Blue Prism Desktopプロセス構築の検討ポイント
Blue Prism公式ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
プロフェッショナルサービスのAkiです。
いよいよBlue Prism 7.1の リリースと共にBlue Prism Desktopがリリースされました。本日はBlue Prism デベロッパーの皆様にBlue Prism Desktopプロセス構築の検討ポイントをご紹介します。
1. Blue Prism Desktopのご紹介
まず、Blue Prism Desktopとはどんな製品なのかを簡単にご紹介します。
Blue Prism Desktopはその名称通り、ユーザーのデスクトップの上で稼働するBlue Prismデジタルワーカーです。ユーザーは必要な時に自らBlue Prism Desktopのユーザーインターフェースからプロセスを開始したり、プロセス実行中でもデータを入力を介してデジタルワーカーとコミュニケーションしたりすることができます。
一方、ユーザーが実行できるプロセスのグループはコントロールルームで設定し、リアルタイムに反映されるため、Blue Prism Enterpriseの特徴になる拡張性、耐久性、コンプライアンスと高セキュリティを保つことができます。
2. Blue Prism Desktopのプロセス構築
Blue Prism Desktopのプロセス構築はBlue Prism Enterpriseと同様、インタラクティブクライアントで行います。
構築方法及びインタラクティブクライアントのルックアンドフィール及び機能は基本的にはBlue Prism Enterpriseと同じなので、経験のあるBlue Prismデベロッパーの方なら、すぐにBlue Prism Desktopのソリューションが構築できます。
ただ、プロセスをユーザーのデスクトップの上で実行する点、そしてユーザーがプロセスの実行を観察できる点において、Blue Prism Enterpriseと本質的な違いがあるため、Blue Prism Desktopのプロセスを構築する時に新しい検討ポイントが必要です。
3. Blue Prism Desktopプロセス構築の検討ポイント
3.1. 入力ステージ
構築中はデバッグモードのフォームが提供されるため、プロセスを公開し、ユーザーデスクトップからフォームを確認する必要はありません。
3.2. セッションタイムアウト
Blue Prism Desktopの初回リリースでは、実行するセッションのタイムアウトが10分に設定されます。10分が経過すると、プロセスは強制終了させるので、構築する時にセッションタイムアウトを意識する必要があります。
3.3. 識別モード
Blue Prism Enterpriseにて提供する識別モードは、Blue Prism Desktopにも提供されていますが、ユーザーデスクトップの環境を考慮すると、画像認識モード(Region Mode)は推奨されません。理由はユーザーデスクトップの環境がインタラクティブクライアントと必ずしも一致しないだけでなく、プロセスが実行されている間も、ユーザーは他の仕事をする可能性があるからです。
3.4. 例外処理
例外、特にビジネス例外が発生する時は、プロセスを中止する前に、ユーザーがリカバリできるアクションがないかを考える必要があります。例えば、データが不足している場合、ユーザーが補足入力できるように構築することを推奨します。
3.5. 提供しない機能
Blue Prism Desktopプロセスはユーザーデスクトップでユーザーが必要な時に自ら開始し、プロセスを一件ずつ処理するため、下記の機能は不要となり提供しません。
ワークキュー
カレンダー
スケジューラ―
環境ロック
その他にも、下記の機能が提供されません。
データゲートウェイ: 今回のリリースに含まれていません。
クレデンシャルストア: Blue Prism Desktopはユーザーの認証情報を使用するため、ユーザーデスクトップのWindowsクレデンシャルストアを利用します。
4. まとめ
このように、Blue Prism Desktopのプロセスを構築する時、プロセスをユーザーのデスクトップの上で実行する点、そしてユーザーがプロセスの実行を観察できる点において、Blue Prism Enterpriseと本質的な違いがあることを念頭に置きながら、構築を進める必要があります。
本稿では全ての検討すべきポイントを挙げている訳ではありませんが、Blue Prism Desktopのプロセスを構築する時の参考になれば幸いです。