ネコーヒー:ストレート #27杯目
路上における猫との接触はスナイパーの心構えが必要だ。猫を視認したらまず周囲を見回し、自分が通行の妨害をしていないか、住民のプライバシーを侵害していないか確認する。そして問題がなければ猫との距離を詰めていく。
状況が許しても猫が許すとは限らない。こちらが迂闊な動きをすれば即座に猫は身を翻し物陰へ消失する。地の利は常に猫にあるのだ。
相手に警戒されないよう距離を詰めても、瞬間に身を翻されることもあるし、全く関心を示してくれないこともまた当然。また接近の最中に通行妨害を引き起こしていないか注意も忘れてはならない。
距離を詰めるコツとしては、なるべく姿勢を低くすること。できればしゃがんで、太極拳の速度でコサックダンスを踊るように水平移動する。
そこまでしても猫の気に召す確証はない。制空権は相手にある。それどころかこちらはテリトリー内で不審な動きをする人間、最悪排除も受け入れなければならない。
それでも大抵の野良猫は気の良い連中なのだ。2歩の距離に入ってしまえば友好条約は締結完了。一方的に無限マッサージを要求されるがそれもまた至福である。
今日の英語:Friendship treatry