【論文】治療の意思決定においてAI活用するとどうなるか?
治療の意思決定は難しいですよね。そこでAIを活用して意思決定した患者さんと教育ツールを活用して意思決定した患者さんの満足度などを調べた研究結果がありました。PICOで解説します。
結果をまず紹介しますと、
AIを活用した意思決定支援により、TKR(人工膝関節置換術)を検討している変形性膝関節症患者の診察時間、TKR率、治療法の一致に大きな影響を与えることなく、意思決定の質、SDM(Share Decision Making)のレベル、満足度、身体的制限が有意に改善された。個別化されたデータ駆動型のアプローチを用いた意思決定支援は,変形性膝関節症の管理におけるSDMを向上させることができる。(論文のURLは下段に貼ってあります~)
今後は医療現場でもAIを活用した意思決定が進みそうですね!
論文はPICOでまとめると分かりやすいですよ。PICOでまとめてみたので、ご覧くださいませ~
Patient(患者)
Intervention(介入・治療)
Comparison(比較対象)
Outcome(臨床結果)
▼Patient(患者)
人工膝関節置換術を検討している変形性膝関節症患者(129名)
▼Intervention(介入・治療)
患者報告アウトカム測定値を用いて作成された人工知能(AI)対応の意思決定支援
▼Comparison(比較対象)
教育のみの場合と比較
▼Outcome(臨床結果)
AI対応の意思決定支援を利用した患者において、意思決定の質、意思決定の共有レベル、患者の満足度、および機能的アウトカムが統計的に有意に改善
SDMも注目されているので今後も取り上げていきますね。フォロー、好きよろしくお願いいたします!
▼出典
Comparison of an Artificial Intelligence–Enabled Patient Decision Aid vs Educational Material on Decision Quality, Shared Decision-Making, Patient Experience, and Functional Outcomes in Adults With Knee Osteoarthritis
A Randomized Clinical Trial
JAMA Netw Open. 2021;4(2):e2037107. doi:10.1001/jamanetworkopen.2020.37107