vol.55 ブルースタジオの不動産物語、を編む(前編)
みなさん、はじめまして。
2024年4月に入社した不動産事業部の髙倉です。
齢はしっかり重ねていますが、気持ちはピッカピカの1年生です(このCMご存知ない…?ジェネレーションギャップ…泣)。
さっそくではありますが、「ブルースタジオ」といえば、みなさんどのような印象をお持ちでしょうか。ひとまず声を大にして言えるのは、設計事務所である、ということですよね。リノベーションを得意とするデザイン設計事務所。そうお思いの方はたくさんいらっしゃることでしょう。間違っていません。
賃貸物件のご案内をしている中でも、「ブルスタさんは不動産会社ではないですもんね?」と聞かれることがときどきあります。
果たして、ブルースタジオは不動産会社ではないのでしょうか?
今回の「編む」は、vol.55(前編)とvol.56(後編)の2回にわたってお届け!ブルースタジオを内側からだけではなく、外側(客観的)からも見ることができる新入りならではの視点で、ブルースタジオの不動産物語を紐解いていきたいと思います。
真相はいかに!
①出版社でもないのに「物語を編む」ってどういうこと?
<まだ、ブルースタジオを知らなかった私>
入社する以前、ブルースタジオのホームページを見ていると、〔OUR MISSION(ブルースタジオの使命)「物件から物語へ」〕という言葉が目に飛び込んできました。物語を編む、すなわち編集をする…。はて…?
出版社でもないのに物語を編むってどういうこと? 物件から物語って編めるの? と、ブルースタジオのことをまだ何も知らない私の頭にはハテナマークが浮かびました。
なんだか壮大なことが書かれてあるぞ。他のどんな不動産会社でも、こんなミッションは見たことがない。と、目から鱗だったものの、その豊かなビジョンに心が動かされたのも事実でした。
その後無事入社を果たした私は、「物語を編む」とはどういうことかを、まじまじと実感してゆくこととなります。
②賃貸仲介におけるブルースタジオと他社の違い
<一般的な仲介業とは>
お部屋を貸したいオーナー様とお部屋を探している入居者様をつなぐ。それが仲介業の役割です。
こちらが基本的な業務内容です。ここでのポイントは、私が知っている限り、いや、もしかしたら皆さんのイメージ通りなのかもしれませんが、
\いかにお申込みをもらえるか!/ \とにかく数を取りたい!/
ギラギラとした数への執着…これが一般的な不動産営業マン&ウーマンの頭に埋め込まれていますし、多くの会社ではそれを求められているということです(もちろん会社によります)。
<ブルースタジオが手がける仲介業とは>
基本的な業務の流れは同じですが、自社設計にてリノベーションをしていることもあり、そこに達するまでのスキームや考え方が他社さんとは異なります。具体的には大きく3つの特徴があると考えています。
1.コンセプトを大事にしている
2.内覧せずに成約はラッキー!ではない
3.街を歩いて歴史を知る、文化を知る
1.コンセプトを大事にしている
みなさんはお部屋探しをするとき、何を大事にしていますか?
立地の良さ、築年数、間取り、オシャレそうな雰囲気など、、多くの方がこのような一般的価値を探して、一般的価値を推奨する不動産屋へと足を運ぶのではないでしょうか。
もちろん、「一般的価値」は平凡でも不必要なものでもありません。通勤にはどれくらい時間がかかるかな、近所にスーパーはあるかしら、設備は新しいものがいいな、などと考えるのは当然のことです。
しかし私たちブルースタジオは、世に出回っている一般的価値が優れている物件をご紹介するわけではありません。物件ひとつひとつにコンセプトを乗せ、「住居」 としてどのように良いかではなく、「暮らし」を育むための豊かさに重点を置き、新たな価値をお伝えしています。
例えばいくつかご紹介させていただきますと、
ときには、一般的好条件と合わない物件もあります。まちのはずれに建っていたり、交通の便がスムーズでなかったり。しかし、私たちブルースタジオの不動産事業部はめげない!(いや、ときどきめげそう…(笑)一般的好条件強し…)
なぜそのオーナーさんでなければできないことなのか、なぜその場所でなければできないことなのか、なぜ今このタイミングでなければできないことなのか。この3つの「でなければ」をお伝えすることで、お客様と物件の距離感がグッと近づくと思います。
そして物件に対する、きれい、かっこいい、なんか良さそう、だけでは、人の心が満たされるための持続的価値を見出すことはできないと考えています。よくよく考えてみると、「おしゃれな部屋だから住んでみたい」の先には「そこで暮らしている自分」の姿を想像しているものですよね。その自己実現のお手伝いができるよう、弊社ブランディングチームや設計チームは日々試行錯誤を繰り広げていますし、そうやって作り上げたものを直接お客様にお伝えできるのは、私たち不動産チームだけなのです。大切な使命を仰せつかっております。
2.内覧せずに成約はラッキー! ではない
内覧をしないままお申込みいただけることほどラッキーなことはありません。内覧の手間は省け、申込書を書いてもらうだけで何の労力もいらない。それだけで仲介手数料や広告料がもらえるのであれば、それが一番いいです。という考えを持った不動産会社は多く存在します。しかしブルースタジオではそのような考えが一切なく、必ず内覧をしていただいてからお申込みへと進みます。
その理由として、まずは、お客様の想像しているお部屋と実物の現況が異なることを防ぎ、ご入居後にお客様のご不満が生まれないようにするためです。新たな物語の始まりを、悲しい出だしにするわけにはいきません。
そして私たちも、物件のコンセプトやオーナー様の想いに賛同してくださる方にご入居いただきたいと思っています。オーナー様、入居者様、そして私たちブルースタジオが良い関係性を築き、物件の価値をさらに高めていけるよう、一緒にコミュニティを育ててくれそうな方を大切に考えています。そのため、さまざまな観点に齟齬が生じないよう、他の不動産会社に仲介を依頼することも行なっておりません(※例外あり)。
3.まちを歩いて背景を知る
ブルースタジオが手がける物件は、その“まち”がより良くなることを意識しながらプロジェクトが進められています。まちの歴史を調べ、文化を知り、どのような物件がこの地域にふさわしいか。
私たち不動産事業部も、その物件に暮らすことで入居者様がまちとどのように繋がれるのか、また、その繋がりによって、まちにはどのような作用を生み出すのかなどを意識しながら業務に取り組んでいます。
物件のことを気に入ったとしても、そのまちに愛着を持てなければ、暮らしは楽しくなりません。前述にある”コンセプトを大事にしている”にも繋がりますが、「不動産の価値=物件の良さ」という一般常識を打ち破り、「不動産の価値=物件にまつわるエリアや背景」と考えているのは、ブルースタジオならではないかと感じています。
社員研修でも、たーくさん街を歩きます。「今昔マップ」というものを使って、そのまちが歴史上ではどのような役割を果たしていたのか調べたり、老舗のお店屋さんを巡って当時のまちの雰囲気を尋ねたり。こんな視点で不動産とまちの関係を考えるなんて初めて! と、とても感銘を受けました。これほどまちを歩き、まちを知ろうとする不動産会社は、他にないと実感しています。
③ひとつひとつを編んでいる物語
<ブルースタジオを実感し始めた私>
このように書き出してみると、ブルースタジオはひとつひとつを物語に編んでいます。そして、我々不動産事業部の物語は、オーナー様から私たちに、私たちからご入居者様に、気持ちのバトンを受け渡しながら創り上げらているような気がします。長く長くお付き合いしていただけると嬉しいです。
さて、次回のvol.56(後編)では、ブルースタジオ不動産事業部の歴史を交えながら、喜びあり、涙あり、怒りあり、、(?)の物語をお届けしたいと思います。ぜひお楽しみに!