【No110こだわりの対応方法】

発達障害のある方はこだわり行動があります。これは高齢者分野の認知症の方もこだわりがあります。当時を振り返りながら述べます。

高齢者分野で働いている時に、なんというか、こだわりの強い方がいた。お茶を残すのはなぜと思うか尋ねられて、それを答えるまでは、薬も風呂も入らない的なことを言いました。その方は、本入居ではなかったため、やはり入浴して帰宅するのが必須でした。そして、話が膨らみ、納得されず、どういう支援をしているのか、責任者を呼べというような感じで、話が終わることが多かったです。

そのこだわりは残念ながら、上手く支援はできなかったです。現在は障害分野です。例えば、冬でも長袖ではなく半袖が着たいという方や、毎日剃っている髭を剃りたくない。伸ばしたいと仰られた際にどうするか?

これは、まず、どういう意図でそれを言っているのかを考えます。本当に髭を剃らずにお出かけや仕事に行きたいと考えているのかや、これまでは、普通に髭剃りをしていたのにな。など考えます。
そして、髭を伸ばしたいなら、伸ばす方法を考えましょうなどを伝えます。

ここで、周りからは、今日は、髭剃りは良いんじゃない?また今度にすれば良いのではないですか。など言われます。

この複雑な状況や、私を含めた周りの関わりが、さらにこだわりをこだわりとするような気がするんです。というのも、ここでまた今度にすれば、そのことで、髭が伸びて、利用者は不快な思いもしますし、親族からも言われるでしょう。そうなると職員がまたそのことで気を使うようになります。支援方法を考えます。

そして、こだわりはこだわりになってしまいます。支援をしたが、こだわりが生まれる。それがやはりきついと思います。お互いに。

支援方法が明確になるほどに、こだわりは、難しくなります。(高齢者の分野の時はそう。)本心がわからなくなります。もちろん支援によってこだわりが軽減され、落ち着く場合も多いですね。

僕は、この本心が重要だと思います。その本心は必ずしも、深いものではなく、些細なことの場合もあります。些細なことでこだわりが大きくもなれば小さくなります。結局、この些細なことを拾えるかが大切です。

ちなみに髭剃りをしたくないのは気分的なものだったのです。部屋でゆっくり休憩したいもあったかもしれませんし。まだ髭がそんな伸びていないと思っていたかもしれません。なので、髭を伸ばす方法を考えましょうの言葉にも、?の表情でした。

なので、本心を探るという意味合いでいろいろなアプローチをしつつ、部屋でゆっくりしてから髭剃りしましょうの一言を言えるかが大切となります。


 追記 内容は一部変えています。