設計図は勘でひく

 私は心動かされた光景を画像として撮りたいという欲は湧いても、自分や自分の作品に対して画像として残したいという欲がいっさら湧かない。そのため折角リンさん(ヒョウモントカゲモドキ)のシェルターを自作しても、気付けば作業が進んでしまい、ろくに工程を画像に残していない。
 それでも記憶を辿りつつ完成までの道程を。
 当初は刃の音が想像以上に大きかったため水を張ったバケツの中で作業していた。しかしそれでは刃を引く範囲も角度も限定されるため、最終日は開き直って濡れタオルの上で行った。

 今回の作業では塩ビ管切断用の鋸刃を使用した。いくつかのブログを巡ったところ、植木鉢や煉瓦は塩ビ管用の刃で加工できると検証されていたのだ。

 実際にホームセンターで購入した塩ビ管用の刃は100円均一の万能糸鋸とは比べ物にならないくらいによく切れた。しかしそれでも相当に腕力と体力は必要となる。そこで横着を決意し、当初3角形に切り抜く予定だった穴を台形に変更。左右からある程度切り進め、段終わりで厚みが薄くなっているところから折りとることにする。

 台形の上底にあたる部分に鋸を引いては内側に押すということを繰り返すと、5回目くらいでポキッと折れた。懸念していた周囲に亀裂が広がるということもない。

 そして仕上げに切断面にヤスリをかける。何せあの柔らかいリンさんが住まうのだ。不要なささくれで肌を傷つけるようなことがあってはならない。これについては金属用のヤスリを使用した。

 そして完成。植木鉢の大きさも穴の大きさもこれ以上ないほど適切と自画自賛する。何より土のにおいに抵抗を持たず、躊躇なくシェルターに入ってくれたリンさんに感謝する。

 さらに愛しき爬虫類。



今日の英語:Flowerpot

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