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西野亮廣エンタメ研究所で学んだことを職場に取り入れてみる#5

【変わる未来→ドブ板営業】

※結局全部が大事な事なので今回から強調はやめます。

行政、第三者委員等の外部からの立ち入りがひと段落しました。

今までの経験から、この法人は「上司は責任を取らない」「100%やった人の責任になる」「指示を受けて実行する現場の人に拒否権がない」という一方的なシステムという事が分かっています。
そこで、今まで苦しい思いをしてきた現場の仲間の為、勿論自分自身の為にも組合的なものを作り、指示を受ける側にも拒否権を持てるようにしようと思いました。
まず、やるべき事は現職員(役職者以下)一人一人に話を聞く事から始めようと思い、独断で実行しました。
「この件に関して全ての責任は自分が全て負います。皆様に一切責任はありません。」と一筆書き、判を押してお話を伺った一人一人に配り、何かあった時はそれを見せて、ご本人は関係ないと言って下さいと説明しました。
元々、自分から発信する事が出来なくて、言ってもしょうがないと諦めている職員が多かったので、意見を言いやすく、責任を負わないで済む環境でお話を伺いたかったからです。

8/11に現在の法人状況と、これからについて書かれた1枚の紙が職員に配られました。
事故が起きてから約3ヶ月、はじめて一般職員に報告がありました。
紙1枚…。(この紙が後に重要になります)

自分は7月に入ってから役職者以下の一般職員一人一人にドブ板営業(西野流)を始めました。
実際には営業ではないく、お話を伺いました。
内容は、
①今後も職場に残ってもらえるのか?
②今の部署、法人に対して思う事はあるのか?
③希望する部署(何がやりたいのか?)はあるのか?
④組合のようなものを作ろうとしているが、どう思うか?
です。

色々な意見が出ましたが、全員一致している事がありました。
それは、「役職者以上の職員を信用していない」という事でした。
やはり、作らなければいけないと思いました。
中には自分が話している途中で「絶対作って下さい!」「やりましょう!」「何か手伝う事はありますか?」と言う方もいました。
手伝う事はありますか?と言ってくれた職員が多かった事には、びっくりしました。
ですが、環境をしっかり作るまでは誰も巻き込むことなく、自分の責任で全部やると決めていたので、しっかり体制が整ったらよろしくお願い致しますと言って、お断りしました。
ドブ板営業は数人集まって話すのでは無く、一対一の環境で話した方が良い事もエンタメ研究所で学んだ事です。

ある程度話を聞いた時、もう一つやっておく事があると思いました。
この法人には二系統の理事が存在します。
①理事長を含む法人側の理事
②利用者側(利用者のご家族)の理事
仮に、上記のみんなの意見(①~④)を①の理事に訴えても潰されて終わりです。
②の理事を味方につけようと思いました。
元々②の理事の方は①の理事に対してあまり良い印象を受けていませんでした。
②の理事の方に話が通るように設定しました。
簡単に話は伝わり良い返事を頂くことが出来ました。

一般職員達は組合的なものを作りたい。
利用者側の理事を味方につけた。
更にここで「例の紙」の内容が重要になるのです。
その紙に記載された内容の最後にこう書かれていました。
「これからは利用者、職員を守るように改善していきます」「理事一同」
この紙を手にした時、今更説明かよ!と、怒りを感じたと同時に勝機も見えました。
守る?理事一同?
つまり、守ってくれようとしている。
でも、一般職員は信用していない。
だから守る為に組合的なものを作る。
恐らく、法人側はこう言います。
「そんなもの作らなくても、ちゃんとやるから大丈夫」
自分の意見はこうです。
「だとしたら作っても問題ないでしょ?」
ちゃんとやるなら作らなくてもいいという発想がおかしくて、作った上でそれが機能しないようにちゃんとやってもらえれば何の問題もありません。
作らなくてもいいと言ってしまうと、作られたら困る何かがあるのか?と信用していないのに、更に疑ってしまいます。
もう、作る以外の選択肢は無くなりました。

さぁ、反撃だ!と言いたいところですが、ひとつ間違えれば大失敗を引き起こす可能性が十分考えられますので、もう一度何がしたいのか?を考えました。

①決して敵対関係を築かない。
②利用者、理事長、役職者、一般職員の全員が笑顔で支援出来る(支援を受けられる)環境を作る
③残ってくれる一般職員を全員守るシステムを作る

一番大事な事は「利用者は支援者を選べない」という事を最初に頭に浮かべる事。
現在、一番の「被害者は利用者である」という事です。
これらは①~③を行えば自ずと解決していきますが、利用者の事を先に考えてしまうと、いつまでも改善はされません。
ですから、これは利用者の為に行っているんだと、常に頭に浮かべて行動する必要があります。
「利用者」「職員」と分けてしまうと状況はいつまでたっても変わることはありません。
全て繋がっているのです。

お待たせしました。
さぁ、反撃です!

勝てる武器は揃いました。
自分は役職者に話をしましたが、いつまでも煮え切らないものの言い方に対して、更に問い詰めました。

そこで、一人の役職者からこの法人の悪事が語られたのです。

次回は「介護職(法人)の闇」についてです。

#6へ続く

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