答えのないもの
答えのないものに
答えをつけても
それは違うと
耳の裏が痒くなる
こうしてペンを走らせる
自分の言葉を書いていく
かたちにはなっても
答えは人それぞれだ
どんなものが詩なのか
永遠の問題で課題だ
これは詩ではないなんて
気軽には言えないだろう
それでも言う人は言う
経験則からだろう
アドバイスならいいけれど
クソバイスだったらイヤだな
誰が正しいかなんて
分からない世界に生きて
私が正しいなんて言う
そんな人ほど確かさはない
答えのないものだから
この世のすべては
答えをつけなければいけないのは
揺るぎないものにしたいから
これだけ長く生きていて
未だに分からないこともあって
この先もどんどん増えて
書く側はイヤでも食らいつく
これからももっと
答えのないものは
必ず出てくるし
答えを求められるだろう
保留も先延ばしも
もうできないことだって
あとどれくらい生きるのか
見えもしないものと生きる
そんな中で書く詩が
答えのないものに
答えをつけるとしても
明日は変わらないけれど
それでも書いていくものが
誰かが考えるきっかけになるのか
見えなくても正直な気持ちを込めて
今日もペンを走らせている