見出し画像

イギリス Nottingham 記憶7


イギリスの南西部、サマセット州がある、ここで剣道の小さなイベントがあり出かけていった。イギリス国内でも剣道の昇段審査が行われていて4段までは受けることが可能だ、サマセット州のワチェットと言う海岸に面した町に出向いた。

遠方だったこともあり前泊で行った、息子と一緒に行ったのでまた珍道中になる様な気配を感じながら。#イギリスNottingham記憶4より。

老夫婦で営むB&Bに予約を入れ昼間は仕事も無かったので息子と共に車で周辺を散策した。小高い草地で羊の群れに出合い横断をしばらく待った、全く映画のワンシーンだな、と話しながらのんびりした気分になった。時間に追われるよな日々だったから貴重な時間に感じられた。息子と何を話しただろう、たわいの無い会話だったのか覚えていない、ワチェットの町にある小さなレストランで夕食をとった。大きなマッシュルームの上にひき肉とトマトソース、そしてチーズをてんこ盛りにしたオーブン料理が出された。

美味しい、、小さなテーブルとすぐ横には木枠の窓、小さなキャンドルがあったっけ、おとぎの国の中のレストランの様だった。トマト嫌いの息子も今でもあれは美味しかったと思う、って言っている。久々に旅をしている気分だったのかいい思い出になっているが、、。

その夜早めにベッドに入った。深夜だったか朝方だったかいきなり物音、

ばきっ!!!何だ?息子も飛び起きた。見ると息子の寝ていた木製のベッドの下部の木が一本折れている様な雰囲気、今折れたのか?だろうな。それにしてもすごい音だった。すごい体重でも無いのにその程度で壊れてしまうベッドなのか?

時間は深夜だ、とりあえず朝まで寝よう、何となく斜めになったベッドで息子もまた寝た。

翌朝、宿の主人を呼び夜中に音がして見たら折れている様で、とありのままに伝えた。『ごめんなさい、息子の体重のせいかしら?』

主人はベッドの下を覗き込み険しい表情だ、修理代とか言われるかな?と思った。すると『やっぱり、、ダメだったか』と言う。ん?

聞くと前から壊れていて応急処置をしたけどダメだったと言う話。まあ良かったけどダメだよ、そんなベッドで商売しちゃあ。とは言わなかった。

後に笑い話になったには違いないが息子との旅は珍道中になる事間違いなしの称号をあげよう。

この日の昇段審査には顔なじみがたくさん集まった。審判に来た人、審査員として来た人、それぞれの役割を果たし1日が終わる。合格率も高かった。

修理作業はさほど無かった、持参していった剣道用具や小物などが売れた。

あの小さな1000CCローバーは良く走ってくれた、北から南まで文句も言わずガラスを割られた事もあったがふてくされずに走った。


つづき



いいなと思ったら応援しよう!

Ponky
サポートありがたいです。 りんご農家の絵描きとして頑張る。