羊のデジタル航路は座礁する #2

　三白眼の死んだ目で、母の歌の発表会のライブ配信を受諾した。
　からには準備を始めなければならない。とにかく情報収集からだ。

・YouTubeへの動画投稿はGoogleアカウントがあれば可能
・ライブ配信もアカウントさえあれば可能。ただしスマートフォンからのライブ配信はフォロワーが300以上いることが必要

　ライブ撮影をスマートフォンで出来れば設定その他が楽だろうと思ったが早くも潰える。となると会場に常時ネットに接続できるPCと、Webカメラとマイクが必要だ。今日昼前に発表会の主催者である音楽教室の先生と話した内容では、当日は先生がノートPCを会場に持ってくるそうだ。会場が古い建物のためWi-Fiが使えるか不明だが、事前に確認して使用不可ならテザリングで接続は確保してくれるとのこと。まあそこをクリアしてくれなければ受諾なんかしていられない。
　ともかく当日までに私は私でライブ配信のリハーサルをしなければならない。それにはWebカメラが必要だ。たまたま今日はシフトが休み、明日は仕事で時間の余裕がないとなれば、今日中にWebカメラを入手しなくては。脱力感を部屋の隅に圧縮して、自転車で家電量販店に向かう。
　オンライン授業が多少普及したためWebカメラもラインナップが充実している。これが4月5月であれば売場は完全空虚だっただろうなとか思いつつ適当なカメラを入手。……何で急な圧で引き受けたボランティアのためまず出費があるのか。
　帰宅時に自転車のパンクが発覚。最近すぐに空気が抜けるとは思っていたが。これも今月中に何とかしないと。ああもう！

今日の英語：Preparation