なんとかスレッド」っていうのが
立つんですわ、そこになんかボロクソ書かれるわけじゃないですか。
C 俺も書かれましたよいっぱい!
や それをちょっと印刷して「こいつら…いつか、絶対●す!」みたいな
C まじすか?!!??!すげー!
や あははははは
(観客拍手)
C みなさんこれがやねうらおですよ!!これ!本性!今の本性やね!
Y そうゆうとこじゃないと作れないな伝説のソフトはね。
そうゆうことなんだね。
C いやすっげ、驚いた…!俺もうちょっと今日穏やかな対談を…。
Y めっちゃ好戦的な話になってますね。
C すごいな…!
Y ドンパチ(喧嘩)なんだ…。
C ええ…なんか俺の方が圧倒されてきたちょっと…。
Y あははは
C いやいや、すごい話だ。
Y お時間があとちょうど5分ぐらい…?
C もう一人ぐらいいけますよなんかあれば
Y はーいどうぞ、はいじゃあ一番最前の赤い彼
Q,やねうらおの次なる目標は?
「将棋ソフトやねうら王もほぼ無事世界最強を取れたと思うんですけども
やねうらおさんの次なる目標とかあれば教えて頂けないでしょうか?」
C 次なる目標!
や えっとねー、さっき言った音楽トレーナーって作ってみたいんです
けど。
最近自分のYanesdkを使って、「ピアノの鍵盤が表示されてて上から
バーが落ちてきて、そこを引くといいよ〜」みたいなものを、”ワダ
さん”っていう方が作られたんですよ、まずね。
それを今度ワダさんがiPhoneで出されまして。「フィンガーピアノ」
っていう…
YC ああーーー!!!!
Y 知ってますよ!!
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※Yanesdk(やねエスディーケー)
Yaneurao Game SDKの略。やねうらおプロデュースによる、Windows環境でゲームを作るためのフリーのライブラリ。商用利用可能。やねうらおが実際に自分の会社で、このライブラリを使って商用ソフトをリリースしているので、商用レベルのソフトを作っていくに耐えうるライブラリと言えるだろう。(引用サイト)
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や んであれAppleのCMとかに出て、ワダさんちょっとそこらで
がっぽり…
Y そこはいいじゃないですか!w
C がっぽりねw
や 最初の方は「これぐらい売上があるんです」って「やねさんのおかげ
です」的なメールが来てたんですけど…ある辺りから(来なくなった)…。
多分(売り上げが)行きすぎちゃって…なのかな?って思うんですけどね。
C あの業界のびたらやばいっすからね…ほんとにやばいっすよ。
や や、あのゲームも音楽トレーニングとしてありかなと思うんですけど、
ああいう感じで音楽トレーニングをAIを絡めて作れると面白いのかな
と思ってます。
C ただの音ゲーではなく?ああいう…
や エデュケーション(育成)としてのトレーナー。
例えば、耳コピだと音の高さだけを聞き取る訓練を皆さんされるとは
思うんですけども、実際は作曲するときって「このドラムはAddictive
Drumsなのか?」みたいな部分とか「どのVSTiを使ってるのか?」みた
いな、なんかあるじゃないですか?
それを当てたらグレートって出るとか…。
Y 斬新!!
や 上から音が降ってきて、そのVSTiの画像をポポポーンって…
Y 斬新だな!!!
C これBFDやん!みたいな?すっげー。
いやこれ音楽を作ってる人しかわかんない会話ですよ、すごいこと
考えるな、絶対売れないですよ。
や でもトレーニングにはなるんですよ、なるでしょ?
C 聞く力はつきますね、でも売れないすよ?!いや、俺はめっちゃやると
思いますそれ、うん。俺一人でやってると思います。
●音楽理論にも詳しいやねさん
Y そう、今日ちょっと紹介できなかったんですけど、やねさんはこの将棋
の他にも「音楽理論」についての研究をご自身のブログとかで公開され
ていて。それも、ちょっとある程度の知識がないと最初は敷居が高いん
ですけど、でも、めっちゃくちゃ面白い話なんでぜひよかったら読んで
みてください。
や 「音楽理論(スペース)ブログ」で検索するとグーグル検索1位なんで
すよ。「音楽理論ブロガー」として国内No,1ってすごくないすか?
Y すごい!
C はいヨイショヨイショー!!ヨイショー!!
Y よっさすが!大統領!日本一!!
(一同拍手)
や でもまぁマイグーグルなので…(内容ともにナンバーワンかどうかは)
わかんないですよ?
C 俺それやったことあるんで実際そうですよ、俺も見てるんで!
Y そうゆう活動も様々されてますからね。ぜひ今後とも…!
BMSのことを悪く思わないようにって思うんですけどもw
●締めのことば
Y じゃあ、時間も時間なんで最後にちょっと一個だけBM98や、今の
ユーザーに一言頂ければと思います。
C 締めですね!
や BM98について?
Y 今来てくれてるお客さんとかBMSユーザー、遊んでる方々ですね。
や BMSユーザー?プレーヤーじゃなしに?えっどっち?
Y プレーヤー!プレーヤーです。
C 遊んでる人たちです。
Y ”曲作る側”じゃなくて”遊ぶ側”です。
や ああ!わかりました。
私ね、でも、多分当時から音ゲーで多分1万時間ぐらいは使ったと思う
んですけど、その1万時間位使ったときに「これ1万時間使ってもなん
もその音楽的なトレーニングになってない」から…。
C ならないです、はい、そこはもう言い切りますw
や その1万時間返してほしいなと思ってて、ピアノとかの練習時間に振り
替えてほしいなと思ってw
C いやこれゲームなんで!!ゲ、ゲームなんであくまでも!
Y いや、面白いややっぱりw
や いや楽しかったんは楽しかったんですけど、この時間ピアノを練習して
たらこれプロになれてるんちゃうかなと思って。なんかちょっと振り替
えたいなという気持ちもありますw
だから、音楽的な能力を伸ばそうと思ってる人は楽器とかもされたほう
がいいかなと思いますw
C 最後に教訓を頂きました!
や ゲームはゲームで楽しいんですが!
Y 「そうゆう方向もあるよ」という提案なんでしょうね。
じゃあそろそろお時間もお時間なんでこの辺で!
C すごい最後の言葉やなww
Y 最後の最後で、爆弾を落としていきましたけどもw
じゃあ以上でやねさんとのトークライブ終了でございます。
どうもありがとうございました!
C ありがとうございました!
や ありがとうございました!