レプタイトルテ:シュガーレス #49個目

 その小さな挙動に喜び悩み、首をかしげる。
 まごうことなく今は冬。リンさん(ヒョウモントカゲモドキ)は相変わらず全く食べない。しかしケージを覗き込むとウェットシェルターの中で寝返りをうち、時にシェルターを移動している。

 頭隠して尻隠さず。

 そんな今日のリンさん、70.1g。
 体重は微減が続いている。しかしシェルターを移動する体力はある。ウェットシェルターの下は断熱材のみだが、レンガ風シェルターの下にはパネルヒーターが敷いてある。快適な場所を求めて移動する気力は十分にあるのだ。

 そして一方のスーさん(コーンスネーク)は今日も元気に荒ぶっている。11月に入ってから食餌の回数を減らしているのだが体重が減る気配がない。今日はなんと1158.0g。
 コンテストに出るような犬猫は健康だけでなく毛並みに配慮した食餌を摂る。一般的な小鳥の餌でも羽の美麗さが向上することをうたっているものがある。しかし多くの爬虫類は餌となる生体を保存以外の目的で加工することがない。ある意味“無添加”なのだが、鱗の輝きを増すような食餌というのは存在するのだろうか。そして我がスーさんは“無添加”で無計算な食生活であるのに何故こうも艶々しいのだろう。その鱗の肌並みから隠しきれない凝脂の肌の気配がたち昇っている。

 爬虫類の健康長寿は生命の神秘。その神秘の匂いを嗅いで今日も私は生きながらえる。


今日の英語:Sundry

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