レプタイトルテ:シュガーレス #46個目
洒落た言い換えで普及を狙うのは結構だが、きちんと過去の流行と紐付けていけないものか。
いくら爬虫類が低燃費な生物だとしても、飼育初心者にはその程度が分からない。何か出来ることはないかと情報を漁り、ハニーワームなる単語に辿り着く。
どうやら昆虫を食する爬虫類にとってハニーワームは非常な美味であるらしい。ただし栄養バランスは悪く常食には向かないとも。しかし拒食中のリンさん(ヒョウモントカゲモドキ)の糧になるなら四の五の言っていられない。ハニーワームを入手すべくネット通販を探索する。やはりというか、少量小分け売りはないうえに、本体より送料の方が高くなる。どこか取り扱い店舗を探すべきか……と頭頂部より黒煙を出している最中、有用な知見を得る。
ハニーワーム=ブドウムシ
なんのことはない、ハニーワームとは川釣りで使うブドウムシのことだったのだ。爬虫類の餌として探すと情報は少ないが、魚の釣り餌としてならば溢れんばかりに豊富である。しかも私の日常行動範囲内にある大手釣具屋にブドウムシの取り扱いがあることを知る。
夕暮れ過ぎにバイオリンを背負ったまま釣具屋へ駆け込みブドウムシを入手。早速リンさんに奉納するも、やはりというか食べてくれない。鑷子で目の前に持っていっても反応しない。なので針でハニーワームを刺してから再度リンさんの目の前へ持っていく。狙いどおりにおいに反応して食べてくれた。生きる意思はある、深く安堵した。
ハニーワームから釣具屋へ接続するのに時間がかかったが、出来ることを自分で見つけられた喜びは大きい。それが命を養いうる方向であれば尚更。号の深い喜びだ。
今日の英語:Nokona regalis
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