vol.50エンジョイワークス×ブルースタジオ合同研修、を編む
初めのあいさつ
みなさん初めまして!4月から新卒でブルースタジオに入社した新入社員です。今回の「編む、ブルースタジオ」vol.50では、先月開催された社内行事について取り上げつつ、ブルースタジオの世界観が一体どのようなものなのかを、みなさんに共有できればと思っておりますので、どうぞご笑覧ください。
【研修レポート】エンジョイワークス×ブルースタジオによる合同社内研修
先月、ご縁のあるエンジョイワークスとの合同研修を行いました。エンジョイワークスから 13 名、ブルースタジオから 16 名ほど参加し、貴重なインプットの機会となりました。
似て異なるエンジョイワークスとブルースタジオ
エンジョイワークスは不動産業をまちづくりのための手段と捉え、事業企画から施設の運営、資金調達までを一貫して行なう会社です。
「みんなで一緒にまちづくりを!」の姿勢を軸に、葉山、鎌倉を中心とした地域密着から始め、そのノウハウを全国に展開しています。
一方ブルースタジオは、「コト・モノ・ジカン」の建築デザインを通して、建物やまちを、驚きや美しさ実用性と持続性を兼ね備えた「物語」へと編み上げていく会社です。「あなたでなければ、いまでなければ、ここでなければ」をコンセプトに、暮らしのデザインを行なっています。
右肩下がりの時代だからこそ、「住まいや建築」という領域で、すでにあるものに価値を見出し、人間を中心とした関係づくりを行う両社。
異なる手段として、資金調達を通した不動産の仕組みづくりを強みとするエンジョイワークスと、建築デザインを通したトータルディレクションを強みとするブルースタジオ。
同じビジョンや価値観を持ちつつ、異なる強みを持った両社での合同研修は、非常に有意義な時間となりました。
見せ合いっこバスツアー
当日は湘南エリアを中心にバスで移動しました。研修目的としては、それぞれのプロジェクトを見せあいながら親睦を深めること。その中でも、特にそれぞれの会社らしさを感じられたハイライトを紹介します。
エンジョイワークスによる、誰でも自宅の設計を楽しめるサポート 「スケルトンハウスシリーズ」
エンジョイワークスの事例の中で、特に印象深かったものが「スケルトンハウス」シリーズでした。「スケルトンハウス」とは、住宅の躯体、外壁のみを建てた状態で販売し、内壁や床、キッチン機器などの造作は施主が自由に自分好みに仕上げられるというものです。間取りを描く、模型を作るなどの作業も施主自らが体験することで、施主が本当に住みたい家を実現できます。
それぞれの分譲地の間には塀や柵を立てず、住宅周りは共有の小道や庭として共有することで、隣近所に住む人同士が交流できるようになっています。シェア部分の管理についての細かい規則は、エンジョイワークス側ではあえてつくらず、それぞれの分譲地の住民同士が自ら管理や運営について決め、住みこなせるようにしているようです。
湘南という土地柄、お客さまは屋外レジャーを趣味とする方が多いので、庭でのバーベキュー、テントサウナを使ったサウナ大会などの交流もあるとのこと。エンジョイワークスの従業員も参加し、「お客さん=街の仲間、友達」と一緒に過ごす時間を大切にしています。
「開かれたセキュリティーをつくる」という考えはブルースタジオにも共通していますが、「湘南に住む人」の人柄にフォーカスを当て、その土地柄(=人柄)が住宅の建ち方、運営面に現れている姿は、非常に刺激的でした。
これらのスケルトンハウスシリーズは、全国で110軒以上を展開しているとのこと。自分の家は自分で作るから愛着が生まれる。その土地に住む人、集まる人が自分達でつくるスケルトンハウスは、人の個性を映し出す鏡ようなものかもしれませんね。
「平野邸Hayama」での昼食
「平野邸Hayama」は、エンジョイワークスが個人所有の古民家を民泊としてリノベーションしたものです。古民家の縁側に腰をかけながら、みんなで楽しく昼食をいただきました。
昼食後には、両社の代表からのプレゼンテーションがあり、互いの異なる強みへの理解を深めました。
ブルースタジオによる、湘南・鵠沼神明にしかないむら 「鵠ノ杜舎」
続いて、午後はブルースタジオ巡り。
同じ神奈川エリアでも、それぞれの物件ごとに全く異なる物語が生まれていました。中でも特に印象深かったものは「鵠ノ杜舎」でした。
「鵠ノ杜舎」とは、湘南・鵠沼神明「里」と共存する開かれた賃貸コミュニティー住宅です。
コンセプトは、江戸時代の街道が通る宿場町「藤沢宿」や、平安時代から名の残る「皇大神社」など、古代から続く暮らしや、文化の集積地とも言える場所につくる「古き良き舎」(むら)。
長屋形式の4つの住棟は地域に開かれた路地を介して向かい合い、互いの生活の気配を感じられる一つの街並みのような共同住宅です。敷地境界には塀や門扉を設けず、地域に開かれた広場や、連続するデッキスペースをつくり、日常生活の延長で、住民同士、友人などを招いた自然な交流が生まれる場として計画されました。
大島専務がプレゼンを始めるやいなや、住民の方がお見えになり、現在の暮らしや日々感じていることについてお話しし始めました。住民の方は、ここでの暮らしにとても満足されており、誇りを持ってこの地で暮らしている様子が伝わってきました。
この開かれた住宅は、地域住民の散歩ルートにもなっているそうです。ブルースタジオは、そういった住民の皆さんの誇りの上で、共有しあえる風景の関係性をデザインしていることが実際に見え、嬉しい気持ちになれた事例でした。
異なるバトンパスのタイミング
今回の研修を通して、両社のさまざまな関係の作り方、そしてバトンパスのタイミングには、それぞれの違いがあることがわかりました。
エンジョイワークスは、「楽しい仕掛け作り」という企業コンセプトのもと、建物を建てるところから現地の人を集め、巻き込み、一緒に作っていきます。そして、自分もやってみたい!という楽しい気持ちを引き出してくれるエンジョイワークスの親近感の裏には、丁寧なソフトウェアの設計が行われていました。クライアントさんを「まちの仲間」として捉え、仲間と一緒に楽しみながらつくりあげる姿勢には、多くの人が惹きつけられていくのですね。エンジョイワークスの皆様、ありがとうございました!
一方ブルースタジオは、まず建物が必要となる街を見立てることから始まり、後にその建物に住む人、関わる人たちが主人公になれる「街の風景」を目指して、その器となる建築をデザインしていきます。その土地ならではのデザインを行うというプライドが、その建物に住む方々、関わる方々へバトンパスされていくからこそ、そこにしかない物語や世界観が生まれていくのですね。そしてその軸には、すでにあるものの魅力を見つけ出すリノベーションマインド、つまり一対一のコミュニケーションを大切にする「モノ、コト、ジカン」のデザインがあることがわかりました。
【社内インタビュー】今回の研修を、ブルースタジオのチーム力につなげていく
今回の研修では、ブルースタジオの各チームから参加者が集いました。今回の研修をブルースタジオ全体のチーム力につなげるために、各チームの参加者へのインタビューを行いました。
【インタビュー内容】
・今回の研修を通して刺激的だったこと
・これから自身が所属するチームで活かしていきたいこと
ここ二ヶ月間での様々な物件見学を通して「ブルースタジオの世界観」に共通しているものは、クライアントの皆様がブルースタジオの建築を使いこなしているところだと思いました。みなさまが、ブルースタジオの建築だけでなく、我々の会社(チーム)を理解し、育ててくれているからこそ、そこにはやさしい世界観が生まれているのだと思います。
*さいごに
エンジョイワークスをはじめ、ご協力いただいた皆様のおかげで、とても楽しく学びのある研修となりました。今回の研修を通して感じたことを、それぞれのチームでどう活かしていくのか、今後も話し合って行きたいです。最後までご覧いただきありがとうございました。