vol.18 暮らしの相談所「pūka」を、編む
prologue 1:
ブルースタジオと「出会える場」
新宿駅から藤沢行きまたは唐木田行きの小田急線に乗って。
都心へ出勤する反対側の電車を眺めながら、ゆったり席に座って電車に揺られて30分ほどすると、
小田急多摩川線、黒川駅に到着します。
空が広い黒川駅の駅前に、ネスティングパーク黒川はあります。
ブルースタジオが手がけた物件であるネスティングパーク黒川には、
ブルースタジオが営む暮らしの相談所「pūka」が入居しています。
ブルースタジオがもつコミュニケーションの手段の一つであるpūka。
スタッフと訪れた方の「出会える場」です。
顔をあわせる「出会い」はコロナの中で少なくなり、時には恋しく思うこともあるのではないでしょうか。
特別な理由がなくても「出会える場」があるということ。
すぐには実を結ばなくても、今守っていくべき、この先の“大切”につながると信じて、「出会える場」を営み続けています。
今回の「編む、ブルースタジオ」は2回に分けて、
vol.18ではpūkaができてから今までを振り返る〈プロジェクト編〉を、
vol.19では現場で働くスタッフの声を中心とした〈スタッフ編〉をお届けします。
pūkaで働くスタッフによる、
pūkaのプロジェクトとその場で働くスタッフ、二つの側面から「編む」ことでみえてくる新しい物語をお届けします。
prologue 2:
働く、遊ぶ、暮らすのあいだ・ネスティングパーク黒川
ネスティングパーク黒川には、pūka以外にも、さまざまな人・店が入居しています。
4~8㎡のチャレンジショップ(小規模賃貸店舗)としても利用可能な個室のroom、
働き方にあわせて専用スペース/フリーアドレスで仕事ができるコワーキングスペースのbooth/desk、
そしてネスティングパーク黒川・地域・地元の人を結ぶハンバーガー店TURNER DINERです。
かつてベッドタウンと呼ばれた郊外ニュータウンである黒川。
子育て世代から団塊のリタイア世代に至るまで、この場所で暮らすさまざまな方が当事者として参加し、交流できる場所を目指しています。
郊外から都心へ通勤する「オンとオフに分断された」生活から、
黒川の豊かな自然に囲まれた環境で「働く場と暮らしの場をバランスよく共存させる」生活へ。
コロナの時代のなかで馴染みつつある、新しい生活スタイルを育むことができます。
ニュータウンならではのさまざまな世代の交流、コロナの中で馴染みつつある新しい生活スタイル、それらの相乗効果による「郊外暮らし」ならではの価値がうまれる場所です。
2019.12:
日々の暮らしがちょっぴりワクワクする、まちのポケット・pūka
vol.4でも紹介したpūka。
英語pocketの語源である*puk-, *pūka- ("袋")が名前の由来です。
ポッケにそっと、ささやかだけど大切な宝物を入れるように、毎日を愉しんで過ごせるような植物や雑貨たちをギュッと詰め込んでいます。
暮らしに彩りをくれるインテリアグリーンや、
暮らしに役立つ雑貨・建材の紹介と販売、
そして店頭に立つブルースタジオのスタッフへ気軽に暮らしの相談ができる、そんなお店として2019年にオープンしました。
今の暮らし・これからの暮らしを自分好みにするヒントを見つけられるように。
スタッフが選んだこだわりのアイテムと、
ブルースタジオで培ってきたさまざまな暮らしの知恵やアイディアをもって、お客さまを迎えます。
2022.8:
あたらしい暮らしを探して
2022年の8月末。
ネスティングパーク黒川で行われたイベントにあわせて、pūkaはリニューアルオープンしました。
2019年のオープンから約3年の間に、コロナの影響により大きく変わった暮らし方。
“暮らし”がこれからもワクワクするように、
ある時は誰かと一緒に、ある時は自分達自身で探す場所だからこそ、
日々の愉しみが大きく変わったなかでも、ささやかな、でも大切な出会いが生まれる場所であり続けることを目指しています。
now:
暮らしの相談所・pūka
朝11時前。pūkaに出勤してまず初めにやることは看板出しです。
一つめの看板には「暮らしのご相談、お気軽に!」、
二つめの看板には「だがし」と書いています。
ネスティングパーク黒川に入居している英語教室に通う子ども達や、
他のお店や通りすがりの方も気軽に立ち寄れるように。
TURNER DINERの開店を待つ方々も訪れやすい11時から、習い事帰りの子ども達が寄れる夕方まで、週4日に営業日も見直しました。
何かを相談するとき、
初対面の人の良さもあるかもしれないけれども、
大切な“暮らし”のことなら、きっと顔馴染みの方が良いはず。
子ども達にとってはうきうきする、
大人達にとっては懐かしい、安心して楽しめる場所になることを願って、今日も駄菓子を並べています。
リニューアルオープンしてから、こんな出会いがありました。
pūkaの営業カレンダーは、どの日に誰がいるのか分かるようになっています。
「今日はこの人がいるからpūkaに行こうかな」と思ってもらえる日が来たら良いな、とそんなことも考えています。
from now:
わたしらしい暮らしを求めて
ブルースタジオの「出会える場:暮らしの相談所」であるpūka。
家づくりのことも、それ以外のことも。
「そこにいけば出会える」場所があることで、話せることがあると信じています。
コミュニケーションは、情報のやりとりだけでは語りきれないこともきっとあるはず。
ましてや暮らしのことならよりいっそう、大切に対話していきたい。
そう考えながら、今日もわたしたちはpūkaをひらいています。
そしてネスティングパーク黒川の頃からブルースタジオが提案していた、郊外の豊かな環境をポテンシャルとする「郊外暮らし」。
他のプロジェクトで提案する際にも、pūkaで働く自分たち自身がその良さを体感していることが強みとなりつつあります。
「ブルースタジオと出会える場」でありながら、「ブルースタジオのこれからと出会える場」でもあるpūka。
あなた・わたしたち・一人ひとりのこれからの暮らしを考え続け、発信し続けていきます。
次号、vol.19ではpūkaで働く〈スタッフ編〉です。
発足時から店長をつとめる石橋さん、入社とともに店頭に立つ柴田さん、ブルースタジオの一員として、「しごと場」であるpūkaに立ちながらどんなことを考えているのかをお届けします。
お楽しみに。
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