外界とのバリアとその困惑

 丈夫なパーツであるが、その土台も丈夫であるかは別問題。
 今年の春先から、私は頭皮の脂漏性皮膚炎に罹患した。年明け頃から頭皮に数ヵ所“ふきでもの”ができて何となく痛痒い。フケの量も増えてしまったので皮膚科でステロイドを処方してもらった。すぐに症状は鎮静に向かったのだが、困ったのは痒みよりフケだった。
 頭皮の痛痒さは我慢できないほどではなかったのだが、とにかくフケの量が多いのに閉口した。職場の制服が紺色のため、白い粉末汚れは目立つ。かといって周囲に人が多い状態で頻繁に肩のフケを払うこともできない。着替えやトイレのタイミングで頻繁に払うくらいしかできなかった。
 ステロイドの塗布と平行してシャンプーも薬用の低刺激タイプに切り替えた。しかし薬用シャンプーは高価である。痒みが収まってきたタイミングで既存のシャンプーに戻したのだが、そうすると一気にフケが増えた。植物由来成分配合云々とうたっていたが、結局そんなのは雀の涙程度の割合だったのだろう。
 そこから相性の良いシャンプーを探してさ迷った。美容重視の≪自然派≫はアウト。かといって本物の無添加シャンプーだと私の剛毛では泡立たず汚れが落ちない。辿り着いたのは結局unlabeldの敏感肌用シャンプーだった。これが程よく泡立ち乾かした後の髪の状態も良く、脂漏性皮膚炎も再発していない。
 穏やかに健康であることが最善。しかし肌が普段どれだけの“刺激”を受けて平静を保っているのか、うっすら恐ろしい気もする。


今日の英語:Shampoo

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