サプリメントブームは正しいのか。
近年サプリメントは我々の生活に染み付いてきており、足りない栄養素はサプリメントでとるということが当たり前になりつつある。
今画面の前にいる皆さんもなんらかのサプリメントを飲んだことがある者が大半ではないだろうか。
筆者も現在毎朝数錠のサプリメントを愛用している。
そんな手軽に栄養素を取れるサプリメントだが、本当に必要であるのか、筆者は最近疑問に感じている。
サプリメントはその手軽さゆえに1度手を出すとどんどん沼にハマっていく。この栄養素を補うにはこのサプリメント、あの栄養素を取るにはこのサプリメントとsupplement(補助)の役割であったはずのサプリメントがいつの間にかメインに置き換わっていることがある。
だが、一度立ち返って考えてみよう。そもそもなぜ我々は強引にも色々な栄養素を取ろうと思い立ったのか。
それは現代には栄養素の目標量なるものが設定されているからである。
その目標量を達成し健康を得んがために、我々は栄養素を濃縮してサプリメントをある種宗教じみた態度で摂取し続けるのである。
しかしこの目標量とは本当に達成しないといけないのだろうか。
確かにこの目標量は様々なevidenceに裏付けられた量であろう。
とはいえ、人間は一人一人別の個体なのである。
薬1つ取ったところで、規定量の半量で十分効果のある人、2倍量で全く効果がない人と体の反応はまちまちである。
ゆえに医者は一人一人の反応を観察し、その人その人に応じた量を調整するのである。
と考えるならば、栄養素の一律の目標量というのは、あまりにも乱暴なように思える。
サプリメントを使って無理に摂取する栄養量を調節する必要が果たしてあるのだろうか。
一人一人が自分の栄養状態を観察し、栄養素の欠乏が見られた場合に補助として摂取するのが本来のサプリメントの役割ではないだろうか。予防的にあれもこれも摂取するのは違うのかもしれない。
実際、サプリメントなんかない時代の方がカラダの屈強な人間が多かったイメージすらある。
心身の健康に大事なのは栄養素だけでは決してない。
筆者はこれから少しずつサプリメントを断捨離していく予定である。
カラダの調子が悪くなったらまた摂取を考えればいい。
栄養素とは本来そのようなものである。