野犬生まれ・保護犬まちゅんと過ごす日々。age:1【Oct】
【Today's photo】
すごくお気に入りの写真。
まちゅんと2人、海岸をルンタルンタ歩いてる。
揃って足が上がってるところがいい。
◯うちの子記念日
10月9日は、まちゅんが我が家に来た所謂『うちの子記念日』だった。
そう、まちゅんは元々我が家に来る予定の子ではなかった。
手違い犬だったのだ。
そして元来の好奇心旺盛さが先に立って、(まちゅんより大きかったのに)小さく固まる兄弟犬を余所にケージ内を動き回った。
ビビリじゃなさそうだな!となった。
ビビりだったけど(笑)
当日。
何かする〜?特別なごはんとか??と話してはいたけど。
まちゅんにとっては、いたって普通の1日だなってことになり、特に何もしなかった。
まちゅんもいつも通り、ご機嫌に生きていた。
唯一、記念日だしたまには一緒に寝るか!となって、車中泊用に新調したマットレスを敷き、飼い主達がゴロ寝をし始めたらコレ。
まちゅんの首の下に私の左足、胴の下に右足がある。
しばらくまったく動けなかった。
可愛すぎる重さ。
我が家に来てくれたのが、キミで良かったよ。
キミもそう思える犬生であるように、飼い主夫婦も精進します。
◯車中泊
もう何度か車中泊は経験していて、まちゅんもまぁまぁ寝るようになった。
そうなると、次の課題はニンゲンの睡眠環境である。
愛車デリカの後部座席は、オトナ2人寝るにはとりあえず足りる広さだけど、段差が多い。
なので、寸法をきっちり測り、車中泊用の厚さ10cmある折りたたみマットレスを購入した。
前述のうちの子記念日で使用したマットレスだ。
夫は練習と称して、私が夜勤の夜は度々そのマットレスでまちゅんと茶の間で寝ていた。
その成果か、特に抵抗なくマットレスでの車中泊を受け入れるまちゅん。
ちなみに車中泊は、どこか遠出をするわけではない。
県内で2時間ほど移動して、車中泊そのものを楽しむのだ。
夕食は、若い頃からバイク野宿をしてた夫と、登山をしてた私の装備をフル活用して、簡易のBBQをする。
こんな時くらいしか買わない、少ししか入ってないお高い御当地牛肉も買う。
まちゅんは、『ぼくにくれるのはどれ?』と夫と私の周りを右往左往する。
◯ハーネス抜け
車中泊の翌日、海に行った。
知らない場所は喜ぶまちゅんだけど、水は大嫌いなので別に海は好きではない。
冒頭写真の海岸。
夫はなんとかまちゅんを海に近づけたくて、一緒にダッシュした勢いで波打ち際まで走ったりしていた。
まちゅんは、これ以上は嫌!!となると足をグッと踏みしめて抵抗していた。
ほんの一瞬の出来事。
上の写真のすぐ後、私はふたりに背中を向けていて、背後から夫の「あっ…!」という声が聞こえた。
振り返った時には、爆走してるまちゅんが横を走り抜けていった。
てめぇこのやろう、だから言ったじゃねぇか…!
口も悪くなるってもんです。
夫の過信を今まで何度諌めたことか。
追い掛けようとして、瞬間的に冷静になった。
違う。
追いつくわけない。
追い掛けてはダメだ。
その場に座って、「まちゅん、おいで!」といつも通りに呼び戻した。
不幸中の幸いは、その海岸はわりと急な斜面を降りたところにあって、まちゅんは行きにその斜面をひとりでは降りられなかったのだ。
興奮MAXで爆走したまちゅんだけど、斜面を見て振り返った。
ちょうどそこで呼び戻した私達が見えて、そのままこちらへと爆走してきた。
私の手元で止まりはしなかったけど、どーん!とぶつかってきたので、そこで首輪をつかむことが出来た。
本当に良かった。
生きた心地がしなかった。
リードを付けた後、膝が震えた。
安心しすぎて、夫に怒鳴り散らし損ねた。
首輪もハーネスも抜けるのだ。
普段抜く気は無いまちゅんだって、無理に引けば抜けるのだ。
リードだって切れるし、カラビナは錆びる。
怠ってはいけない。
注意と確認と最悪の想定を。
戻ってきてくれて良かった。
◯はじめてのお友達
日曜日には、よく近くの小さめのドッグランに連れてっていた。
少々変わった顔立ちと装備(この辺は田舎なのでハーネスとダブルリードなんてほとんど見ない)なので、何度か行くとよくいるメンバーには名前を覚えてもらえた。
そして、まちゅんと猛烈に遊びたがってくれる子が現れた。
ゴールデンレトリバーのゴルちゃん(仮)、オス。
ゴルちゃんは、まちゅんが行くと尻尾を振り回して喜び、首筋にバクつきながら遊びに誘う。
急なボルテージの高さにちょっとキレるまちゅん。
そしてほぼ100%で倒されるゴルちゃん。
だけど何度もまちゅんに寄っていき、ふたりしてヴーヴー声を上げながらアグレッシブに遊ぶのだ。
取っ組み合いでちょっと擦り傷を作ることはあっても、噛んだ噛まれたの流血沙汰はない。
どちらかが怖がったり逃げたりもない。
これが…犬が遊んでるってやつで合ってるのか……?
ゴルちゃんの飼い主さんも微笑ましげに見ている。
我が家もまちゅんが激しくなりすぎたら諌めつつ、見守る。
でもドッグランの外の人達はちょっと心配そう。笑
あまり頻回に行くと、まちゅんの興奮が高くなりそうなので、月2、3回程度楽しんでいる。
◯ハンドメイド首輪
なんか、普段つけてる革の首輪が重そうだなぁと思って。
パラコードの首輪を編んでみた。
見せてみた。
着けてみた。
ちなみに、日なたで気持ちよく寝ているところを『ねぇねぇちょっと着けさせて』と起こされたのでムキ怒である。
ごめんね。
バックルは、100均で売っていた子ども用のリュック固定ベルト。(の金具を外したもの)
ベルト部分があるので、首輪が大きくてもサイズ調整できるかなと。
初回でわりと上手くできてしまったので普段遣い用にしたいのだけど、ネームプレートの移設方法を模索中。
◯茨城野犬に思うこと
少し前に、茨城県の野犬について、いくつか番組で特集が組まれたらしい。
らしい、というのは、東北では放送してない番組もあったりで、私は応援してる保護団体さんのインスタで知った。
動画で見た。
あぁぁ…。
そういう感じで番組組むかぁ…。
野犬、怖い。
野犬、作物荒らす。
野犬。野犬。野犬。
野で生まれたその犬達は、野生にいた生き物が進化したわけじゃない。
自然に野で生まれたわけじゃない。
その群れは、脱走した犬の一匹や二匹で膨れ上がったわけではないだろう。
棄てた人がいるんだ。
いつ逃げてもおかしくない飼い方をしてた人がいるんだ。
そこを番組では知らせてくれていなかった。
これ以上増やさないために、どうしたらいいのか。
いま飼っている人に出来ることはなんなのか。
そこまで、知らせてほしかったな。
まちゅんの父や母は、今もきっと野生にいる。
いや、生きてはいないかもしれない。
寒さや飢えに勝てていないかもしれない。
きっとまちゅんは、離乳して捕獲されるくらい彷徨けるようになるまで、大切にされていた。
私にできることは、いま目の前にあるまちゅんの命を、全うするその日まで手元でちゃんと大切にすること。
余裕があれば、保護された野生生まれの子も、家庭犬としてのびのび生きていけることを伝えていくこと。