【No93 8050問題】

なかなか整理はできないが、ひきこもりや8050問題に対応する方法としては、様々な事業がある。
重層的な相談支援や居場所支援、就労支援、社会参加のための支援、他にもいろいろあります。都道府県や政令指定都市にはひきこもり地域生活支援ステーションがある。

これまでは、学校や民生委員はどこまで支援すればいいのか?また、相談してもなかなか相談する場所がなかったようだ。

そんな中でひきこもりの方の親が高齢者になり、介護保険などのサービスに繋がり、初めてひきこもりの息子がいるとわかることもよくある。ひきこもりの方は、やはり人や社会と交わることがなければ、自身の何が生きづらさに関連しているのかを気付くことができない。そうなると、自身のどこに支援が必要かも気づけないのである。

そしてひきこもりが長期化をしてしまう。

ここで考えるのは、親が60歳代で支援の相談ができるようにすることが必要だ。70歳代では、アウトリーチや家族支援をできるようにする。80歳代では生活が破綻する恐れが出てくるためである。

そのためには、問題解決型支援より伴走型支援である。

まず、家族心理教育により、障害の理解、ひきこもりの理解やコミュニケーション方法を学んだり、対処方法を考えたりする。

次にアウトリーチ、本人の支援をする。

ここで重要なのは、家族心理教育によって家族関係が改善していることである。

そうすることで支援者を敵だと思っている息子の考えが変容され、家族の支援者は、自身の味方だと思い、支援を受け入れることができるのである。

そして、居場所支援などを行うのである。

問題解決を急ぐより、繋がることが大切なケースである。 これらの過程を山根モデルと言う。


参考文献 8050問題 本人・家族の心をひらく支援のポイント

著者 山根俊江