回帰分析の出力結果:決定係数
回帰分析のあてはまりの良さを示す
指標の1つに決定係数(R square, coefficient of determination)がある。
決定係数は、0以上1以下の値をとり、
1に近いほどよくあてはまっている
と解釈する。
どうして0以上1以下になるかというと
回帰変動を全変動で割って求めるため。
決定係数 = 回帰変動 / 全変動
また、
全変動 = 回帰変動 + 残差変動
より、残差変動を全変動で割った値を
1から引いた値に等しい。
決定係数を改善するには
回帰変動を大きくすることが必要だが、
説明変数を追加することで大きくできる。
しかし、何でも良いから説明変数を
追加すれば良い、というわけではなく、
目的変数を説明する上で意味のある変数を
選択する必要がある。
決定係数は回帰分析において指定した
モデルのあてはまりの良さを示すが
説明変数を複数指定した場合に
説明変数の数を考慮できていない。
このため、説明変数の数が異なるモデルの比較に
決定係数を用いるのは問題となる。
説明変数の数が異なるモデルの比較には
決定係数と自由度をもとに算出される
自由度調整済み決定係数を用いる。
次回は、自由度調整済み決定係数を
計算するために必要となる自由度について。