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260m(エッセイ)

北千住から千代田線で代々木上原方面へ行く電車に乗車。その日は新宿に用があったので、国会議事堂前で降りて丸ノ内線のホームまで歩く。

、、、長い。
国会議事堂前で降りてから丸ノ内線のホームまでが長い。とてつもなく長い。
千代田線において1番前の車両に乗ってしまったが最後、おそらく電車一本分余計に多く歩く羽目になってしまった。

すぐ横には丸ノ内線ホームまでの案内標識。
赤い丸の中にMの描かれた記号。
右矢印、260m。

260m

重いリュックとかさばる手提げを肩にかけ、歩くと引きずるの中間みたいな歩き方でひたすら駅のホームを歩く。

しばらくしたらまた赤丸にM。
右矢印、220m。

220m

てっきりもう着くものかと思った。
しかしあそこから40mしか進んでいなかった。

それでも私は進むしかない。
ただひたすらに、丸ノ内線ホーム目指して右足と左足を交互に前に繰り出した。


ようやくホームの端についた。エスカレーターが見える。あと少しd、、、

エスカレーターが、長い。

長い。ひたすら長い。
それでもエスカレーターでよかった。
階段とかだったら危なかった。まじで。
ほっと一息ついてエスカレーターに移動を任せていたところで、丸ノ内線側の電車が発車しそうな時間になっていた。

うへぇ〜〜〜、、、、。

仕方ない。歩こう。
エスカレーターは地下の奥底で天をめざして等速直線運動を続けていた。
地獄に向かう気持ちで天国へ続くエスカレーターを歩き、何とか電車には間に合った。

全体的に、もう少し余裕を持って生活しよう。そうしよう。

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