お戯れが過ぎましてよ
ごきげんよう。
本日は婚約者様の言いつけにより、この口調で書き記させていただきますわ。少々読むのがお辛いかもしれませんが、読者様方、よろしくお願い申し上げますわね。
私は明日の大変重要な用事に向けて、お部屋の掃除をしておりましたの。冬が近づいているはずなのに、暑くてたまりませんでしたわ。皆様は最近の暑さをどのようにやり過ごしていらっしゃるのかしら。
…………いや、無理!!これ以上!!!
というわけで、彼女にハロウィンにお菓子をあげなかったのを理由にお嬢様言葉で話してくれと言われたので、その設定のまま冒頭を書いてみた。
会えても無いのにどう菓子を渡せというのか。いつもの寂しがりの発動で会いたいとは言ったが結局会えなかったし、そもそも仮装もして貰っていないのに…。
このように文句を書きつつも何故やっているのかと言われればもちろん即答させていただく。惚れた弱みであると。
ちなみに暑い中掃除をしていたのは事実である。明日その彼女が挨拶に来てくれるから。我が家に誰かを招き入れるのはもしかすると20年ぶりとかかもしれない。もはや最後に呼んだのが誰かすらあやふやである。ただまあ、今回の招待は大変喜ばしいイベントではあるから、多少ドキドキはするが楽しみでもある。
…とりあえず、今日でよくわかった事がある。私は彼女と知り合って20年近くになるが、まだまだ知らない面がたくさんあると。いや、彼氏にお嬢様口調で喋って欲しがる彼女って、他にいるのか…?執事とかではなく?
それとも、そんなにも私は男として見られていないのだろうか。もしそうなら少々ショックでもあるが、面白過ぎないか?
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