無脊椎動物シンギング
爬虫類の餌用にヨーロッパイエコオロギを飼育し始めて約1ヶ月経つ。
観賞に向かないのにわざわざ販売されているだけあって確かに頑丈だ。まめな手入れをせずともタッパーにキッチンペーパーを挟んだ給水器と野菜の端切れがあれば事足りる。これでもう少し手を掛ければ繁殖も可能なのだから、爬虫類への生き餌としてキープしておくのにこれほど向いている生き物も無いだろう。
現在コオロギの飼育ケージはベランダに置いている。件の撹拌式コンポストの隣だ。コオロギは多少臭いがするという記事をどこかで読んだが、屋外であること、そしていまだ発酵臭を発するコンポストの隣にあるためコオロギの臭いを感じたことはない。むしろ臭いよりその声の方が強烈だ。
Mサイズのコオロギでも購入してから数週間もすれば成熟するのだろう。日が落ちるといわゆる『虫の声』を発するようになる。しかし日本の在来のコオロギと比べてかなり野太い。日本のコオロギが木鈴を転がすようなコロコロした声だとすれば、このヨーロッパイエコオロギはアスファルトの道でキャリーケースを牽く音のようなゴリゴリとした声である。この声が二六時中響くのであれば屋内で飼育するのは少々厳しい。リンさん(ヒョウモントカゲモドキ)に給仕するのも夏季限定になるか。
爬虫類の餌にするためコオロギまでも西欧より移入し養殖する。人間の業とは深い。
今日の英語:Thick
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?