ネコーヒー:ブレンド #26杯目

 テトもマユも保護猫カフェ出身だ。同時期に多くの猫がいたが、その中から私が選んで我が家にお迎えした。選んだ基準は漠然と「仲良くなれそう」という勘というか予感というか、とにかくフィーリングでしかない。だからテトがこんなに小悪魔だとは思わなかった。

 当初はただ黒猫としか認識していなかったが、顔が可愛い。ぱっちり黒目でとても可愛い。座る時は手をきちんと揃えるのも更に可愛い。しかも声は仔猫ちゃんボイスで可愛い。しかし、お迎えした当初は警戒心から目はつり上がり人間に何かを要求することも当然無かった。

 それが今やMeowMeow鳴いてご飯を要求する、反則。尻尾をピンと立てながらも控えめにご飯ダンスを踊る、反則。そして人の目をしっかり見ながらオードブルの煮干しを要求する、とても反則。

 あとは抱っこさせてくれれば完璧なのだがあと一歩のところでそれを許してくれない。完全にテトの掌の上で転がされている。このエジプトの姫様はクレオパトラから人間を魅了する技を伝授されているのではないだろうか。

 でもご飯はいつもマユの姉御と半分こ。テトはこの見た目はおっかないが陽気で活動的な姉貴分とも仲が良いのだ、強い。
 それでもいつかテトを思う様撫で回したいという野望は尽きない。

今日の英語:Compatibility

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