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“死ぬこと“をイメージする

ああ、死ぬんかな?って思った瞬間あります?僕は過去に2度ほどあります。

1度目は19歳のバイク事故。4㌧トラックとガチンコ勝負してしまい、頭のわずか10cmわきスレスレをトラックのタイヤがガガガーーーって。あ、終わりだって。一瞬の出来事で考える暇もなく、生きてるのが奇跡だった。でも両足の複雑骨折と膝靭帯損傷、全身打撲で半年も入院。それでも生きてたのが奇跡だって、警察にも医者にも言われた。

2度目は潜水中。プロのダイバーやってた頃の話。深度約30メートルの潜水作業中、まさかのエア切れ。緊急浮上しよとした時、タンクが岩の間に挟まり、身動きが取れず。死が目前に迫っているのになぜか凄く冷静だった自分に驚いた。

結局自力で脱出し、フリーアセント(器材を捨てて息を吐きながら浮上する方法)でギリギリのところで水面にたどりついたが、薄れゆく意識の中で水面に昇っていく細かな泡が遥か遠くに差し込む陽のカーテンにゆらゆら揺られて、なんてキレイなんだろう、、、なんてことを考えていた。

2度も神様に助けられた命。大切にしないといけない。だけど人間はアホな生き物だからいつの間にかそんなこと忘れてしまい、気づくと危なっかしい橋を渡って命を削ったり。それでも生きてるから、楽しいこともあるし、辛いこともあるし、決して半々じゃないけど、今のところ自死するなんて選択肢はない。

死ぬ瞬間ってきっと“あ、こんなもんなんかな?“ってくらいに呆気ないように思う。いつか死ぬって言ったって、その確率は育ち盛りの10歳の子と死ぬ気がしない20代の若者と、そして死も見据えて生き始めた50代では全く違う。死ぬのは怖いけど、2度目の死を覚悟したあの海の出来事は、自分の体中のDNAが遥か祖先が海から生まれそして海に帰っていく、当にそんな感覚だった。

死ぬときは笑って死にたい。心からそう思う。そのために今をどう生きるかってこと、それだけだ。

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