この手より少し溢れるけれど #1
物欲は控えてと念じるものの、内省が引き起こす新たな物欲。
この日記を書くのは楽しい。意外にもネタ切れにならず、次々と文章にしたい事柄が集まってくる。今までは日常の雑多な記憶はぼんやりと撹拌された状態にあったが、その中に意識を集中させると、研がれた思考の上澄みと個々の出来事の沈殿物に分離される。その沈殿物の中に沈んでいる玉石を拾い上げるのは仄かな恍惚だ。
ネタを選別し文章の骨格をシミュレーションし、日記の文体にアウトプットする。そこまではいいのだが、この文章を綴る現実の作業が厄介だ。この日記を始めた当初はスマートフォンで作成していたが、フリック入力での長文作成は集中力が持たない。どうやっても指が凝る。字数制限を課そうかと思ったが、短く添削するのは以前の魔法のiらんどで懲りている。1000文字超えも自由なこの解放感を知ってはもうあのミニマムな時代には戻れない。
となればツールの更新だ。
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