2話 子どもと傘
失ってはいけないもの 短編物語
散歩を通して、いろいろなことに主人公が気づいていく話。主人公 謎の青年 文章の終わりに気づきの言葉を放つ。それを身につけて成長していく物語
子どもの頃だろうか、保育園の旅行でイベントがあって、その時に絵の具で何かが書かれた石ころを景品でもらった。小学生の頃もまたキラキラな石ころをもらった。
そして、当然のごとくそれはなくなったのだが、今思えば、親から見ればそんなことで喜ぶ子どもの姿は何にも変えられない喜びだったのだろう。
おもちゃや物は買ってもらって、大切に扱えばいいが、失くしたり、壊したり、悲しみが生まれるから。
喜びに悲しみが続くと、少ししんどい。
例えば成長して大人になり試験に合格して、だけどそこから思うようにはいかなくてつらいこともあるから。
あの日の、子どもの時の瞬間というものは、本当に貴重で、石ころなんて、数日経ったらなかったことみたいになるからね。
だからこそ、あの日の喜びは、周りの人からすれば本当の、純粋な喜びなんだと思う。
僕だってそれを基準にやっぱり頑張ってる。悲しみのために資格の勉強やスキルをあげるための勉強なんてできない。
「純粋に何かしたい」という気持ちだよ。
実際に実現すると悲しみはあるし辛いこともあるよ。
それはだけど、強さ?弱さ?を持つことでもあると思うんだ。
不思議とね。楽しみのことのある日には、雨の日を待ち望んでいる時もある。その時に傘をさして道を歩く。そして雨上がりの太陽や青空を見る
そしたら、その楽しみの日が少し浮かぶんだ。それは傘を持って、自分の心が少しだけ強くなったから見える景色。
結局、自分が楽しいものを見つけるには純粋な楽しさも必要だけど、強さも弱さも必要なんだと思う。
ただ誰かを幸せにするのは、きっと純粋な楽しいもの。だけど、自分が幸せになるのはあの日の雨の冷たさが必要なんだ。
だから、悲しいとか、辛いとか思うのは、純粋な楽しみも持ってたからだと思う。
だから、歩むべきなんだよ。
だけど、辛い時は寝たり、助けを求めたり、時には立ち止まってください。そして純粋な楽しみを大切にしてください。それも歩むことだと思うから。
第3話 言葉の数
純粋に楽しいことを考えるのは難しい。膨大な本を読もうとしてる時点で、探そうとしてる時点で、なんか違うのかもしれない。そういう時は、本当に今必要なモノを見るのが良いのかもしれない。今一番必要なモノならわかるはず