治まらぬ肋骨内の振動 #3
今回の受診では期待通り漢方薬が処方されたのだが、その名も神秘湯。随分と迫力のある名前だ。私が知る限りでは漢方薬は配合されている生薬や効能が名前であるのがほとんどなのだが、まさか小青竜湯を超えるものがあったとは。この神秘湯を先ずは一週間、朝晩服用して様子を見る。
しかしこの咳が辛いのは咳そのものよりも「咳を抑える」ことだ。咳はタイミングを選ばず襲来する。今時分はエチケット以上に人前での咳は憚られる。一人でいる時であればただ息苦しいだけなのだが、他人と話している途中や電車に乗っている最中の咳は極力抑え込まなければならない。しかし“くしゃみ”もそうだが、咳は爆発力が高い。瞬間的な高エネルギーを消費して発生する現象である。これを抑え込むには相当のエネルギーがさらに必要となる。咳のエネルギーと抑え込むエネルギー。更に抑え込んでも相殺して消滅するわけでもなく、合算されたエネルギーが体内で暴発する。疲れる。
体内の≪外敵≫を排出するには全身全霊でもってということなのだろうが、もう少し負荷の少ない穏やかな方法はないものか。排出するだけで疲労が発生するし、何より私の≪外敵≫は検知した時点で消失しているのだ。どうにも理不尽で仕方ない。
ともかく処方された薬はプラセボブーストをかけるべく「効く」と強く信じて服用している。明日の呼吸はいかがばかりか、さてはて。
今日の英語:Take meditation
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