[1年目]感傷ベクトル/田口囁一さんの思い出を振り返る
高校三年春、シアロアのアルバムが届きました。
全10曲のアルバム、一度に全部聞いてしまうのはもったいないと考え、一曲を自分が満足するまでリピートしてから次の曲を聞くというルールを作りました。まあ途中で寝落ちして全部流してしまっていたのですけど…。
このとき一番好きだったのが「孤独の分け前」で次に「シアロア」。テンポがいいからという安易な理由でしたが。
それ以外の曲では朝テンションを上げるために「ストロボライツ」聞いたり、夜寝る時に「深海と空の駅」を聞いたりしていました。
他にも、深夜の勉強の息抜きがてら、部屋の窓から星空を眺めて「シルク」を聞いたりと。
特に当たりだったのが「none」
"今、なぜ僕は この位置を愛せないのだろう"
当時受験生かつ思春期でヒリヒリしていた僕にこの歌詞は刺さりました。きっとこれが感傷ベクトルを好きになったきっかけです。
それにこの「none」の主人公であろう「サエ」、彼のなかにある劣等感や承認欲求を自分に重ねて読んでいました。
このアルバムを買って正解でした。自分は音楽を買ったりレンタルするとき一曲でもいいものがあったら当たりだと考えています。その考えからすると「シアロア」は大当たり過ぎました。高打率。ピアノのメロディが綺麗ですし、なによりほかの人が誰も知っていないバンドを自分が知っているというのが良かったです。自分だけの秘密基地を見つけた子供のような気分でした。
シアロアだけで満足することができなくなった僕はほかの曲がないかネットで探していました。
これとか
これとか
これとかニコニコにいろいろありました。
(「カゲロウデイズ」の昔のタグに「あとは踊るだけ」というので笑った)
そんなこんなで大学受験を無事に終わらせ大学に合格した僕はネット通販で「one」と「0と1」を買いました。
「one」は「シアロア」のころとは違うメロディばっかりで驚いた。ピアノ目当てだったからちょっとこのアルバムは違ったかなーとあまり聞くことがなかったですね。
「0と1」はAnnabelお姐さんとピアノアレンジ目当てで買いました。このあたりからAnnabelさんの名前を少しずつ聞くようになってました。
1年目おわり。